北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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蓮華鉱山道から雪倉岳 その2

2002-09-16

 神の田圃付近  
 
※ 蓮華温泉のオーナー・田原さん達はいつもここの上部にある「雪倉上の沢」を通っていらっしゃるようですが、途中に大小の滝もあり、山を歩き慣れている登山者の方でないと無理がありそうです。

 今回雪倉岳避難小屋では、都立大大学院・環境変遷学研究室の黒田さんと、元Gパト・おなじみのじっきーの2人と合流することになっていました。黒田さんは、昨年に引き続き「斜面形成の編年に関する研究」をテーマに鉢ヶ岳・雪倉岳周辺の地形・地質を調査しておいでになり、先日は朝日小屋にもご挨拶にいらっしゃいました。
 またじっきーは、数日間その調査のお手伝いに入山しているということだったので、朝日小屋・雪倉岳避難小屋の管理人としても、周辺の山々のことを少しでも知っておかなければいけないだろうというので、避難小屋で落ちあうことになりました。
 黒田さんは毎日朝から夕方まで、山を歩きまるで土木作業員のように集中して力仕事をしていらっしゃるとか。避難小屋での不自由な生活が長いせいか、いろいろ工夫しているとはいえ食生活をはじめかなりの耐乏生活を強いられているようでした。顔は真っ黒、髭は伸び放題でしたが、その話し振りからは充実した毎日の様子がうかがい知れました。
 翌11日は、黒田さんに周辺を案内していただきました。森下さんと3人で歩きましたが、さすがに森下さんは山をよく歩いて予備知識も豊富なだけに、興味深そうに黒田さんにいろいろ質問をしていらっしゃいました。
 白馬連山の山並みや三国境、雪倉岳に囲まれながら、地形や地質の難しい話ばかりでしたが、漠然とですが、私は2人の会話を聞きながら「自然」の偉大さや営みの不思議さ、壮大さに何となく感心させられたり、驚かされたり…。
 いろいろ収穫の多い、今回の「蓮華鉱山道から雪倉岳」山行でした。