夏山事前パトロールに、白馬岳へ
2002-07-15
白馬大池と、後方に大きく朝日岳 02.7.12
しばらくの間日記を書かなくて、またまた皆さんにご迷惑をお掛けしました。
7月11日に哲也共々下山し、翌12日からの夏山事前パトロールに参加、栂池から入山して白馬岳・雪倉岳を経由して13日に朝日小屋に戻って来ました。13日は、シーズン初めとしては珍しく朝日小屋も結構賑わいましたので、なかなか日記が書けませんでした。
今回は、夏山最盛期を前にしての県警山岳警備隊と朝日岳方面の救助隊メンバーによる合同パトロールで、白馬岳から朝日岳と栂海新道のルートの確保や点検と安全確認が目的でした。
12日は好天に恵まれ、栂池から白馬大池、小蓮華岳、三国境を通り夕方には無事白馬山荘に到着することが出来ました。下山した翌日すぐの山行でしたし、少し欲張って私にしては重い荷物を担いだので少々きつかったのですが、他のメンバーの皆さんに助けられながら初日を歩くことが出来ました。白馬大池からの稜線歩きでは、雪倉岳や朝日岳の雄大な姿に大いに勇気付けられました。
2日目は強風の吹く中、白馬山荘を出発。途中、鉢ヶ岳の鞍部を巻く登山道上にかかる雪渓をトラバースする数箇所で、ベンガラでのマーキングやステップを付ける作業をしました。また雨が降り出しても隊員の皆さんは、水平道に入ってから倒木の撤去や崩れかけている登山道の補修などをし、登山者の皆さんが安全に朝日小屋まで通行が出来るように作業を続けていました。
私も「ノロノロ・かたつむり歩き」ながらもメンバーの皆さんと行動を共にして、現時点の登山道の状況を自分の目で確認することができましたので、今後の問合せのお電話にも確実な情報を提供する事ができます。また、重い荷物を背負って朝日小屋を目指しておいでになる登山者の皆さんの気持ちに少しでも近付くことができて、2年目シーズンの初めにとても有意義な山行だったと思います。
今、白馬岳・雪倉岳・朝日岳周辺は、たくさんのお花が先を競うように咲き始めています。雪倉岳の斜面では20数年振りに「コマクサ」にも出逢うことができ、その可憐な姿には心を動かされました。また「チョウノスケソウ」も自分の目で確認することができました。昨年のシーズン初めにお騒がせしたのですが(笑…01.12.20の日記“今だから話せる…”に詳細)、やっと花の咲いているホンモノに出逢えました。
雪倉岳の斜面ではタカネバラ・ウスユキソウ・ニッコウキスゲ・ハクサンフウロが咲き出し、シナノキンバイやミヤマキンポウゲの黄色とハクサンイチゲの白色が見事なコントラストを描いていました。
また、水平道は所々未だ残雪がありますが、ゴゼンタチバナやマイヅルソウが可愛い花を咲かせていました。これからの夏山シーズン、今年も朝日岳は、咲き乱れるたくさんの花たちが皆さんを楽しませてくれることと思います。
土砂降りの雨の中、一生懸命作業をしてくださった県警山岳警備隊の古崎分隊長と谷口隊員、そして朝日岳方面遭対協の谷口隊長以下隊員の皆さんのご苦労に改めて感謝するとともに、何よりも今シーズンの登山者の皆さんの安全と無事故を願ってやみません。
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