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『チョウノスケソウ事件』
2005-08-23
色鮮やかに、ミヤマキンバイ
忘れもしない、あれは管理人になって初めての2001年の初夏。
管理人日記も始めて間もなく、とにかく何か花を見つけてその写真を載せなければと思っていた頃でした。
まだ小屋の周りにも雪が残っていて、写真に撮れるような花も数が少なかった時季でした。
テン場の公衆トイレの横に、白い可憐な花が盛んに咲いていました。
デジカメの写し方もまだまだおぼつかない頃でしたが、難しい白い花を何とか写真に収めて日記にUPしました。
図鑑で名前を探しました。
「あったあった、これこれ。これじゃないの!
…ほら、“チョウノスケソウ”!!」
小さく撮れた写真を載せました、花の名前付きで。
数日後、妹の立山室堂山荘に居る梅さんから電話が入りました。
「ゆかりさん、富山大学の○○先生から連絡があって、ゆかりさんのHPを見たら“チョウノスケソウ”が朝日小屋の周りに咲いているという情報が載っていたといって、室堂に電話がありました。もしそれが事実なら、大変な発見になります。本当ですか!?」
「えっ!?…確かめてみます」
もうその電話を受けた時には、頭の中は真っ白!!
『“チョウノスケソウ”って、そんなに珍しい花なんだ。。。』
(この認識の甘さが、そもそも間違いの始まり)
当時のアルバイトの哲也と、雨の降る中傘を差して、図鑑を持って現場に行ったのを覚えています。
「はぁ〜〜、全然、違う。。。」
もちろん、すぐさま日記のそのページは削除。室堂にも連絡を入れ、平謝りです。
後日談があります。
シーズンになって、小屋にいらっしゃったお客様に「朝日小屋の周りに、“チョウノスケソウ”が咲いているとHPで見たんですけど、何処にあるんですか!?」
「お客様、ゴメンナサイ。あれは間違いでした。穴があったら入りたいです!!」
「そうでしたか。何なら、“穴”掘りましょうか!?」
あぁ、忘れたくても忘れられない、『チョウノスケソウ事件』です。
ところで、何の花と間違ったかって!?
お恥ずかしい話ですが、同じバラ科の“ノウゴウイチゴ”です。いくらなんでも、花はもちろん、葉が全く別ですから、うっかりでは済まされませんよネ。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2005/08/d20050823a.html
お天気が悪くて
2005-08-23
お餅を焼いて、休み時間 05.8.22
連日お天気が悪くて、でもこればかりはどうしようもありません。
動いている時働いている時はそうでもないのですが、休み時間になると寒くて、昨日はストーブを点けました。
大きなストーブを焚くほどでもないので、小さなストーブにしたら“まったり”してしまい、おやつにお餅を焼いて食べました。
昨日は、今シーズン最後となるであろう計30人のご予約があったのですが、お天気が悪くてキャンセル続出。結局12人の団体の他に4名様で、計16名様。
まぁ、もう夏のシーズンも終わりで、これからはずっとこんな感じです。
お餅を焼いてくれているショウジも、今日23日が下山日。一番忙しかった時を、約1ヶ月間頑張ってくれました。本当に有難う。
長期のアルバイトのみんな、そして私も、もう少ししたら交代でつかの間の休みを取ろうかなと思っています。
心身ともにリフレッシュして、残り約1ヵ月半を頑張ります。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2005/08/d20050823b.html
この4年間
2005-08-23
せめて、こんな空が欲しい 05.8.21
今年の夏を振り返ると、本当にすっきりした夏空にはめぐり会えてないような気がします。
7月中は、何とか雨が落ちない空が続きましたが、それとてスッキリしていたわけではないのです。
8月10日からは、朝だけは良くても、日中はガスったり、夕方からは雨・雨・雨。
前にも書きましたが、2年越し3年越しに朝日岳に恋焦がれていたお客様が今年は何とかお出でにはなりましたが、思い返せばこの数年、本当にお天気が良くないといったところが印象でしょうか。
昨年は、とにかく台風台風、それに豪雨が続きました。
一昨年もその前年も、雨が続いて散々な年でした。
もう4年も、そんな年の連続です。一体どうなっているのでしょう、と言いたくなりますね。
今年の日記、とにかく茜色の夕焼けがありません。載せられないのです。写真になる日がないのです。
せめてこれからの季節、秋晴れの日が続いて欲しいですね。祈っています。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2005/08/d20050823c.html
山頂〜水平道周り〜小屋まで
2005-08-25
ガスの中、ひとりで記念写真 05.8.24
行って来ました!!…今シーズン初めての、朝日岳山頂。
なんて、大袈裟に書くほどのことではないし、まして管理人が山頂へ行っていないなんて、自慢にもならないし恥ずかしいことなのに。。。
でもシーズン最盛期の間は行けないんです、本当に。
昨日はご予約のお客様も少なく、もう今日がチャンスとばかり、朝から出掛けました。
いつも日記を書く時間帯に出発し、ちょうどお昼に戻って来たので、昨日は書けませんでした。「何かあったの!?」とご心配くださった皆さん、ゴメンなさいね。
7月13日に北又から上山してから、約40日ぶりに少し山を歩きました。シーズン最盛期の間は、まさに、「籠の鳥」ならぬ「小屋の中、特に、受付の中のゆかり」ですから(苦笑)。
さすがに40日も、座ってばかりの時間が多いとペースが掴めず大変でしたが、本当に気持ち良く歩いてきました。
もちろん、デジカメ写真もたくさん撮って来ました。残念ながら、山頂ではガスってしまい雪倉岳や白馬岳の写真は無いのですが。
でも小屋から山頂、そして山頂から水平道、そして水平道も、本当に花盛り!!
