北アルプス 朝日小屋

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朝日岳方面遭対協、夏山事前訓練 その1

2009-06-02

写真
講師を務める、県警山岳警備隊・中村隊員(右)と折橋隊員(左)   09.5.30

 先週末の5月30~31日、朝日岳方面遭対協の夏山事前訓練が、立山町千寿ヶ原にある国立登山研修所(旧・文登研)で行われました。

 入善署配属の富山県警山岳警備隊隊員3名を講師に迎えて、ザイルワークなど等を中心にしての勉強や、遭難事故現場を想定しての「遭難者の救助・搬送」の訓練が主なメニューでした。

 小屋開けまで、あと2週間程。山開き登山会まで1ヶ月足らずとなりました。

 教わる救助隊隊員、そして教える県警山岳警備隊隊員。

 訓練にも力が入り、とても有意義な2日間となりました。

朝日岳方面遭対協、夏山事前訓練 その2

2009-06-02

写真
国立登山研修所、戸外にある人工壁にて   09.5.30

 30日は、午前中は戸外の人工壁でザイルワークなど等の訓練をし、材木坂を少し上り遭難者の「搬送訓練」。

 そして雨が降り出した午後からは、室内で人工壁を登ったり、現場から遭難者を背負い安全な場所まで下降することを想定して、基本となるザイルやギアの使い方やシステムなどを繰り返し勉強。

 『いざという時』を想定しているだけに、参加者全員が真剣そのものでした。  

朝日岳方面遭対協、夏山事前訓練 その3

2009-06-02

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人ひとりを背負って、急な斜面を下降する訓練   09.5.31

 2日目の31日は、朝から雨が降っていたので、室内での訓練。

 上の写真で、担ぎ役をしているのは朝日岳方面遭対協のホープ・藤岡隊員。フリークライミングの国体選手でもある彼は、抜群の身体能力の持ち主。

 遭難者役は、県警山岳警備隊・丸山分隊長。実力も抜群のベテランであり、数々の“修羅場”を潜り抜けて数多くの遭難者を救助してきている、素晴らしい山岳警備隊隊員です。

朝日岳方面遭対協、夏山事前訓練 その4

2009-06-02

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“テラス”に見立てた狭い場所で、システムを確認しつつ   09.5.31

 何回もこういった訓練に参加していますが、いろいろなことを勉強する度に、本当に『遭難救助』の難しさや大変さを痛感します。

 ザイルや様々なギアの使い方、システムを何度も点検し確認。

 自己確保の確認、メインのロープやバックアップのロープ、ギアの装着の仕方は正しいのか、声を出しての確認方法、…など等。

 救助の現場では、ひとつ間違えば、遭難者だけでなく救助者さえ命を落としかねない状況も生まれかねません。

 遭難の現場は、ひとつとして同じ状況にはありません。訓練を重ねるのは、複雑で高い水準を要求される「実際の、遭難現場」で、『遭難者を救助』するため。

 一つ一つの遭難現場、それは紛れも無い『真剣勝負』の場であり、そのために辛くてキツイ訓練を黙々と積み重ねる、富山県警山岳警備隊隊員や遭対協隊員。

 こういう訓練に参加することで、私自身とても身の引き締まる思いを感じています。

 この思い、そしてこのような訓練の場で学んだことを、私は私の仕事である『山小屋管理人』の現場で少しでも役立てていければ、と考えます。

朝日岳方面遭対協、夏山事前訓練 “その他”

2009-06-02

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遭難者役は、遭対協・富田隊員  担ぎ役は私です!  photo by Yamato 09.5.31

 体重の関係(!?)で、いつもは担がれる遭難者役が多い私ですが、今回は最後の最後に、「ゆかりちゃんも、やらんにゃぁ!」ということで…。

 さすがに、一番体重の重い男の人を担ぐのは無理だろうということで、比較的軽い富田隊員を背負うことになりました。

 それでも体重差は、約10キロ。

 ほぼ垂直の壁を、自分より10キロ重い男性を背負って下降。

 岩壁の“テラス”に見立てた場所から壁に降りる、その降り口が大変でした。直角になっているので、壁に立つ前に一旦かなり「踏ん張らなくては」いけないのですが、さすがに私の身体ではそこがしんどかったデス。

 壁に足を付けてしまえば、「懸垂下降」の要領ですし、上からは2本のザイルで支えてくれているので何とかなったのですが、そこに至るまでが結構大変でした。

 でも実際の『現場』は、もっと複雑ですし、困難な状況が待ち受けていることが多いですから。

 これからも、もっといろいろ勉強したいです。

 

『ご予約』のページを新設!!!

2009-06-03

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恵振山9合目辺り、まだまだ雪が残る   09.5.23

 いよいよ小屋開けまで、あと10日ほど。

 ホントに、忙しい。。。

 自分では、「今日は朝からあれして、これして…」と予定を立てているのだが、全くその通りに行かないこの数日。

 夜になると、バタンキュー!

 そんな中、今日から『ご予約』についてのページを新設してもらいました。

 「予約必要」「予約必須」としている朝日小屋・北又小屋ですが、その要旨やら管理人の思いやらを特記してあります。

 詳しくは、「ご予約」ページをご覧になってください!!

 気合を入れて…!!!

2009-06-03

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5月23日時点、残置(放置?)してあった食料  photo by Ban

 気合を入れて、頑張らなくっちゃ!!!

 そう思いながらも、気持ちばかりが焦る今日この頃。

 最新朝日岳情報に、何件か記事を書きました。上の写真は、それ関係のモノ。

 最新情報の記事も、ご覧ください。

 さぁ、明日も頑張るぞぉ!!!

安全祈願祭

2009-06-07

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夏山シーズンを前に、安全を祈って   小川温泉付近   09.6.7

 夏山シーズンも目前となり、朝日小屋の小屋開けまであと1週間と迫った今日、朝日岳白馬岳方面及び町道湯ノ瀬北又線の安全祈願祭がとり行われました。

 大蓮華山保勝会が主催のこの祈願祭は、シーズン中の登山の安全と町道湯ノ瀬北又線(通称・林道と呼んでいる)での無事故を祈って、25年以上も前から続けられています。

 朝日町や入善警察署、森林管理署等の各省庁をはじめ、関係者、大蓮華山保勝会会員などが大勢見守る中、仏式に則り行われました。

 昨年、創立80周年を迎えた大蓮華山保勝会ですが、今シーズンも例年以上に自然保護活動や登山会、奉仕活動により、朝日岳白馬岳一帯の山岳自然も守って行きたいと、会員がそれぞれ夏山シーズンを前に思いを新たにした一日でした。