北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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早くも、駅伝に向けて!

2005-08-20

小屋の周りで、ノウゴウイチゴの画像

小屋の周りで、ノウゴウイチゴ

 小屋閉めもしていないのに、早くも11月の「朝日町民駅伝」の話が持ち上がっている。

 去年女子の部に参加した「エプロンズ」でトップバッターとして走ってくれたN美ちゃんなんか、時間を見つけてずっと走っているらしい。

 今年の男子は優勝狙い(!?)の「ボッカーズ」の他にも「のんべえズ」か「くさかり〜ズ」という名前でもう1チームもエントリーしようかという話まで持ち上がっている。

 いつでも、どこまでも、楽しくて面白い朝日小屋の仲間たちでありたいものだ(微笑)。

寒い。。。

2005-08-21

朝日平にて、ミヤマアズマギクの画像

朝日平にて、ミヤマアズマギク

 残暑厳しい下界の皆さんには、本当に申し訳ない話なのですが…。

 今朝は、寒い朝です。

 朝4時の気温は、13℃。
 でも、この日記を書いている午前7時半でも、気温は上がらず、現在の気温14℃。今日一日は、それほど暖かくならないかもしれません。

 少し青空が見えたので、朝のミーティングを兼ねた“お茶”を外でしたのですが、みんなの声は「寒いよぉ!」。

 手が悴む(かじかむ)ほどではないものの、「涼しい」を通り越して、「寒さ」を感じます。

 天気予報が、今ひとつ。
 台風も発生したようで、来週初めのお天気が気になります。

 今朝は、何十日ぶりに能登半島が先端まで見えました。本当に久しぶりです。

 このところ、毎日のように午後からお天気が崩れます。夕方になるとにわか雨や通り雨があり、時には雷も鳴ったりしています。

 早目の行動が、決め手のようですね。

花を撮って

2005-08-21

愛らしく可愛らしい、ツガザクラの画像

愛らしく可愛らしい、ツガザクラ

 「ゆかりちゃん、今年はお花の写真が多いね!」

 そうかなぁ、と思いつつ、もしかしたら知らず知らずそうなのかもしれません。

 亡くなった父は、それなりに高山植物や動植物に詳しい人でした。

 私も管理人になった時に、「私も頑張って、花の名前をいっぱい覚えるんだ!」と意気込んだのですが、ある方には「無理ですよ。それくらい、朝日岳周辺の花は種類が多いのです。」と言われたのを忘れません。

 なかなかお花の特徴やら名前を覚えるのは、本当に興味が無ければ、管理人だからといって、それはかなり至難の業のようです。

 去年のシーズンはいろいろあって、精神的にも全く余裕が無く、また台風の襲来が続いてお花を眺めるチャンスにも恵まれませんでした。

 忙しかったシーズン最盛期が過ぎ、やっと少し外を歩く気分になって、花たちが愛しく感じられる今日この頃です。

 ハクサンコザクラやチングルマも、咲き終った花の横には、まだまだ蕾があります。

 ツガザクラやミヤマリンドウなどの小さな花たちも、そこここで満開です。

 上の写真のツガザクラやアオノツガザクラも、私の大好きな花のひとつです。米粒よりも少し大きいだけの、本当に愛らしく可愛らしい可憐な花です。

 こんな小さな小さな植物たちが、北アルプスの最北の山で、毎年毎年何メートルもの豪雪に耐えてまた花開かせると思うと、花びらを覗き込む心も洗われるような気がします。

 秋を感じる朝日岳から、また皆さんにお花の写真を贈ります。

朝日小屋からの眺め その1

2005-08-21

今朝の黒部川東側、朝日町・入善町を眺めるの画像

今朝の黒部川東側、朝日町・入善町を眺める

 今朝は、久しぶりに下の様子がはっきり見えました。
 そういえば、こんな写真を載せるのも本当に珍しいかもしれません。

 海岸線もくっきりと、小川ダムも良く見えます。
 建設中の北陸新幹線が、筋のようになっています。
 左手前には、負釣山も見えていますね。 
 奥には、薄くぼんやりと能登半島が分かりますか?

