マツムシソウ
2002-08-12
ここ数日、お天気があまりはっきりしなかったり、昨日今日と夕立があったりと、不安定な天候が続いていますので、お花の写真が今ひとつ…。
このマツムシソウは、小屋のすぐ横で写しました。
今、白馬岳〜朝日岳〜蓮華温泉の縦走路は、いたる所マツムシソウでいっぱい!ホンモノの秋は、もうすぐそこでしょうか!?…
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2002/08/d20020812b.html
2002-08-12
ここ数日、お天気があまりはっきりしなかったり、昨日今日と夕立があったりと、不安定な天候が続いていますので、お花の写真が今ひとつ…。
このマツムシソウは、小屋のすぐ横で写しました。
今、白馬岳〜朝日岳〜蓮華温泉の縦走路は、いたる所マツムシソウでいっぱい!ホンモノの秋は、もうすぐそこでしょうか!?…
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2002-08-14
今小屋の周りで、ミヤマアズマギクが満開 photo by kouta
「えーっ、キツネ!?どこどこ??」
…昨日午後3時前頃、小屋の周辺で3匹のキツネ発見。かなり長い時間にわたって、みんなで観察することができました。3匹のキツネは、小さな池の周りで優雅に戯れたりじゃれ合ったり、時にかけっこをしたり、それはそれは楽しそうに遊んでいました。
「何ていう種類のキツネかねぇ」という質問も出ましたが、「う〜ん、キタキツネじゃないしね(笑)」というくらいで、誰もわかりません。双眼鏡でははっきり見えましたが、200mmの望遠カメラでもうまく写りません。Gパトの拓郎が、インスタントカメラを持ち出して写そうとしていましたが、さすがにみんなの笑いを誘っていました。
もちろんデジカメでも撮れるはずもありませんので、皆さんにその可愛い姿をお見せすることができなくて残念です。
全く警戒する様子もない普段のままのキツネ達の様子は、ゆったりした時間の流れと朝日岳周辺の豊かな自然の大きさを感じさせてくれました。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2002/08/d20020814a.html
2002-08-15
雪渓からの取水も終わり、ホースを片付けるヒトホと哲也
ここ数日、不安定な天候が続いています。毎日夕方になると強い雨が降り出し、昨日・一昨日は雷も。。。ところが今日は、朝9時過ぎからもう雨が。。。
せっかくのお盆ですが、山のお天気は今ひとつ。今晩の天気予報によると、停滞している前線を下から台風13号が刺激して、どうやら明日も荒れ模様のお天気という予報。
下界の残暑をよそに、山の上では夕方からは肌寒いくらいの気温です。外では10℃ちょっと。受付に座っていると、いらっしゃったお客様と一緒に“ガス”まで侵入して来て(笑)それはそれは寒い!!。。。半袖なんかとんでもない、フリースを着てその上にジャージを羽織って靴下も履く“冬支度”になってしまいました(笑)。
そういえば、去年も8月1日〜12日頃まで、毎日のように夕立が降り雷が鳴るお天気だったのを思い出しました。お陰で、予約のキャンセルが相次いだ事も…。この分だと、今年も同じパターンになりそうで心配です。本当に…せっかくの7月分のみんなの頑張りがフイになるかも(!?)。。。
歩きた〜い、頂上へ行きた〜い!!
