北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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淋しくなりました。。。

2005-08-11

花を終えて、チングルマ   05.8.9  の画像

花を終えて、チングルマ   05.8.9  

 7月の初めから小屋に入り、ずっと頑張ってくれた悠くん、まちこちゃん、政子ちゃんの3人が9日に下山。
 小屋は、一度に淋しくなってしまいました。

 初めての仕事は戸惑いばかりで、きっと大変だったことでしょう。お客様が多くて早い朝は、午前3時起きの連続ということもありました。
 
 注意されたり怒られたり。きっと若いみんなは辛いことも多かったに違いありませんが、「全速力」で駆け抜けた1ヶ月あまり。
 どんな記憶が残ったことでしょうか。

 少しづつ、夏が終わりに近付いていきます。

取材

2005-08-11

フルメンバーが勢ぞろい   05.8.9  の画像

フルメンバーが勢ぞろい   05.8.9  

 東京の某テレビ局が、小屋の取材に1週間ほど来ていました。
 小屋にお泊りになったお客様には、いろいろとご迷惑をお掛けしたかと思いますが、お許しください。

 なんだか、山岳雑誌やテレビなどに“登場”する機会があり、「マスコミ好き」なのかと思われていると実はちょっと困るのです。

 でも、いつかの時に掲示板に書かれたことがありましたが、「ちょっと有名だと思って」というようなことは、決して自分の中にはありません。

 本当は、そっとしておいてほしいのです。

 私は、「山小屋の管理人」です。『有名人』と呼ばれるほどの何様ではないのです。“イメージだけ”が先行するのはちょっと辛い。。。

 だったら断ればいいのに、と思われるかもしれません。…これからは考えようかなぁ。

 でも今回も、きっとテレビの画面には、泣いたり笑ったり、アルバイトの子たちを怒ったり、等身大の私しか映っていないはずです。

 ちなみに、どうやらテレビのタイトルは「がんばる“かあちゃん”!!」のような雰囲気らしく、それにはかなり抵抗があるのですが(苦笑)。

 9月中旬に、関東を中心に放映されるそうです。
 詳しく決まりましたら、またお知らせします。 

大変だぁ!!…と思いきや

2005-08-11

花盛り、イワイチョウ の画像

花盛り、イワイチョウ 

 9日の夜、珍しく遅くなった時間に日記を書こうかと、パソコンに向かいました。

 インターネットに繋ごうとしたら、パソコンが答えました。
 「接続できません」…

 慌ててBANちゃんに電話を入れましたが、「分からん。。。」
 
 何度やっても同じ表示が出てしまいます。
 「本体が壊れたかもしれないし、下ろすしかないかも。でも時間を置いて、もう一度やってみて」

 何があったか分からないまま、今朝になりました。

 恐る恐るインターネットに繋いでみると…、あぁ無事に繋がりました!!

 このまま、日記が書けないかもしれないと思うと、デジカメを持って外に出る気にもなれません。

 もうこの日記は、私の「管理人生活」の大事な大事な一部です。

白馬大雪渓での事故

2005-08-12

木道脇に咲く、シロバナクモマニガナの画像

木道脇に咲く、シロバナクモマニガナ

 新聞・テレビなどでの既報の通り、昨日午前7時半頃、白馬岳の白馬大雪渓で大規模な土砂崩落事故が発生しました。

 すでに皆さんご承知かと思いますので、詳細については割愛いたしますが、朝日小屋としても全く他人事とは思えず、「隣の一大事」と、大変心を痛めております。

 昨日遅く関係機関に問い合わせたところ、白馬大雪渓については、やはり「当分の間」通行はできないということでした。

 かなり大規模な崩落だったということですし、まだ行方不明者がいらっしゃるということですから、「当分の間」がいつまでで、いつになったら通行可能かということももちろん未だ分からない状況でしょう。

 白馬大雪渓から上山を考えていらっしゃる登山者の皆様におかれましては、栂池自然園か白馬鑓温泉から、あるいは蓮華温泉からの入山にルート変更をされることも考慮に入れて、計画を立てられるようお願いいたします。

 亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、行方不明者の方の一刻も早い救出を願うばかりです。

キャンセルには、必ずお電話を!

2005-08-12

朝から、雨が降り続いて  の画像

朝から、雨が降り続いて  

 山小屋です。
 登山者の皆様をお泊めするのは、ご予約の方も“飛び込み”の方ももちろんです。

 でも、ご予約がありながら突然のキャンセルの場合は、どうぞ1本のお電話をください。

 体調不良もあるでしょう、急などうしようもない用事ができた場合もあります。もちろん天候不良で、予定した朝日小屋に向かえない場合もあります。

 後にも先にも、何のご連絡がないケースがあります。
 お部屋割り、お夕食の準備やお弁当の段取りなどなど、「決して、コンビにではない!」山小屋です。

 1本のお電話だけで、後は構わないのです。

 何よりも、ご予約がありながらお出でにならないと、とにかく心配します。事故でないか、遭難でないか…。

 ぜひ、朝日小屋のご予約のキャンセルには、必ずお電話をください。お願い致します。

秋を感じはじめた、朝日小屋では

2005-08-13

食べ盛りの男の子ばかりです!  05.8.12の画像

食べ盛りの男の子ばかりです!  05.8.12

 本当はお盆のお客様で、少しだけ賑わうはずの(最盛期は終わった!)朝日小屋でしたが、どうやらこの週末はあまり好天は望めないのでしょうか。

 昨日も朝から雨風のお天気でしたから、次々とキャンセルのお電話が入り、結局昨日の夕食は、8名様。
 それも一体最終的に何人になるのか、まるで毎日「数字当て」のようになるのが、これからの季節です。