朝日小屋からの眺め その2

2005-08-21

初雪山、犬ヶ岳を望むの画像

初雪山、犬ヶ岳を望む

 例の(!?)「かもしか」から眺める、左に初雪山、右に犬ヶ岳の雄姿。

 残念ながら、今年の春にも行けなかった犬ヶ岳です。小屋を閉めてから、ぜひ歩きたいと思っています。

「かもしか」

2005-08-21

エゾシオガマの画像

エゾシオガマ

 私がこの日記を書いているのは、「かもしか」という名の男子アルバイトの部屋。
 
 小屋の中で唯一携帯電話が通じる、日本海側に面したこの部屋の、窓際にピッタリくっついて机を置いてパソコンに向かっています。

 この部屋、男の子ばかり多い時には10人以上が(今と、もうしばらくは5人)ほぼ“万年床”で暮らしています(苦笑)。

 明るいし、風通しも良いし、夜には漁り火も見えるし、素敵な部屋なのですが…。
 
「もうぅ!たまには掃除せっしゃい!!(…と富山弁で)臭いから!!!」

 小屋の中は毎日彼らが丁寧に掃除をして、全館綺麗になっているのですが、自分たちの部屋となると、どうも事情は違うらしい。
 
 娘ばかりで男の子を持たない私には、「ううぅ…」となる部屋なのです。。。

お詫びと訂正

2005-08-22

ミヤマリンドウの画像

ミヤマリンドウ

 先日この日記に掲載した花の名前が間違っていましたので、お詫びして訂正いたします。

 20日付で載せました(訂正後21日付で再掲)「シロバナヨツバシオガマ」ですが、正しくは『エゾシオガマ』でした。

 昨日、山形のYさんからお電話を戴きました。
 「ゆかりさん、お久しぶりです。」と先日宿泊された時のお礼から始まったのですが、
 「ゆかりさん、実は20日のシロバナヨツバシオガマの写真だけど、あれはきっとエゾシオガマじゃないかと思いますよ!確認してみてください。」

 あぁ、「また、やっちゃったか!?」の思いが過ぎりました。。。
 昨日も、花の写真を撮る難しさを書いたばかりなのに。。。

 今回は、本当にうっかりミスでした。
 
 白い花の写真を撮るのは結構苦労するのですが、案外うまく仕上がったかなという安心感と、一応花の図鑑を見て確認するのですが、いい加減に見ていた為でしょう。

 正確には、

 『シロバナヨツバシオガマ』は、「(ヨツバシオガマは)上唇は長さ7〜9ミリで、中ほどで曲がって先は長さ4〜5ミリのくちばし状にとがる。下唇は深く3裂する」

 『エゾシオガマ』は、「上唇は細長く、尾状にとがる。下唇は浅く3裂し、中裂片はごく小さい」

 …以上、山渓カラー名鑑「日本の高山植物」より転記

 掲載した写真を見るとお分かりいただけると思いますが、葉も違います。

 実は朝日岳周辺には、「シロバナヨツバシオガマ」も「エゾシオガマ」もあります。

 図鑑による一般的な記述だけでは判断が難しい場合もあり、山域の他にも土質などの生育環境によって個体の様子が違っていたり、雑種が発生したりと、本当に花に詳しくなるのは大変だなあと思いながら毎回確認作業をするのですが、今回は思い込みもあり間違ってしまいました。

 昨日も書きましたが、私は花に詳しくないので「もし間違った記述をしたら困る」という思いもあり、なかなか“ごく一般的な”花しか載せられないという『弱点』(!?)を持っているのですが、今回のことを教訓に、勉強を続けていこうと再認識した次第です。

 Yさん、わざわざお電話戴き、本当に有難うございました。これからも、よろしくお願いします。

 2001年、私が最初に管理人になった年の、『チョウノスケソウ事件』を思い出して、実は冷や汗が出た私でした。

走ってきた、N美ちゃん

2005-08-22

初秋の朝日岳に良く似合う、タカネトウウチソウの画像

初秋の朝日岳に良く似合う、タカネトウウチソウ

 時々、北又から日帰りで、この朝日岳を往復するお客様がお出でになります。
 この軟弱な私でさえ(!)、若い時には経験しているので、体調さえ万全でごく軽装なら出来ないことはありません。
 ただしそれも、一般的には北又まで車で入っての話です。
 2日間のコースなので決してお薦めはしませんが、実際それくらいの力の持ち主は、シーズン中に何人かいらっしゃいます。
 時々は、北又まで自転車を利用しての方もありますが、その時は余程体力に自信がないとできるものではありません。

 でも、昨日は本当にビックリしました。

 朝9時過ぎ、「ゆかりさん、お客さんです」という声で玄関に出てみると、なんとN美ちゃんがニコッと笑って立っているではありませんか。

 聞けば、小川温泉元湯からマウンテンバイク(自転車の、それ用)で北又まで来て、そこから4時間弱で登って来たとか。

 はぁ〜〜ぁ、さすがN美ちゃんといえばそれまでだけど、その体力もさることながら、それをケロリとやってのける気力というか、気持ちというか、それには本当に驚かされました。

 小さな子どもさんが居て、家は自営業、自分も会社勤めで、ご主人のご両親と同居となれば、自分の好きに使える時間を作り出すのはかなり困難な状況だというのはよくよくわかります。

 それをよくまぁ…、と話を聞けば、家を夜中の3時前に出発して来たとか。

 ちょうど“お茶”をしていたので、一緒にコーヒーを飲みお菓子を食べて、帰宅時間が気になるのでしょう、さっさと帰っていった彼女です。

 帰る姿が、また小走り。細い身体のどこにその体力と気力があるのでしょう。
 「山の空気を吸いたかった」というその一念、ただ感心した昨日の出来事でした。