北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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「白馬大雪渓」が通行できるように

2005-08-14

イワショウブの画像

イワショウブ

 11日の土砂崩落事故で通行止めとなっていた「白馬大雪渓」ですが、昨晩関係機関から連絡があり、本日14日の午前6時から、通行出来るようになったそうです。

 事故前は、夏道を通していた大雪渓ですが、秋道に付け替えるなどして、通行が可能になったようです。

 大雪渓からの上山をお考えの方は、また各々詳しい情報収集に努められるようにお願いいたします。

茜色に染まる、夕焼けが見たい!!

2005-08-15

黄金色に輝く、キンコウカの画像

黄金色に輝く、キンコウカ

 この8月旧盆のお天気は、どうなったのでしょうか。

 毎日降り続く雨、それでも朝日小屋に来て下さるお客様がいらっしゃるのは本当に有難いことなのですが、さすがに「雨もまた良し!」とばかりは言えないような、雨と風。

 小屋の周りでは、初秋を彩る花たちが賑やかに咲き出しました。
 シモツケソウやカライトソウ、マツムシソウだけでなく、キンコウカやミヤマコゴメグサ、ミヤマホツツジたちも満開です。
 ちょっと陰に入ると、まだチングルマやミヤマキンポウゲが咲いていてびっくりします。それから、コイワカガミなどもまだピンクの可愛らしい花をのぞかせています。

 そろそろリンドウの仲間たちも、咲き始めています。

 それにしても、過ぎてみれば、すっきりしない夏だったようにも思います。

 今シーズンは、茜色に染まる夕焼けの写真はいつから載せていないでしょうか。
 心に残る、日本海や能登半島に沈む夕焼け、赤く染まる雲海が懐かしくなります。
 早く、すっきりとした初秋の空に戻ってほしいものです。

 このお盆が終わると、本当に静かな朝日岳が戻ってきます。
 また、そんな朝日小屋にも遊びにいらして下さい。お待ちしています。

久しぶりに青空がのぞいて

2005-08-17

今朝、久しぶりに眺める山々   の画像

今朝、久しぶりに眺める山々   

 昨日は、朝方少し小雨がぱらつきましたが、日中は思ったよりもお天気が良くなりました。
 
 15日まで降り続いた大雨と時々の雷。散々なお天気でしたが、それでもお客様が足を運んでくださっていましたので、雨の落ちなかった昨日の空には少し安堵することができました。 

 朝日小屋もこれでかなり落ち着きましたが、心配なのはみんなの体調と、ホッとしたことによってドッと押し寄せる心の変調。それは私も同じです。
 毎年のことなのですが、真夏の最盛期とこの後の静かな日々の“ギャップ”があまりにも大き過ぎます(苦笑)。

 昨日今日と、男の子たちは、気になっていた「草刈り」に出掛けました。
 水平道を中心に、結構草丈が伸びていてビックリしました。雪が遅くまで残ってたので、今でも土がかなり水分を多く含んでいるせいもあるのでしょうか。
 
 近々歩かれた皆さんには、木道を草が覆っていてかなり歩きにくかったことでしょう。この後はそんなこともなくなります。

 昨日は、約1週間ぶりに青空が顔を覗かせました。やっぱりうれしくなります。

 8月も後半。
 今年夏の山を賑わせてくれたコバイケイソウの葉が、黄色くなりました。
 
 そろそろ、秋の気配です。

ボーーっとしたい

2005-08-17

ヤマハハコの画像

ヤマハハコ

 ボーーっとしたいです。

 小屋に入って2ヶ月余り、とにかく、ボーーっとしたいです。

 今の、正直な気持ち。

朝日小屋からのお願いです、くれぐれも「ご予約」を!!

