いよいよ、朝日小屋の夏も終わり。。。
2002-08-26
北又谷を遡行して、黒岩平からおいでになった
「東京またぎ」の深瀬信夫さんと一緒に 02.8.26
土曜日の夜には、「富山県中高年安全登山指導者講習会」があり、今シーズン最後の賑わいをみせた朝日小屋。そして月曜日の今日も、週末の名残でしょうか、40名近いお客様がありました。
しかし、夏の間中頑張ってくれたアルバイトのさやか、ゆうちゃん、鮎美ちゃん、由衣ちゃんの4人は今朝、“涙の別れ”の後下山…本当にお疲れ様でした。
残ったのは、哲也、孝太、そして助っ人のじっきー、私の4人。じっきーも明日下山予定です。それでも今日の夕食は、定番メニューを変更してお客様に“ちらし寿司”をお出ししたり、4人で頑張りました!
7月も、そして8月も本当にあっという間でした。。。
今日は久し振りに朝からお昼過ぎまでずっと、澄んだ青空に雪倉岳や白馬岳の山々がはっきりと浮かんでいました。みんながいなくなった淋しさもあり、また小屋の周りがずい分と黄色く色付き始めた夏の終わりのせつなさも感じつつ、スリッパ履きのまま近くをウロウロ…。
“新米カメラマン”の私は、最近カメラを持つと構図などついいろいろ考えてしまうので(笑)、今日はとにかく気持ちをう〜んと楽にしようと、風に誘われるままぶらぶら歩いてみました。
「水谷」をホンの少し下がった所にある崩壊箇所で、何か動くものを見つけました。2頭のカモシカでした。人間ではとても登ることの出来ないような急斜面をゆっくりゆっくり登って行きます。カモシカの足元から、「パラパラ」と小石や土砂が崩れ落ちていく音が聞こえます。
声を掛けて脅かしてみようかとも思いましたが、私がじーっと見つめているとも知らずに、慎重にひたすら急斜面を登っているカモシカを、私はただずっと眺めるしかありませんでした。
この数日、本当に草や木々がはっきり色を変えてきたのがよく分かります。
コバイケイソウの黄色だけかと思っていましたが、ネバリノギランの黄色も鮮やかです。先日登って来た山頂までの途中ではナナカマドの葉も一部が赤くなっているものがあり、またよく見ると、所々にポツンと真っ赤に染まり始めたチングルマの葉も見つけました。
そしてまだまだ「高嶺の花たち」も咲き揃っています。
タカネマツムシソウ、ハクサンシャジン、カライトソウ、ユキクラトウウチソウの他にも、ハクサンフウロやミヤマコゴメグサ、ウメバチソウにヒメウメバチソウ、イワイチョウにイワショウブ、ミヤマリンドウにミヤマホツツジ、ウサギギクやミヤマアズマギク、ヤマハハコにシロバナヨツバシオガマ…。そして登山道のすぐ脇には、クロマメノキやクロウスゴの青い実、そしてベニバナイチゴの赤い実…。
静かな朝日岳、そして静かな朝日小屋。。。
夏の賑わいを名残惜しく感じつつ、声が枯れるくらい働いた夏のシーズンを振り返りつつ…、今日は久し振りにゆっくりと時間が流れていくのを感じました。
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