すごく嬉しかったこと…
2002-08-17
亡父の写真の前に、メロンがふたつ
今日のお昼頃、早々と朝日平のテント場にやって来た若者3人組。九州地方の某大学の学生さん達で、北又から入山して来たのでした。
受付をした若者の顔を見て、「あれっっ!?…もしかしたら…去年の海の日、夜遅く着いた2人組の…!?」と、私のビックリした声。
「はい、その節は本当にお世話になりました!!」
。。。そうです、去年の7月20日の夜9時半近く。大勢のお客様で大混雑の朝日小屋、未だ食堂では200個近いお弁当を作っている真っ最中でした。そんな中、30キロ近い荷物を背負い栂海新道を歩き続けてやっと朝日小屋に到着した若者2人が、疲れた顔をして受付に現れたのでした。栂海山荘から16時間も無茶苦茶に歩いて、もう喋る元気もなさそうな雰囲気でした。
「この時間からテントを張って、それからご飯を作るなんて無理だから、小屋で何か食べさせてあげるヨ」
。。。ところが2人は顔を見合わせて無言。
「えっ?どうしたの??」
「すみません、僕たちお金がないので…」
「何!?そんなこと気にしなくていいから。上って食べなさい!」
そう言って食堂に招き入れて、おにぎりやら何やら食べさせました。そして翌日、一日停滞するという彼らにお昼のカレーライスも分けてあげました。その後、北アルプスをずっと縦走する計画だという彼ら2人からは、何も連絡がありませんでした。
「昨年は、いろいろ有り難うございました。連絡せずに申し訳ありませんでした。これはあの時のお礼です」…そう言って差し出してくれた、メロンがふたつ。
『管理人冥利に尽きる』…思わず、涙が滲みました。
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