 そうなると、いつもの「定番メニュー」はお預けとなります。
 昨日は雨も降って寒かったので、「湯豆腐」が登場しました。

 下界ではまだまだ残暑が厳しい頃かと思いますが、朝日岳ではひと足早く秋の気配です。

 これから先の朝日小屋は、静かで、朝日小屋らしい落ち着いた装いを取り戻します。
 特に平日は、淋しいくらい。

 初秋の朝日小屋へ、どうぞお待ちしています。

折り返し点

2005-08-13

蕾を膨らませる、カライトソウの画像

蕾を膨らませる、カライトソウ

 6月12日の上山・小屋開けから、昨日でちょうど2ヶ月。10月12日の下山予定日まで、あとちょうど2ヶ月となり、ひとシーズンの半分が終わりました。

 未だ振り返るには早すぎるのですが、今年もいろいろあった2ヶ月でした。
 本当に、「あっという間!!」

 前にも書きましたが、4ヶ月間のシーズンといっても、いろいろあります。
 小屋開け直後の1ヶ月はお客様をお迎えする準備にただただ追われ、夏の1ヶ月は「怒涛のような!」シーズン最盛期、少しボーっと心と身体を休める8月末から9月の頃、そして小屋閉め作業に追われる最後のひと月。

 アルバイトのみんなの体調を気遣いながら、実は私もいろいろ。
 少し気を緩めると、「ドーっっ!!」と疲れが押し寄せてくるようで、まだまだもう少し頑張らなくてはいけません。

 お陰さまで、スタッフに恵まれた今シーズン。
 秋にいらっしゃるお客様にも、ぜひ元気でガンバる、朝日小屋の姿を見て頂きたいものです。

エライこと、でした!!

2005-08-14

ガスが濃い中、どうにか一便だけ   05.8.11の画像

ガスが濃い中、どうにか一便だけ   05.8.11

 先週末のこと。

 「ゆかりさん、ありません!」
 「うっそぉ!!そんなわけないわょ!!」
 「どこを探してもありません!!」

 トイレ掃除を終わったリュウジに、トイレットペーパーの補充を頼んだのですが、小屋の中の上から下まで、どこを探しても見当たらないというのです。

 「しまったぁ。。。!!!」

 川原青年に何度もボッカを頼んだのですが、さすがにもう限界です。
 ましてまだシーズン半分の2ヶ月を残して、まさかトイレットペーパーが無くなるとは。。。

 もしかしたら、私の思い違いや計算間違いということも、もちろんあります。

 それほど、今シーズンはお客様の入りが多いのかというと、それほどではないのですが、台風に散々襲来された昨シーズンと比べれば、やはりお客様はおいでになっているのですが、それにしてもいつもいつも「もう少し荷揚げしようかな」と思いつつも、狭い小屋の中の置き場所を考えて、控え目にしたのが仇に。 昨シーズンを基準にしていた私の計算ミスだと思います。

 …それからのドタバタしたこと。

 元々シーズン最盛期にもヘリは頼まず、生鮮食品を中心に、無くなったらボッカ、ということで乗り切っていた朝日小屋です。 
 
 そうと決まったら、ヘリの手配やら荷物の集荷などなど、やっと少し落ち着き始めた頃だったのですが、私の頭の中は一度に真っ白になってしまいました。

 最短でヘリが飛べるのは、11日との連絡。10日からぐずついたお天気が続き、飛べるか飛べないか本当に気を揉みました。

 決められたトン数以上の荷物がないと、「回送料金」が発生します。
 トイレットペーパーやら、食料を集めたところで500キロ足らず。後は、来年荷揚げ予定のプロパンガスや軽油などの燃料で調整することにしました。

 「とにかく、一便だけでも。とにかくトイレットペーパーと食料だけでも。」

 ヘリは他での仕事をしてから回ってくるということでしたので、午後からの天候が持つことをドキドキしながら祈りました。

 11日午後3時、一瞬の隙を突いて、濃いガスでほぼ真っ白になっている中を、A社のベテランパイロットが「神業」のようにして、飛んで来てくれました。

 お陰さまで、一便だけ、何とか荷物を運んでくれました。

 燃料関係は次回に、ということになりましたが、本当に助かりました。

 
 「ゆかりさん、ありません。見つかりません!!」
 時々この声がすると、本当にドキッとします。