ゴミ箱を撤去しました!!
2001-08-07
皆様にご報告します、…朝日小屋から「お客様用のゴミ箱を撤去」しました!!
実は今年は小屋開けの最初から「ゴミをどうするか」という命題を抱えたまま、シーズンに入りました。昨年までは当然のように「ゴミは小屋で回収する」ということをしてきたわけですが、今までも年々増え続ける「ゴミの山」にかなり大変な思いをしてきました。
「ゴミ箱を完全に撤去し、自分のゴミは持ち帰っていただく」、…簡単なようですがここに至るまでにはいろいろ考えてきました。自分の小屋で売っているビールやお菓子等から出るゴミまで持ち帰ってもらうのか、朝日小屋でゴミを置かなければ、もしかしたら登山道でゴミを捨てないか、登山者の皆さんの反応は…、そして今まであった2階のゴミ箱だけを片付けて、1階や外のゴミ箱も今日までは置いていたのです。
しかし、ゴミ箱を置いておくことによってどんな現象が起こっているか。捨てないで朝日小屋まで持って来たゴミを、「あら、ここの小屋はゴミを置いていっていいのね」と捨てていくお客様、「3日間ガマンしてきたけど、助かったわ」とおっしゃる方、「白馬の弁当の残りだけど、いいよね」と残飯を捨てていかれる方…。毎日ゴミを焼却しているわけですが、それに費やす労力は本当に大変です。
そして、環境問題。高山植物を始めかけがえのない自然を守ろうと努力している山小屋が、ダイオキシンを撒き散らして良いわけがありません。山小屋のゴミ処理問題はコストのこともあり、やっと議論と実践がされ始めているようですが、朝日小屋のような「零細企業」ではなかなか思うように事は運びません。
昨日お泊りのお客様も「想い出ノート」に書いていらっしゃいましたが、登山者の意識も改善されつつある中で、「ゴミは必ず持ち帰る」と決めていらっしゃる方とそうでない方がいらっしゃるなら、「ゴミは山に置いていかない」という大勢の声を集めていくべきだとも思うし、山小屋の立場も明確にするべきだという結論に達したわけです。
朝日小屋の長い歴史の中で(!?)ゴミ箱を撤去したのは初めてです。ゴミ問題に関しては、これからもいろいろ試行錯誤と工夫を繰り返していきたいと思いますので、ご協力を宜しくお願い致します。では。
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