北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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母と一緒に、黒薙温泉へ

2005-11-12

猿飛峡にて   05.11.10の画像

猿飛峡にて   05.11.10

 10日・11日と、母と知り合いのNさんの3人で、黒部峡谷の秘湯・黒薙温泉へ行って来ました。

 いつだったか、母もNさんもそして私も、誰も黒薙温泉へ行ったことがないということになり、「それじゃあ、一度紅葉がきれいな時に行って来よう!」ということになったのです。

 黒薙温泉さんは、同じ山小屋組合に所属しているということもあり、一度は訪ねてみたいと思っていた温泉。
 朝日町から宇奈月温泉のトロッコ電車の乗り場まで30分弱、トロッコ電車で黒薙駅まで25分、宿まで歩いても15分。一時間ちょっとで行ける温泉なのに、今まで一度も訪れたことがありません。

 当日は青空が広がる良いお天気に恵まれ、せっかくだからと、トロッコ電車の終点の欅平まで足を延ばしました。
 私も、欅平周辺を“観光客”となって歩いたのは初めて。
 紅葉には少し遅かったようですが、それでも渓谷の秋を感じつつ、猿飛峡までの道のりを散策しました。
 すぐ近くの山、そして遠くの峰々は、前日に降ったのでしょうか、白く冠雪しており、すぐ近くまで冬が近付いてきていることを窺わせていました。

 そして、お目当ての黒薙温泉へ。

 黒薙温泉辺りは、紅葉が真っ盛り。赤や黄色の葉が鮮やかで、陽の光に輝いて本当に見事でした。

 黒薙温泉の発見は、今から360年も前の正保2年(1645年)といいますから、本当に昔からの温泉です。
 深山幽谷の「隠れ湯」としての面影があちらこちらに残されている温泉で、「こんな近くに、こんなに素敵な温泉とお宿があったとは」と3人で感激しきりでした。

 女性専用露天風呂の「天女の湯」、宇奈月温泉の源泉がすぐ横にある「大露天風呂」、そして源泉掛け流しで風情のある「内湯」。
 どのお湯をとっても最高で、もちろん全部入って来ました!! (満天の星空を眺めながらの、大露天風呂は圧巻)

 そして、山菜料理を中心として、富山湾の海の幸や岩魚の塩焼きまで出た宿のお料理。素朴な中にも工夫があり、そしてお味は薄味で上品。
 山菜は、春の間に宿の方たちで摘みに行ったものばかりとか。また、雪が多いからでしょうか、今現在この時季でも採れるという山菜が“天ぷら”になって食卓に上っていました。

 宿良し、お湯良し、そしてお食事も良し。

 母もNさんも大喜びで、少しは親孝行が出来たかなと、大満足の『小さな旅』となりました。

「また行きたいネ!」の思い

2005-11-12

100年の佇まい、黒薙温泉本館   05.11.11の画像

100年の佇まい、黒薙温泉本館   05.11.11

 「あれもこれも、お勉強!」と言いつつ、オフの間にウロウロしている私(苦笑・微笑)。

 でも、本当にそうなんです。
 親孝行の為に行ったのは、もちろんそうなのですが、やっぱり仕事柄、いろいろと考えています。

 「また行きたいネ!」と思える地(場所)、そしてそこにあって迎えてくれる宿。

 何がそう思わせるのか。
 何が良くて、何が足りないのか。

 いろんなことを考えながら、思いながら…。
 楽しみながら、そして少し考えながら、勉強しています。

 もちろん黒薙温泉は、「また行きたいネ!!」と思わせてくれた温泉であり、とっても素敵な宿でした。

久し振りに、負釣山へ

2005-11-13

負釣山山頂にて、ひろみちゃんと  05.11.13の画像

負釣山山頂にて、ひろみちゃんと  05.11.13

 予定していた用事が急にキャンセルとなり、ぽっかり空いた日曜日(と言っても、私は毎日が“日曜日”だが・苦笑)。

 お天気も良さそうだし、ナンダカ無性に『山に行きたく』なりました。

 12日の夜9時頃になって、ひろみちゃんに電話しました。久し振りに一人で行って来ようと決めたのですが、急な話できっと都合がつかないだろうと思いつつ電話すると、「午後からはダメだけど、午前中に帰って来れるなら行きたい!」とのこと。