2005-08-18

よっしー、草刈り作業中   05.8.17  の画像

よっしー、草刈り作業中   05.8.17  

 昨日は、大変でした。。。 

 16日・17日と二日連続で、男の子たちは登山道の「草刈り」に出掛けました。一昨日はよっしーと祥慈が、昨日はテツと天神と誠が、草刈り機や手鎌を持って一日作業に。

 前から気になっていたのですが、雪が残っているうちは刈れなかったり未だ草丈が伸びていなかったりします。しかしそれも、伸び始めるとあっという間で、すぐに登山道を覆うようになってしまうのですが、繁忙期にはなかなか手が廻らないのが実情です。

 一昨日と昨日は、ご予約の人数をみてもずい分少なくなったので、これなら草刈りに人手を割いても、対応できるだろうと思って作業分担をしたつもりでした。

 ところが。。。

 昨日17日のご予約は、前日段階で4名様(少ない!けど、まぁこれからはこんな日も続きます)。
 当日の朝になって3名のご予約が入りましたが、平日でもあるし、予想は10名〜よく来ても15名程だろうと考えていました。

 夏山の超繁忙期でも毎日の予想は難しいのですが、それを過ぎたこれから先は、もっと大変です。
 
 「混んでいないから、予約しなくても大丈夫だろう」というお客様が増えて、数字が読めませんから、夕食の準備に取り掛かるのもお客様が少し揃った時間帯でないと始められないことになってしまいます。

 いつもの、肉じゃが・野菜の天ぷら・豚のから揚げ・スパゲッティサラダなどなどの「定番メニュー」も、お客様が少ないと別メニューに代わります。

 たっぷりの肉野菜炒め・温かい煮物・富山名産の昆布〆のお刺身などの他に、寒い日には湯豆腐をお出しいています。
 このメニューは、お客様に喜んで頂けるだけでなく、人数が読めなくて支度が遅く始まっても対応できるという利点もあり、秋になると出てきます。

 ところが、ところが。。。

 昨日はご予約7名が、なんと最終的に夕方6時過ぎにご到着のお客様を入れて、24名に。

 「うれしい悲鳴」なんてモンじゃありません!!

 それも、とにかくこの時季になると単独のお客様が多くなるので、バラバラポツポツと、一体最終何人になるのかが全く分かりません。

 インスタントを並べるだけなら、簡単です。
 でも朝日小屋は、温かくて身体に優しい「手作りのお食事」で、というのがモットーです。
 
 だから、大変!!

 部屋割りだって、いろいろ苦労しています。

 バタバタしました。。。

 朝日小屋から、お客様にお願いいたします。
 ぜひ、ご宿泊の際にはくれぐれも『ご予約』をお願いいたします。お一人でも、お二人でも。

 当日の朝、白馬岳の山小屋からでも構いません。
 前日の車の中からでも、お電話を一本ください。

 「天候や体調不良などでの、急なキャンセルがある場合が心配で、なかなか予約ができない」というお話も聞きますが、朝日小屋に限って言えば、当日のキャンセルも全く問題はないので、計画をしていらっしゃる方がおいででしたら、ぜひご予約をお願いします。

 山小屋は、どんな方がいらっしゃっても、何時にお出でになっても、お泊めします。
 でも、狭い小屋でご予約無しで4名・5名とお出でになるとそれはもう大変です。
 そんな諸々の事情で、朝日小屋では極力「ご予約」をお願いしています。
 
 ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

無理や無茶は、いけません!!

2005-08-18

シモツケソウの画像

シモツケソウ

 毎日毎日、大勢のお客様がいらっしゃいます。

 詳しい話は、またシーズンが終わった頃に少しづつ書こうかと思いますが、「山小屋の受付」から見ていると、一般登山者の皆さんとはまた違った見方をしているからでしょう、管理人なりにいろいろ思うところがあります。

 でも、シーズン途中でもこれだけは言いたい、伝えたいと思います。
 
 「山を甘く見てはいけない」と思います。

 剱沢小屋の佐伯友邦さんが、以前ある講演会でおっしゃっていた言葉が印象的です。
 
 『山は、安全と危険の間でのせめぎ合い』

 ともすると、危険と隣り合わせにいることを忘れてしまいそうになる時がありませんか!?
 