花の写真も撮りたいし、青空に映える山の写真も撮りたいなぁ、夕焼けの写真も。。。
あ〜ぁ。。。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2002/08/d20020815a.html
2002-08-17
亡父の写真の前に、メロンがふたつ
今日のお昼頃、早々と朝日平のテント場にやって来た若者3人組。九州地方の某大学の学生さん達で、北又から入山して来たのでした。
受付をした若者の顔を見て、「あれっっ!?…もしかしたら…去年の海の日、夜遅く着いた2人組の…!?」と、私のビックリした声。
「はい、その節は本当にお世話になりました!!」
。。。そうです、去年の7月20日の夜9時半近く。大勢のお客様で大混雑の朝日小屋、未だ食堂では200個近いお弁当を作っている真っ最中でした。そんな中、30キロ近い荷物を背負い栂海新道を歩き続けてやっと朝日小屋に到着した若者2人が、疲れた顔をして受付に現れたのでした。栂海山荘から16時間も無茶苦茶に歩いて、もう喋る元気もなさそうな雰囲気でした。
「この時間からテントを張って、それからご飯を作るなんて無理だから、小屋で何か食べさせてあげるヨ」
。。。ところが2人は顔を見合わせて無言。
「えっ?どうしたの??」
「すみません、僕たちお金がないので…」
「何!?そんなこと気にしなくていいから。上って食べなさい!」
そう言って食堂に招き入れて、おにぎりやら何やら食べさせました。そして翌日、一日停滞するという彼らにお昼のカレーライスも分けてあげました。その後、北アルプスをずっと縦走する計画だという彼ら2人からは、何も連絡がありませんでした。
「昨年は、いろいろ有り難うございました。連絡せずに申し訳ありませんでした。これはあの時のお礼です」…そう言って差し出してくれた、メロンがふたつ。
『管理人冥利に尽きる』…思わず、涙が滲みました。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2002/08/d20020817a.html
2002-08-17
草刈りに出発する前の哲也、草刈機を持っているのは孝太
その他、昔バイトの瑞穂やその友達などなど…
今日も朝日小屋には若者が集う
昨晩は、ちょっとアルバイトのさやかと「人生よもやま話(!?)」と悩み事相談、そして仕事の話を夜遅くまでしました。
ずっと忙しくて、みんなの話を聞いてあげたりする時間がなかなか持てませんでしたし、私は私でいろいろ悩んでいたので…。
やっぱりお互いにきちんと向き合って、その上で心を割って話し合い、相手を思いやって付き合う事はすごく大切です。もちろん、朝日小屋でも。
…そういうわけで、昨晩は日記はお休みしました。管理人は、いろいろ忙しい(!?)
あしからず。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2002/08/d20020817b.html
2002-08-18
今日の朝焼け
今朝は、空が真っ赤に焼けてとてもきれいでした。これも台風が接近している影響でしょうか?
お盆から週末にかけてのお休みも終わり、いよいよ明日から残暑厳しい中の“フツウの生活”が戻ってきますね。朝日小屋でも、7月中旬からずっと続いた夏山シーズンがいよいよ終わりに近付いて来ました。
今日のお客様は、ナント10名様。お客様の数よりアルバイトの方が多いという「逆転現象」が、とうとうやって来ました(笑)。今週中には、いよいよ「ご予約ゼロ」の日も。。。
後は、24日(土)・25日(日)に朝日岳周辺で開催されることになった、富山県教育委員会・富山県山岳連盟主催の「中高年安全登山指導者講習会」で賑わうくらいです。
今日は一眼レフカメラを持って、すぐ近くを少しブラブラしました。山はもう初秋…。キンコウカもタカネマツムシソウもイワショウブも、それは賑やかに咲き揃っています。そしてカライトソウとユキクラトウウチソウ、そしてタカネトウウチソウの競演も見られます。
アルバイトのみんなは今週中に休暇を取り、交代で「憧れの白馬岳」へ行くことになりました。みんなの下山日もそろそろ近付き、何とも寂しい気がします。
そんな朝日小屋へ、遊びにいらっしゃいませんか!?…特に「平日大歓迎!!」…お待ちしています。では。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2002/08/d20020818a.html
2002-08-19
イワオトギリ 小屋横の木道脇で
台風の風が強くなる前にと思い、一眼レフカメラを持ってまた小屋の周りをウロウロしました。夏の間中ちっとも外へ出られず、ろくろくお花もゆっくり眺められなかった反動(!?・笑)
正直な話、そんな余裕が出て来たのも事実ですが。。。
実は一眼レフカメラで負釣山の山道に咲くイワウチワを夢中で撮り続けた3月の後、4月に写真家の増村征夫さんの写真教室に参加して、私の撮った写真を何枚か見て頂いたのですが…。
写真は、本当にムズカシイ!!