 朝6時半過ぎにひろみちゃんの家に迎えに行き、登山口の出発は7時20分。

 負釣山へは、本当に久し振りです。
 昨年のシーズンが終わってから、秋の間はモタモタしていて一度も登らず。雪が降っても登っていた山なのですが、昨年末と今年の初めは一度も行かず。そして残雪の頃には病気・緊急入院・手術となってしまい、結局かなり長い期間(前回はいつだったか、覚えていない)、とにかく一年以上登っていませんでした。

 晩秋を思わせる負釣山。
 二人で、ナンダカンダとおしゃべりしながら登りました。
 登山口で沢山居たサル、上にもいっぱい居るのかなと思いましたが、私たちのおしゃべりの“けたたましさ”に、きっと近寄っては来なかったのかも。

 ちょうど2時間で山頂着。まだ9時過ぎでした。

 お天気は良かったのですが、すっきりとしていなくて、少し霞が掛かったような空。
 朝の陽に輝く朝日岳は、ちょっと期待外れでしたが、それでもいつもながらの海から山までの360度の眺望は圧巻でした。

 山頂に居ると、ほどなく下から後続の皆さんが続々と登って来られました。
 見ると、今シーズン朝日小屋にお出でになった地元の皆さんのグループ。連泊してお花を楽しんでいらっしゃった方々でした。

 美味しい美味しい鍋料理やコーヒーなどをご馳走になり、楽しく談笑させて頂きました。

 お昼までに戻りたいというひろみちゃんでしたので、お礼を言って、ひと足お先に下山開始。

 途中、何人もの方たちにすれ違いました。
 さすが、人気の山・負釣山です。

 10月末の遭対協の訓練以来の、久し振りの山歩き。
 
 沢山の落ち葉を踏みしめながら、山々を眺めて、満足の山歩きでした。

誕生日に

2005-11-16

賑やかに、ハッピーに   05.11.14   の画像

賑やかに、ハッピーに   05.11.14   

 貴方にとって、大切にしたい「記念日」は?
 
 それぞれに想いはあるでしょうが、この世に生を受けた誕生日も、大事な大事な「記念日」ですね。

 そんな私も、14日に、○回目かの誕生日を迎えました。
 えッ、何回目かって!?
 別に隠すこともないんですけどねぇ…(苦笑)。
 「気持ちは、28歳!」はこの何年も変わりありませんが、実際の年齢は余り若くない。
 
