“手打ちうどん”の想い出
2003-03-12
先日来、海洋深層水入りの“手打ちうどん”が朝日小屋の新名物になるとかならないとか(笑)、いろいろと盛り上がっていましたネ。
実は…かなり昔になりますが、私も“手打ちうどん”を作ったことがあるんですヨ、朝日小屋で。
私が学生の時だから、かれこれ20ン年前になるでしょうか。8月の終わり近く、何故か父が留守でアルバイトも下山してしまった初秋の頃、私と東京から来ていた居候(?)の藤さんと二人きりだったような、それも良く覚えていないのですが…。
とにかく、無性に何か“変わったモノ”が食べたくなりました。
1985年に建った現在の小屋になる前の「先代の朝日小屋」には、今のように大型の冷凍ストッカーはなく、船舶等で使用する為に製造されたというプロパンガス仕様の冷凍冷蔵庫が1台あっただけ。
ヘリコプターでの荷揚げもシーズン中に1〜2回だけで、後は“ボッカ”が頼りでしたから食材には限りがあり、食べる物には決して贅沢は言えませんでしたし、それが当たり前と思っていました。でも、常連さんからの差し入れがある夏の盛りを過ぎて秋風が吹く頃には、お客様もいらっしゃらないし毎日毎日同じような食べ物に飽きてきたんでしょうネ。今のように、冷凍のラーメンやうどんなんて考えられませんでした。
「何か作ろうか?」と言ってはみたものの、材料は限られていて、それも使ってもOKなものは…。ありました、ありました、天ぷらの衣用の小麦粉。麺棒は、っとありました、すりこ木。
生まれて初めての“手打ちうどん”作り、ああだこうだとかなり時間がかかって、食べられたのは夕方だったのを覚えています。狭い厨房を小麦粉の粉だらけにしドッタンバッタンと一生懸命こねて、そして打ちました。
出来上がったシロモノはお世辞にも「ウマイ!」とは言えなかったようで、ボソボソしていてポロポロとした感触の“手打ちうどん”でしたが、それでもそれなりに二人とも満足したように思います。お客様にもお出ししたのかなぁ、覚えていません。
でも今シーズン、きっと朝日町観光従業員さんを中心とした『手打ちうどん・作り隊』の皆さんが奮闘して、私に美味しい“朝日小屋名物・深層水入り手打ちうどん”を食べさせてくださる事を信じています。とっても楽しみです!よろしくお願いしま〜す!!
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