すずちゃんからの、メール
2010-10-16
ダウラギリでの遭難事故発生以降、日プロからと山本季生君の妻・さとみさん(山仲間の通称・すずちゃん)から、関係者宛に1日1回以上、メールでの状況報告が一斉送信されてきています。
昨日15日の夜も、カトマンズにいるすずちゃんからメールがありました。
いろいろご心配頂いている皆様に、ひとつの区切りとしてご報告させて頂くべく、私たちが文章を書くより、すずちゃん自身が発信したメールでお知らせするほうがよいと判断し、すずちゃん本人の了解を得て、また「山本季生君を救援する会」世話人一同から皆様への感謝の気持ちその他、いろいろな想いを込めて、ここに掲載させて頂きます。
以下、すずちゃんからのメール
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Subject: カトマンズより
現地家族会の山本です。
10月15日
本日、カトマンズのスワヤンブナート寺院にて、本田大輔、田辺治、山本季生の葬儀をとりおこないました。
本田さんのご家族、幸恵さんのお父さん、捜索隊の皆さん、シェルパの皆さん、コスモトレックの大津さんご夫妻、黒田誠さん、協力隊の藤原瑞穂さんに、ご参列いただきました。
田辺、山本に関しましては、とり急ぎ遺影だけを用意して、気づいたら、彼らもひょっこり大ちゃんのお葬式にまじっていたような感じでした。
世界遺産のお寺で、ラマ僧(イメージとしては、ダライラマです)を呼んでのチベット仏教式のお葬式は、山を愛した彼らにぴったりの、質素で素朴で、遠い遠い国での出来事のような、心の中に、なにか壮大なものを抱かせてくれるようなお葬式でした。
大ちゃんは荼毘に付されました。家族と一緒に、日本へ帰ります。
田辺さんと季生さんは、どこまでも山を求めているようなので、ダウラギリに眠ってもらいます。いかにも彼ららしい姿なのではないでしょうか。ダウラギリ峰が、彼らの世界一でっかい墓標だということで、かっこつきますね。
みなさんここまで、毎日読んでいただいて、おつかれさまでした。
私も今日は、終わっていくんだなあと感じて、とてもとても悲しかったです。
あとは遠征隊の終了届けや隊荷の片付けなどがありますが、カトマンズの日々は、だんだん静かになっていきます。
明日を最後の報告にしようと思います。ありがとうございました。
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以上、山本さとみさん(すずちゃん)からのメールです。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2010/10/d20101016a.html