まだまだ当分、お花は楽しめます。
まだハクサンコザクラにも、シナノキンバイにも出逢えます。ハクサンフウロの大群落が待っています。そして、静かな朝日小屋。
この時季ならでは、の朝日岳です。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2005/08/d20050825a.html
さすが、北アルプス最北の山では
2005-08-25
未だ雪が残る、水平道にて 05.8.24
朝日岳山頂の直下では、例年のように未だ雪がかなりの量で残っています。(登山道には関係ありません)
そして水平道にも、登山道上には全くありませんが、道のすぐ横にも未だ雪はあります。
だから、雪融け後すぐに咲き出すハクサンコザクラもミヤマキンポウゲもシナノキンバイも、未だ咲いていました。クルマユリやニッコウキスゲも。
アオノツガザクラが、とても可愛らしく咲き誇っていました。
山が深くて緑が豊かで、雪が遅くまで残って、水が豊富だから花も素敵です。
やっぱりこの山は、本当に素晴らしい山だと、ひとり心の中で自画自賛しながら歩きました。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2005/08/d20050825b.html
ゆっくり、連泊のススメ
2005-08-25
大好きな、ハクサンフウロ 05.8.24
ハクサンフウロが、満開です。
小屋から山頂までの水源地辺りも、山頂から水平道への道でも、そして水平道でも群落となって咲いています。
今年お出でのお客様が、「本当に、素晴らしいデス!!」と絶賛されたのが良く分かります。この時季で、未だこのお花たちなのですから。
「写真を撮っていたら、動けなくなるんですヨ!」と、嘆きともうれしい悲鳴とも取れないような言葉を皆さん残していらっしゃいます。
以前、「お花を眺めすぎて」というタイトルで書きましたが、本当に皆さんのその気持ちが良く分かります。
そんな方は、ゆっくり連泊して朝日岳周辺を堪能されては如何でしょうか。そんなお客様がシーズン中に何人もいらっしゃいます。
お弁当と雨具を持って、お散歩に…。
朝日岳は、ぜひゆっくり歩いてもらいたい、山の中に居る時間を大切にしてもらいたい、お花たちをゆっくり眺めてもらいたい、そんな山です。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2005/08/d20050825c.html
でも、長い道のりです!!
2005-08-25
シナノキンバイ 奥には雪が見える 05.8.24
お陰さまで、いろいろな方がこのHPを楽しみにしてくださっているようです。本当に有難いことです。
お花がいいですよ、素晴らしいですよと書くと、いろいろな方が「朝日岳に行ってみよう!行ってみたい!」と計画してくださるようです。
でも、どこから来ても、本当にこの山までの道のりは長いです。
ひと昔前には、あまりそれほどの感覚(この道のりは長いという認識)は私自身の中にも無かったのですが、昨今、どの山へ向かうルートも驚くほどに整備され、また山小屋から次の山小屋へもコースタイムで行くと4〜5時間ということが多々あるようです。
朝日岳へのルートが整備されていないというのではないのですが、「北アルプス入門コース」「モデルコース」などと言われるルートと比べれば、それなりにかなりハードかもしれません。
何よりも、とにかくどのルートから来ても長いのです。
昔は(20年前なら)、白馬岳からは一般的に所要時間6〜7時間と言いました。でも、今『平均年齢60歳後半の中高年のグループ』でしたら(失礼!)、皆さん8〜9時間、長いと12時間近くかかる人たちもいます。
蓮華温泉からの登りも同じです。今は皆さん、確実に8時間〜10時間はかかります。7時間でいらっしゃる方は、年に何人しか居ません。
北又からのルートは少し短いのですが、それでも7時間前後の所要時間となります。
昨年秋、山小屋組合の研修登山で「柏原新道」を歩きましたが、あのような比較的段差の低い歩きやすいルートや、“表銀座”と言われるようなコースを基準とすれば、朝日岳に至るルートはどれをとっても、長さもさることながら、段差が大きくまた木の根が張っていて、足を上げる一段の高さが高いのです。
必要以上に脅かすわけではありませんし、前にも書きましたが、「それなりに」「それ以上に」歩ける皆さんには何も言いませんが、「お花が綺麗だから行ってみたい!」というだけでは、なかなか手ごわいのが、朝日岳です。
だからこそ、今まで『知る人ぞ、知る』山であり、余り訪れる方の少ない山だったのだろうと言えると思います。
HPが良かったから、「山渓」や「岳人」に載っていたから、“みなみらんぼうさん”が歩いたから(苦笑)…それもキッカケになるでしょうが、ぜひ、コースを良く研究され計画を立て、無理や無茶をせず、体調を整えて入山ください。
笑い話ではありませんが、今シーズンこんなお電話でのやり取りがありました。
ご予約のお電話で、
「どのコースから、お出でになりますか?」
「あのぉ…(しばらく間があって)、ホラ、本に載っている、“モデルコース”って書いてある、あのコースから行きます!」
「。。。(私、すぐに言葉が出ない)」
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何十日ぶりに
2005-08-25
夕陽が沈む頃 05.8.23
23日、本当に久し振りに夕焼けを見ました。
輝く夕陽、茜色に染まる雲そして空、刻々と変わる色の変化を眺めながら、心豊かになりました。
「山の上」に居る幸せを感じる、その瞬間です。
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