「ゆかり応援団」のこと
2004-03-11
一昨日の掲示板に、吉村さんから「ゆかり応援団」についての書き込みがありました。
先日、吉村さんや茜パパ、山の歌さんからお電話があり、その時に「“ゆかり応援団”を正式に立ち上げたいと思っているんだけど」というお話を頂きました。本当に有り難いお話であると思いますが、今日はひと言ご挨拶を兼ねて、私からも自分の想いをお話させて頂きたいと思います。
朝日小屋の管理人となって3年目、この夏には4年目のシーズンを迎えます。
昨年中に「ゆかり応援団」のお話があった時には、小屋閉めの後のシーズンオフでボーっとしていたり、ちょうど“プチ・鬱”の状態であったりしていましたので、正直言って自分自身の中には戸惑いもありました。
私はまだまだ「山小屋管理人」としては経験不足ですし、人間的にも未熟だし、とてもそんな「ファンクラブ」だとか「応援団」を作っていただくことに値する人間ではないという思いが、今も私自身の中にはずっとあるのです。
せっかくのお申し出も、昨年末の私には「どうしたものか…」という迷いもありました。
昨日まで“ふつうのオバサン”だった私が、山小屋の管理人になりました。私にとっては、小さい頃からの父の手伝いの延長であったわけですし、自分が好きなことだからやっているという意識と、あとは少しだけ「他人様(ひとさま)に喜んで頂ける仕事」をやっているという自己満足が殆どで始めた管理人生活だったのです。
だからということもあり、表立っての「ゆかり応援団」には面映い気持ちや戸惑いもたくさんありました。
しかしいろいろ考えて、今回はせっかくのお申し出をお受けして、話を進めていただくことにしました。
一年に何度も登れない北アルプス、その最北端の山小屋でお客様をお迎えするという仕事をし、皆さんとの「一生に一度の出逢い」を演出し「夢を売る」仕事をしている者としては、少し背伸びをすることになるかもしれませんが、ごく素直に、『応援』されることをこれからの自分自身の励みにしようと思いました。
ただ、「ゆかり応援団」について吉村さんにお願いしたことは、
1. 私自身はかなり“ズボラ”な人間なので、本当に申し訳ないが周りの皆さんで勝手に盛り上がってもらいたいということ
2. あまり難しいことにしないで、例えば一年に一度朝日小屋へ行こうとか、一年に一度くらいみんなでどこかで顔を合わせる機会を作りましょうとか、チャンスがあったら山へも登って楽しみましょうとか、そんな風に楽しく気軽に集まれる会にしてほしい
つまりは、「あくまで、ゆかりをダシ」にして周りでワイワイと盛り上がりましょうという感じでやって頂けたらと思っています。
もちろん、静かに静かに朝日小屋を愛してくださる方達はおいでになるわけで、言葉や行動には出さなくても私を応援してくださる方達もいらっしゃいます。各人の気持ちも、その気持ちの表し方もそれぞれですので、あくまでも都合がついて賛同してもらえる方達に集まって頂けたらと思います。
吉村さんは、もの凄く面倒見の良い方です。昨年高岡にお邪魔した時にも、心からそして最高のおもてなしをして下さいました。
きっと「ゆかり応援団」を結成した折には、県内外の皆さんに喜んで頂けるような会の運営を心がけられることと思っております。
そういえば以前、阿曾原温泉小屋の佐々木 泉さんがおっしゃっていました。
『俺ら山小屋の人間の仕事は、山と自然を守ること。そして、山を楽しみに来てくれるお客さんや自然とのふれ合いを大切に山へ登って来てくれる登山者の皆さんの、安全に気を配り、そして“手助け”をすること』
私自身、泉さんに教えてもらったような謙虚な気持ちをいつまでも忘れずに、皆さんにずっと応援して頂けるようなそんな山小屋管理人に少しでも近付けるよう、これからも頑張っていきたいと思っています。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/03/d20040311d.html