 4人の娘たちが揃って“お誕生日メール”を送ってくれましたが、母に気を遣ってか、一様に「幾つになったかは知らないけれど」とありました。有難う有難う。

 そして当日は、末娘のマリンバの先生が、バースディプレゼントとケーキを持ってお祝いに。お鍋を囲んで、ささやかなお誕生日パーティーをしてくれました。

 誕生日を覚えていてくれた皆さんから、お祝いのメールやお電話も戴きました。
 私は、幸せ者です。

 …去年の誕生日には、身体も心も少し「病んで」いました。
 殆ど「引きこもり」の状態でした。
 今年の4月末には、婦人科の手術もしました。

 この一年は、今振り返れば、ちょっと「激動の一年」でした。
 
 何もしたくない、何もする気が起こらない、といった状態が続いていた頃。

 でも、今はとっても元気です。
 身体も心も、元気です。

 
 今年は、嬉しい誕生日となりました。

すぐそこまで、雪

2005-11-16

深まる秋、黒薙にて   05.11.10の画像

深まる秋、黒薙にて   05.11.10

 冬型の気圧配置が強まった今日は、思いもかけず寒い日になりました。

 外出した折、遠くの峰々は霞んで見えませんでしたが、負釣山が雪で覆われている姿に「おぉ〜〜ッ!!」と少々ビックリ。

 宇奈月温泉から見える山々では、標高700mより少し上で冠雪だとか。

 夕方には、平地でも一時的に、霙(みぞれ)交じりの様子もありました。
 
 暖かい暖かいと思っていたら、急に(と、私が思っているだけか)すぐそこまで雪が来て、「やっぱり、11月も中旬なんだぁ…」と妙に関心したりして。

 黒薙温泉へ行った一週間前には、紅葉が見事だったのに。

 そろそろ、車のタイヤも交換しておかないといけないかな。

「オバケ」の夢

2005-11-17

癒しの湯、黒薙温泉「天女の湯」  05.11.10の画像

癒しの湯、黒薙温泉「天女の湯」  05.11.10

 今朝方、「オバケ」の夢を見て飛び起きた。
 「助けてぇ〜!」と叫んで、目が覚めたのが分かる。

 「幽霊」ではない。「オバケ」だ。
 でも、すごくずんぐりとしていて、まるで「オバケのQ太郎」みたいだった。
 それでも、やっぱり怖かった。

 私の両方の腋の下を、その両手でムンズと掴んだ。
 あ〜ぁ、怖かった。

 昨夜は、何をしていたのだろう。
 なかなか布団の中に入る気になれず、そのうち日記を書いたりして、ようやく布団にもぐり込んだのは夜中の2時を過ぎていた。

 とにかく足が冷たくて、なかなか眠れない。
 若い頃には「冷え性」なんて何処の世界、と思っていたが、最近靴下が放せない。

 「オバケ」にびっくりして飛び起きて、やっぱり未だ足が冷たいことに気が付いた。
 
 “布団乾燥機”のスイッチ、ON。
 あ〜〜、最高。
 朝まで、ぐっすり。
 こんなことなら、寝がけに早々とお世話になるんだった。そしたら、「オバケ」にも驚かされずに済んだかもしれないのに。

 でもあの「オバケ」、どんな『深層心理』の投影なのかしらん。

「第47回 岐阜・富山・長野三県 北アルプス山岳遭難防止対策連絡会議」

2005-11-21

総会では、全会一致で「決議」が採択される   05.11.18の画像

総会では、全会一致で「決議」が採択される   05.11.18

 18・19日の両日、長野県大町市に於いて「第47回 岐阜・富山・長野三県 北アルプス山岳遭難防止対策連絡会議」が開かれ、私も朝日岳方面遭対協の皆さんと一緒に出席して来ました。

 当日は、各県から、それぞれ北アルプスの山岳遭難の実態等について報告がありました。
 
 岐阜県からは「市町村合併に伴う組織改革について」、富山県と長野県からは「平成17年中の山岳遭難発生状況について」という題で、それぞれ発表があり、山岳遭難の実態や防止対策などが話し合われました。

 最後に、北アルプスに関わる三県連絡会議の総意として「決議」が採択されました。

 以下に、その決議文全文を掲載します。

               決  議

 北アルプスは、日本有数の高峰を連ね、その山並みの美しさに惹かれ、四季折々全国から大勢の登山者が訪れています。
 特に、昨今は中高年層を中心とした登山者の増加に伴い、悲惨な山岳遭難事故もあとを絶たない状況にあります。
 また、平地感覚で登山するなど登山者の意識の多様化と携帯電話の普及により、安易な救助要請が増加したため、我々山岳遭難救助活動に携わる者への負担も増加しています。
 この様な情勢を踏まえ、山岳遭難事故防止対策の任務に当たる我々は、その責務の重大さを自覚し、事故のない安全な登山を確保するため、

 1.登山者の危機管理能力と自救能力を高める啓発活動を推進する。
 2.きめ細かな山岳安全情報の提供と救助体制の確立に努める。
 3.県境を越えた相互協力と連携の強化に努める。

 以上、決議する。

 平成17年11月18日         
       第47回 岐阜・富山・長野三県
       北アルプス山岳遭難防止対策連絡会議

『病気』が進んでいるかも…!?

2005-11-21

東鐘釣山山頂からの眺め  photo by T・T  05.11.20の画像

東鐘釣山山頂からの眺め  photo by T・T  05.11.20

 今までにない位こんなにも山に行きたいのは、もしかしてかなり『病気』が進んで来ているのでは…と、自己診断している私。

 ということで、昨日行って来たのは、黒部峡谷鉄道の沿線にある東鐘釣山(759m)。
 
 くれぐれも、“黒部三大岩壁”と言われるあの「奥鐘山」ではありません。「東鐘釣山」です。

 登山道(といっても、一般的に地図に載っている道でない)を歩いたのは、僅かな時間でした。1時間と少しかな。
 しかし上部はかなりの急斜面で、ハシゴやロープに掴まってという箇所も続きました。

 山頂には、うっすら雪。
 そして見上げる周りの山々は、標高800mから上部辺りは真っ白に冠雪していて、その下には名残の紅葉と常緑樹の緑。
 杉林はまるでクリスマスツリーのように鮮やかで、ひと足早い初冬の山を眺めてきました。

 お天気が良ければ、池平山や剱岳の一角も望めるということでしたが、残念ながらその雄姿は白く霞んで見ることは出来ませんでした。

 それでも、とても楽しい山歩きでした。

 山へ行きたくて。
 山を歩きたくて。 
 山の空気を吸いたくて。
 少しでも、その傍に近付きたくて。

 これは、やっぱり病気かも(苦笑)。