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2013-05-07
関係各位には、常日頃より大変お世話になっております。
本日は、緊急に皆様方にお願いしたい件があり、ご連絡差し上げた次第です。
新聞報道等でご存じの方もあるかと思いますが、私たちの友人であります
下山 隆(ニザヤマ タカシ)君が、白馬岳・雪倉岳・朝日岳・蓮華温泉方面の山域に単独で入山したまま、今日現在行方不明となっております。
下山 隆君は、4月16日に栂池スキー場ゴンドラと上部のロープウエイを乗り継ぎ、天狗原から白馬乗鞍岳方面へ向かう姿を目撃されたのを最後に消息を絶っております。
なにぶん、連休前の平日ということもあり、彼と同じルートを行く予定で入山した登山者はおりません。 また、ルート上の各山小屋も未だ営業前ということで、情報も極端に少ないことがあります。
ご家族より捜索願が出された21日以降、長野・新潟・富山それぞれの県警ヘリでの空からの捜索を中心に、三県の県境を跨いで捜して頂きましたが、発見には至っておりません。
下山 隆君は、現在は横浜在住でありますが、北アルプスを仰ぎ見る富山県朝日町の出身です。
泊高校山岳部在籍中に恩師辻先生の薫陶を受け、高校時代には北アルプス最北の山小屋・朝日小屋でアルバイトを経験しました。卒業後NTTに勤務する傍ら、20歳の時にネパールの5000m峰を登りましたし、43歳の時には、8000m峰チョー・オユーからのスキー滑降を成功させております。
また空手や柔道など武術でも全国大会で優勝したり、トライアスロンの大会に参加して優秀な成績を残すなど、日頃から常に身体を鍛えておりました。
最近は、昨年10月に小学3年の息子さんと黒部下の廊下を往復するなど、子どもさんたちと一緒に山を楽しんでいた矢先でした。
そんな下山 隆君が、高校時代から通い慣れ親しんだ地元の山域である白馬岳・雪倉岳・朝日岳方面で消息を絶つなど、信じ難い気持ちでいっぱいであります。
屈強な彼のことですから、何処かで雪でもかじりながら救出を待っているように思えます。
下山夫妻と関わる私たちとしましては一刻も早い救助を待つところですが、実際にはあまりお手伝いもできず、焦る気持ちばかりで歯がゆい思いをしております。
今後の捜索活動については、各県警の通常パトロールの範囲内で空からの捜索を中心に継続されるということですが、ご家族の心中を察すると、一刻も早く救出したい思いが募ります。それには、民間ヘリでの空からの捜索を継続的に行なうことが有効であり、また今後は地上からの部隊を編成し捜索するというのが各方面関係者からの意見であります。
しかし、ヘリコプターや救助隊を使っての捜索には多額の費用が掛かります。依って急遽、下山 隆君捜索に掛かる費用のカンパを、皆様にお願いすることになりました。
皆様方からお預かりする善意は、下山夫妻と親交のある私たちの気持ちとして、直接奥様の下山直子さんに手渡し、下山 隆君の『救助・捜索活動の一部として役立てて欲しい』ということを伝えたいと思います。
何分突然のことで、皆様方にはご心配やらご迷惑をお掛けいたしますが、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
世話人一同
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