そうですよネ、昨日手にしたばかりのカメラでそんな思うような写真が撮れたらだれもが“プロの写真家”になれますよねぇ(笑)。
増村さんの評は、それはそれは厳しいものでした。一時期は、写真に関してはもう立ち直れないのではないかと思ったくらい(爆笑)。もう全然、お話になりませんでした。でもそれも当然、だって私のスタイルといったら「わぁ奇麗!、パシャ!!…こっちも素敵!、パシャ!!」。。。ただその連続だったのですから(笑)。
増村さんには何度かいろいろ教えて頂きましたが、今シーズンは未だ朝日小屋においでになっていらっしゃらないので、朝日岳での“実地勉強”は済んでいません。
今の私は、増村さんに教えて頂いた諸々を思い出しながら、夏の間の「朝日小屋管理人」としての気持ちを少し横に置いて、この朝日岳の自然をよく見ながらゆっくりした気持ちをとり戻すことを心掛けています。
山に上ってくる前に本屋さんで見つけた本があって、ここ数日それを何度も読んでいます。NHK教育テレビ・趣味悠々で放送された「日帰り登山で自然を写す」のテキストです。残念ながらテレビの本編は見逃してしまったのですが、講師の坂井道子さんが書いていらっしゃる事は、ほとんど増村さんが教えてくださった事と重なっています。
増村さんは、曇った日や雨の日の花たちの表情にすごく惹かれるといつも言われますが、坂井さんもそう書いていらっしゃいます。また本には「たとえ緑のない山野でも、よく見つめれば自然の営みがあり、その造形の妙に驚き、それをいとおしむだけでも写真の素敵な題材となります。」そう書いてありますが、それは増村さんも繰り返しおっしゃっています。
初めて撮った私の写真は、増村さんにとって評価に値しないくらいの出来栄えだったようですが(笑)、それでも先生はこんな風に励ましてくださいました。
『ゆかりさん、ゆかりさんの書く文章は、何か人を惹き付ける魅力に溢れていると思います。何をどう表現したいか、何を伝えたいか、文章と写真という違いはありますが、いつかきっとゆかりさん自身が感じるところを写真に置き換えることが出来ると思います。だから、諦めずに投げ出さないで頑張ってみてください』
いつの時でも私にとって文章を書くということは、外に向かって自分を表現する手段であると同時に、自分自身を見つめる機会でもあります。そしてこれからは、カメラのファインダーを通してもっと自然を知り自然と遊び、自らの感性も磨いていけたらと思います。
まだまだ先は遠く長く険しいとは思いますが(笑)、カメラの勉強もしていつか思うような写真を撮り、朝日岳をもっと皆さんに知ってもらうことが出来たらいいですね。
。。。それにしても
。。。文章なら結構スラスラ出てくるのに、写真はやっぱりムズカシイ!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2002/08/d20020819a.html
2002-08-20
カライトソウの群生
『信州 花めぐりの旅 とっておきのスポット23』
…岩波アクティブ新書35
…昨日の日記に、写真家の増村征夫さんの事を書きましたが、7月に岩波書店から増村さんの新刊が出ました。
以前からご紹介していますが、信州安曇野在住の自然写真家・増村征夫さんは、もう朝日岳に20年以上通って花の写真を撮っていらっしゃいます。これまでにも、写真集「花の王国(新潮社)」「星の降る里(小学館)」、他にも「信州 花の旅(新潮社)」「信州の花と美術館(小学館)」「安曇野 一日の花歩き野歩き(講談社」などを書いておられます。
増村さんの本で素晴らしいのは、各ページを飾っている写真とともに、そこに添えられているさりげない文章が、その花々や景色などの様を読み手の側に情感豊かに伝えてくださるところではないでしょうか。
もちろん私は、増村さんと何度もいろいろな場所へご一緒したというわけではないのですが、それでも写真教室に参加した美ヶ原の王ヶ頭付近や、車で案内して頂いた穂高川のほとりの「早春賦」の石碑付近やワサビ畑、ご自宅の裏手にある大町山岳博物館周辺、安曇野の東側にある唐花見(からけみ)湿原、そして未だ訪れたことはないのですが、以前から「一度泊まりに出かけていらっしゃいませんか?」と誘われている長峰山のコテージや、「友人が来ると一緒に泊まるんですよ、今度はゆかりさんもいかがですか?」と言われているどんぐり村の“ゆいペンション”…などなど、紹介してあるどのスポットも、今度はぜひ行ってみたいと思わせてくれます。
一度、書店で手にとってご覧になりませんか?
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