『第44回 岐阜・富山・長野三県山岳遭難対策連絡会議』
2002-11-27
『連絡会議』の模様
泉郷プラザホテル・安曇野 4Fプラザホール 02.11.21
21〜22日、『第44回 岐阜・富山・長野三県山岳遭難対策連絡会議』が長野県南安曇郡穂高町の泉郷プラザホテル・安曇野に於いて開催され、三県から各県警山岳警備隊や遭対協のメンバー、また行政機関の担当者等など、関係者約80名以上が出席しました。
会議は、「北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会」会長でもある有馬佳明・安曇村長の挨拶で始まり、三県から各代表がそれぞれ協議事項を提案しそれに基づく討論が行なわれました。
岐阜県からは県警地域課・野村浩介氏が「登山者に対する意識改革について」、また富山県からは県警山岳警備隊小隊長・清水正雄氏が「山岳遭難と山岳警備活動について」、そして長野県警からは豊科警察署地域課・櫛引知弘氏が「ツアー登山者の事故発生状況と対策」と題してそれぞれ発表されました。
昨今の「中高年登山」の流れは、ブームというよりは完全に登山のパターン・システムとして定着した観がありますが、そこで毎年増え続ける登山者の生死に関る大きな遭難事故と増大する危険性に、まさに自分自身の命を賭けて日々取り組んでいる現場からの生の意見や提言は、実際に山小屋で毎日登山者の皆さんと直接関っている私にとっても、大いに参考になりまた考えさせられる問題ばかりでした。
最後に、『連絡会議』の総意としての決議が採択され、関係機関・団体との一層の協力が強調され、今後の山岳遭難事故と二重遭難事故の絶無に取り組む決意が表明されました。
今回の『連絡会議』は、予想外に早い新雪・深雪で11月初めに涸沢カールや槍沢で起きた雪崩遭難事故で、登山者1名と山小屋(殺生ヒュッテ)関係者3名が以前行方不明になったままという事もあり、関係者にとっても自然の脅威と遭難救助の困難さ等などを改めて痛感させられる会議となりました。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2002/11/d20021127a.html