「山の中にいる」…その時間
2005-07-27
私は、山を歩く皆さんに、ぜひ「山の中にいる」その時間を大切にして頂きたいと思っています。
上の写真は、小屋の周りで見つけました。
うっかりすると見過ごしそうな小さな花たちが、今登山道のすぐ脇でもあちこちに咲いています。
この朝日岳周辺は、お花の宝庫です。お花を目当てにいらっしゃるお客様が、何時間も掛けて長い道のりを歩かれます。
北又からの道は、ブナの原生林です。深い山奥の匂いがして、緑が濃い大好きな道です。
どこを歩いても、お花畑や草原あり、沢あり、湿原あり、樹林帯あり、そしてそれなりの眺望もあります。
駆け足の登山もいいでしょう。
でも、ふっと見つけた足元の花たちや、風雪に耐えるダケカンバの逞しさや、見上げる空の青さに心を動かされるような、気持ちに少しゆとりが持てるような登り方を、ぜひしてみてください。
小屋に少し早く着いて、近くを散策できるような時間があればいいですね。
連泊して、アヤメ平辺りまでのんびり散歩に出掛けるのも素敵です。
小屋の食堂には、たくさんの山の本が並んでいます。早めに着いたら、目当ての本を見つけて読書も出来ます。
年に何度も歩けない、北アルプスの山です。
気持ちにも、時間にも、そして行程にも、ぜひ少しの余裕を持ってもらえたら。
ぜひぜひ、「山の中にいる」時間を大切にして頂きたい、そう思います。
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