訓練、そして。。。
2004-05-17
今日17日は、黒部地区に所属する山小屋の組合の総会が宇奈月で行なわれました。
そこで顔を合わせた、阿曾原温泉小屋の佐々木 泉さんや“番頭さん”の中山さん、祖母谷温泉の“ジュニア”峰村君たちの、なんだか少し疲れたような顔…。
宇奈月では、ゴールデンウイーク中にあった事故に続いて、15日(土)にも同じ音谷という場所で山菜採りの方の遭難があり、3人とも出動していたそうです。
15日は、宇奈月方面遭対協も訓練を実施し、ちょうどその反省会の席に第一報が入ったとか。それから準備をして、夜中にかけて先発隊として黒部署所属の県警山岳警備隊員と泉さん、中山さん達が出動。
いったん撤退を余儀なくされ、早朝から今度は峰村君達なども含めて再び山へ。
新聞既報の通り、結局は山菜採りの方は遺体で発見され、その収容に夕方近くまで掛かったそうです。
一日かけてかなりハードな訓練をし、その晩に実際の事故で現場出動。先発隊は2時間余りの睡眠の後再び早朝から険しい現場へ。
15日夜に「雪渓を滑った」と友人に携帯電話を掛けてきたという遭難者。15日夜半から16日にかけては、かなり激しい降雨でした。
無事救出を願った家族の思いは届かず、捜索隊の必死の活動も空しく、遭難者は発見されました。
県警山岳警備隊はもちろん、宇奈月方面遭対協も、そして朝日岳方面遭対協のメンバーも、決して「本番」での出動が無いことを願いながら、一年を通して「訓練」に励んでいます。
未だしばらく山菜採りのシーズンが続きます。
行き慣れた地元の山とはいえ、くれぐれも細心の注意を払って山へ入られるようにして下さい。
隊員や関係者など、多くの皆さんの救助活動の実際の様子を間近かに見、また悲嘆に暮れる家族の様子にも接している、山小屋管理人からもお願いします。
遭難者の方のご冥福をお祈りいたします。 合掌
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