北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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ランプの宿、大日小屋へ

2002-09-14

 落ち着いた雰囲気の大日小屋、ランプの下がる食堂

 6日(金)は、午後から1人で北又へ下山。以降の予定もあって、大きなザックにシュラフやマット他も背負ったので、下山荷物としてはいつになく重く14kもあって。。。途中、恵振山からすでに雨に降られたのですが、雨具を着けるのも面倒で“水も滴るイイ女”(?)のまま北又へ。家に辿り着いたのは、夕方5時も過ぎていました。

 翌7日(土)は少々お天気が気掛かりでしたが、“晴れ男と晴れ女”の集まりということで、天候も気にせず出発。メンバーは、主治医のY先生、山仲間であり飲み仲間(?)のAさん、“週末従業員”の美枝さん、唯一の若者はオンエアーとやま(チューリップテレビの取材でお世話になった)のオジマッチ、そして私の5人でした。
 今回の山行に大日岳・大日小屋を選んだのは、Y先生が初めて登った山が大日岳で、それからは時々「日帰り山行」で大日岳へ行っているから、ゆかりさんでも大丈夫と言われたから(これは大きな間違いで、もっと楽かと思っていた私は後から自分の体力の無さを思い知ることに…)、そして他のメンバーも初めてということで、計画しました。
 また8月には大日小屋のオーナー・杉田健司さんから、写真家・高橋敬市さんの新しい写真集『大日燦燦』をわざわざ朝日小屋宛に送って頂いたこともあり、ぜひランプの宿・大日小屋に泊まってみたくなりました。
 しかし前日の疲れと当日の早起き(午前3時半起き)の為か、登り初めからみんなの速いペースに1人付いていけずどうしても遅れ気味。途中、「先生のウソツキ。。。」などと(笑)、苦しい自分の姿を他人のせいにしつつ、それでもどうにかみんなにごまかされながら(?)励まされながら、最後は雨と雷の中をようやく大日小屋に辿り着きました。
 大日小屋の収容人員は40名。朝日小屋もそれほど大きくない山小屋ですが、大日小屋の部屋数は2、水は天水を利用しているとか。当日はオーナーの杉田健司さんと、お父様の浩己さん、お母様の光子さんの3人で小屋を切り盛りしていらっしゃいました。
 健司さんは、大日小屋をずっと守ってこられた杉田三江子さんのお孫さんで、富山市内でギターを製作するお仕事を持ちながらも、立派に小屋を引き継いでいらっしゃる若いオーナーです。
 お夕食を戴いた後には、ランプの燈る食堂で浩己さんや光子さんも交えてワインやお酒を飲みながらいろいろ聞かせて頂きました。大日岳や小屋のお話は、他の山と山小屋のことを余り知らない私には珍しい話や苦労話として大変参考になり、夜遅くまで話は尽きませんでした。
 お食事も心がこもっていてとても美味しく、辿り着いた小屋が落ち着いて静かで、本当に“泊まってよかった”と思える山小屋でした。また、アルペンルートのすぐ横にありながらもその喧騒と離れて静寂が似合うその山は、苦労して登った為か、忘れられない山となりそうです。
 翌日は、心配した雨にも降られることなく、オーナーの健司さん、そして偶然同宿した朝日小屋常連の“亀チャン”達に「朝日小屋名物・バンザイ!」に見送られながら、室堂山荘の改築なった“自慢のお風呂”目指して、足取りも軽く快調なペースで歩くことが出来ました。何しろいつも「下りになると、人が変わる」と言われているくらい、登りは全然ダメだけど下りになるとピッチが上る私なので(笑)、どうにか他のメンバーに着いて行くことも出来ました。
 しかし雷鳥平のキャンプ場での昼食では、ホンのひと口飲んだビールと缶チューハイに、心臓が“バクバク”動悸を打ち始めて(笑)、室堂までの大変だったこと。やっと辿り着いた室堂山荘でゆっくり汗を流し妹としばらく話をした後、八郎坂を下りるというY先生、美枝さん、オジマッチの3人と別れてバスとケーブルに揺られて立山駅まで帰り着きました。
 
 立山は妹がいるので時々訪れることもありますが、大日岳も今まではそれ程自分には関係の無い山だと思い込んでいましたが、これからはぜひチャンスを見つけてまた行ってみたいと思いました。