北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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無 題

2007-02-02

前朝日と朝日小屋   06.7.19の画像

前朝日と朝日小屋   06.7.19

 「気分は28歳!」…いつもそんなコトを口にしている私ですが、実際の年齢は、この日記にはあまり載せていませんね。

 今日は、ホントの年齢を書いた上で、少し自分の正直な気持ちを綴ってみたいと思います。

 今、私は49歳。今年11月の誕生日を迎えると50歳になります。そんな年になりました。
 
 私の同級生で4月生まれのSさんが、昨年誕生日を迎えて49歳になった時、こんなことを言いました。
 「…俺、50歳になってからの一年より、50歳になる直前の49歳からの一年間を大事にしたいと思っているんだ」
 
 その時は何気なく「ふ〜ん」とだけしか思わなかった言葉でしたが、自分自身が49歳を迎えて、あと10ヶ月したら自分も“大台”の50歳になるんだと思った時、彼のひと言がすごく重みを持って感じられました。

 50歳。
 もうそんな年齢になるんだ、私も。
 そう思いました。

 「49年」生きて来て、『普通』の人生だったと言えば、ごく「ふつぅ」の人生だったし。
 でも『いろいろ』あったと言えば、確かに“少々”波乱万丈のようでもあったし。

 誕生から幼少時代、学生時代、そして23歳で恋愛結婚、24歳で長女を出産。
 次女・三女の双子、そして四女をもうけて、忙しかったけれど平凡に暮らしていた毎日。子育てをしながら、家の農業も手伝いながら勤めにも出て、PTA活動や地域活動に明け暮れ充実していた日々。
 40代前半での父の死、そして「方向転換」。病気や怪我も経験したけれど、多くの周りの人たちに支えられ、山小屋管理人の仕事に“生きがい”も“やり甲斐”も見つけました。

 「25年」をひと区切りと思えば…
 
 生まれてから結婚までの、25年。
 子育てに明け暮れて、その子育ても一段落し、そして「ば〜」になるまでの、25年。
 そしてこれからの、25年。

 49歳、そして迎える50歳。今その区切りの時を前に、いろいろ思うことがあります。
 
 もし平均寿命まで生きられるとしたら、これから迎える25年間は、どう過ごすべきなのでしょうか。

 50歳。
 「老い」を前にしていることは確かなのでしょうけれど、まだ「老後」“だけ”を考えるには少し早いような気もしますが。
 
 「その時」を前に準備をしつつ、でもまだエネルギッシュに『私らしく』、後悔をしないように毎日を過ごしたい、最近つくづくそう思います。
  
 笹川に連絡所を開設した頃、いろいろありました。
 落ち込んで落ち込んで、「鬱」のような状態になった時も。
 
 でも今思うのは、
 『そんな人生を送ろうと思って、今まで頑張ってきたんじゃない!!』
ということ。

 だから、私の50歳からのこれから先は、明るく元気に頑張りたいのデス。

 時々は、落ち込んだり悩んだりすることももちろんあるのでしょうけれど、しっかり前を向いていたいのです。

 時々同年代の方々から、「ゆかりちゃん、もう結構な歳なんだから」とか、「私たち、もう若くないんだから」というような言葉を聞くようになりましたが、実は私自身は、あまりそんな風には考えないんですょ。何事も「歳だから」と思ったことはないんです。まだまだ若いつもりでいますから(苦笑)。
 
 近視なのでコンタクトレンズや眼鏡を愛用している私ですが、最近は少し「老眼」も入ってきて苦労しています(苦笑)。
 
 目尻の“シワ”が少しづつ気になるようになり、黒髪にも白いものが目立つようになりました。「重力」には逆らえず、身体のいろいろな部分が下へ下へと“移動”します(苦笑)。
 でも、そんなことはあまり私にとって重要なことではありません。年相応なのですから(微笑)。

 一昨年には婦人科の手術をしましたが、お陰様で「更年期障害」を自覚するような症状は現れず、今のところはちょっと体重増加が気になる毎日ではありますが、元気にしています(微笑)。
 
 オフシーズンになると、それまでの(シーズン中の)疲れがドッと出てしまい、それが溜まると心身ともどうしようもなくなることもありますが、これからはもう少し「自分をコントロールする」ことも出来なくてはいけないでしょう。

 それでも「歳だから」とは思わないんです、実際。
 
 ミニスカートが、かなり無理があるようになって来たとは、感じていますが(苦笑)。

 4人の子どもたちはと言えば…
 昨春には長女が結婚、12月には無事に子どもが産まれて、私は「ば〜」になりました。これも順繰りなのです。
 今春、次女と三女の双子は学生生活に別れを告げ、それぞれ小さな頃からの夢を実現して職に就き、社会人となります。
 また、四女は音楽の道を目指して大学受験。結果はどうなるか未だ分かりませんが、この春あるいは来春にはひとまず親元を離れる予定。

 子どもも四人四様(ホント!)、頑張って来たつもりの私の子育ても、とりあえず先が見えて来たと実感している今日この頃です。

 …そしてつらつら思い考えるのが、これから先の『自分』。

 私は、やっぱり『元気』でいなくてはいけませんね。
 登山者の皆さんから元気を貰い、周りの皆さんからも元気を貰い、自分も元気で過ごすこと。そして、山小屋で元気な顔で皆さんをお迎えすること。
 それが、そんな生き方が、私らしいのかもしれません。

 いろいろ長々書きました。
 つまらない話を聞かせてしまったかもしれません。
 「決意」とまではいきませんが、この頃つくづく思うことを書いてみました。

 先日の「山に生きる」というNHKの番組を見た知り合いたちが、76歳になる“仙人池のかあちゃん”(志鷹静代さん)を見て「ゆかりちゃんも、きっとここまでやるんだろうなって思った!」そうです。
 静代さんに比べたら、私はまだまだ。年齢差も27歳あります。
 静代さんくらいになったら、ホンモノの「仙人」のように登山者の皆さんにも接することが出来るようになるかもしれません。
 それまで、頑張らなくっちゃ!!!

 最近思うことを、書いてみました。