贅沢な時間(とき)…私のGW後半
2003-05-06

穂高平避難小屋 03.5.3
GW前半の4月26〜29日は、栂海新道を歩いた私。GW後半の5月連休が終わると、6月中旬の小屋開け目指して“駆け足の毎日”が始まることが分かっているので、どうしてもその前にもう一度“遊びの時間”を持ちたくて、家族の了解も得て何処かへ行くことにしました。
しかしいくら天候に恵まれた場合の春山とはいえ、前もっての周到な計画や装備が必要とあれば、「行ってみたい山」の候補はいろいろあっても、家事や諸々の仕事を片付けながらその準備を進めるのは時間的にも精神的にも肉体的にも容易ではありません。
チョッとくたびれている(!?)私。…それでも、山へ行きたい。…ゆっくりした時間を過ごしたい。
そこで今回は、余り準備をしないでも(微笑)行ける場所へ出掛けることにしました。
初日に伺ったのは、『穂高平避難小屋』。
管理人の水上千利さんとは山小屋協会の総会で何度かお会いしていますが、いつも「清水さん、一度遊びにいらっしゃい!」と優しく声を掛けて下さいます。お互いの小屋の営業期間の都合もあり、なかなかその機会がなさそうでしたが、今回はそのお言葉に誘われて行ってみることにしました。
皆さん、『穂高平避難小屋』が何処にあるかご存知ですか?いろいろ聞いても、案外知らない方が多いんですよネ。
岐阜県上宝村蒲田川の上流は新穂高温泉から先の谷が二股に分かれ、笠ガ岳や双六岳へ向かう林道(登山道)のあるのが「左俣」、奥穂高岳から白出沢沿いを下った白出沢出合や北穂高岳直下の滝谷出合に向けて伸びているのが「右俣」。
『穂高平避難小屋』は、その「右俣林道」沿いに新穂高温泉からホンの1時間と少し歩いた所にひっそりと佇んでいます。
私も笠ガ岳へは一昨年の秋に笠新道から登っているのですが、右俣林道を行くのは初めて。正直言って、有名な山小屋でしたらガイドブックにもいろいろと小屋の様子が載っていますが、穂高平小屋はどの本にもあまり記述がありません。いったいどんな小屋なのかしら…。
砂防工事が続く川沿いに、少しづつ新緑が始まった林の中の道を歩きます。そこここに“ふきのとう”が顔を出した林道は、春の陽射しの中にずっと続いています。
そして林道歩きに少し飽きてきた頃、林の中に小屋が見えました。グルッと廻り込んで玄関先正面へ出ると…。
わぁーっ、とビックリして声を上げたくなるような、そんな光景が目に飛び込んで来ました。
感動!!…です(笑)。
穂高連峰やその前山、そして笠ガ岳の山並みに囲まれたそこは、まさに「平」と呼ぶにふさわしいような“牧歌的”な雰囲気。とても静かでひっそりとした風景が広がっていました。
標高1,320mにある、定員30名(そんなに泊まることはない、と水上さん)の小屋です。
「来て良かったぁ」…心からそう思える小屋でした。
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