 無理や無茶はいけません。

 時々、2日間のコースを1日で廻ろうとする計画でいらっしゃる方などお出でになります。
 体力も気力も脚力も、“それなり”の方なら、私たち山小屋の者が何も言うことはありません。それこそ、余計なお世話でしょう。

 でも、「どう見ても無理じゃないか!?」ということが分かるようなお客様もいらっしゃいます。

 何もなければ、問題はありません。
 『何かあった時』に、どうするのか、どうにもできないような計画では、やはり心配です。

 ガイドブックを見ても心配なら、山小屋に聞いてください。
 
 生意気かもしれませんが、この頃はお電話でお話をしていると、そのグループの様子や登山スタイルなどが、少し分かるようになる場合もあります。

 登山口の出発時間が遅いグループ、休み時間を取り過ぎてペースが掴めないグループ、昔の自慢話ばかりで少し自信過剰(!?)かと心配になる方たち、などなど…(苦笑)。

 安全に次の目的地や下山口に辿り着いてこそ、「朝日岳は良かったネ!」「あの山のお花は最高だったね!」「また行きたいね!」と言えると思います。

 くれぐれも、無理や無茶はいけません。
 
 余裕のある計画を立て、余裕を持った行動をお願いします。

過ぎ行く夏を感じる瞬間(とき)

2005-08-19

頑張ってくれた、4人の仲間たちの画像

頑張ってくれた、4人の仲間たち

 旧盆を境にしてぐっとお客様が減っていくと、夏の終わりを感じます。
 そして、夏の間中頑張って一緒に仕事をしてくれたみんなが下山していく時、そんな過ぎ行く季節を思います。

 今朝は、ひと夏小屋に常駐して仕事をしてくれた富山森林管理署のグリーンパトロールの、4人の若者たちの下山日でした。

 通称“Gパト”のみんなは、北アルプスの各山域で夏の約1ヶ月の間、登山者の皆さんを相手に「高山植物の盗掘防止」「指定地外キャンプの取り締まり」「高山蝶の保護」などの指導に当たっています。

 白馬・朝日班の4人は、2人組みとなって白馬岳(白馬山荘常駐)と朝日岳(朝日小屋常駐)に分かれて約1週間毎に移動しながら、その任に当たります。

 Gパト3年目で、朝日小屋へは昨年に続き来てくれたお姉さん格のみきちゃん。
 皿洗いが得意で小屋の仕事もバッチリ、頼りになるお兄さん格の和也くん。
 イケメン・泉くんも、食欲旺盛で真っ黒に日に焼け、1ヶ月の間にずい分逞しくなりました。
 和夏ちゃんは、張り切る大学4年生。就職が内定している彼女は、この後卒論に向けて猛ダッシュ!です。

 忙しかった毎日は、一日中山を歩いた後にも小屋の仕事を手伝ってくれて大助かりでした。

 そんな4人の下山、またまた、ちょっぴり涙が出てしまいました。

 過ぎ行く夏を感じる、そんな瞬間(とき)です。

「スピッツ」を聴きながら

2005-08-20

ヒオウギアヤメ  朝日平にての画像

ヒオウギアヤメ  朝日平にて

 少々お疲れ気味かな、と思える今日この頃の私。

 でも、若いみんなが頑張ってくれているので、励まされツラレながら、そして脅されながら(!?)日々の仕事に励んでいます。

 お客様が出発された後に小屋全体の掃除をしている間、そして午後からの夕食準備の時間で発電機が回って電気が通じている時間帯には、若者はそれぞれ持って来たCDやMDで音楽を流しながら仕事をしています。

 ジャズやボサノバあり、ロックやその他諸々、ジャンルは多彩です。
 40代の私でも、「いいなぁ」と思うような音楽を流してくれるので、毎日が楽しみです。

 好きなのは「スピッツ」。
 なんだか、『頑張ろう!』という気になれるから不思議です。

 「ゆかりさん、スピッツ聴くんですか!?」
 「何言っているの、“スピッツ”も“ミスチル”も大好きだよ!」

 日中に掛かって来るご予約などのお電話の数もめっきり減って、少し小屋の周りだけでも歩こうかという余裕も出てきました。

 朝日平では、ヒオウギアヤメも満開です。

 お客様の話では、まだまだ登山道脇のお花たちが綺麗です。感激の声を毎日頂いています。

 その時その時季の山と花、そして「山の中にいる時間」を感じる、静かな朝日岳と朝日小屋らしい楽しみ方ができる季節になりました。