北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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行って来ました、東京へ!!‥‥その1 よく歩きました

2001-04-23

 潮風が吹く東京・お台場にて  photo by FUJI

 行って来ました、東京。

 昨晩無事(?)帰って来ました。3泊4日の留守の間にもメールやら書き込みを頂いて、本当に有難うございました。

 行くまではいろいろ心配もあったのですが、もう大丈夫!もし「東京へ遊びにいらっしゃい」とお誘いがあってもホイホイと出掛けて行ける位、自信がつきましたね(笑)

 とにかく「電車がわからない、乗換えが出来ない、一人じゃ行けない…」というのがそもそも"東京アレルギー"の始まりだったと思うのですが、ポケット地図片手に看板見ながらもちゃんと目的地目指して歩けましたヨ。

 1日目。東京駅に着いたその足で、港区にある「岳人」編集部へ。別冊編集長の古館さんには2月の三県山小屋協会の総会でお会いしていたので、夏山号の入稿直前で皆さんお忙しいにも関わらず快く出迎えてくださいました。今度はぜひお酒でもご一緒しましょうと古舘さんと握手して、次の「山と渓谷社」へ。

 「山渓」編集部の萩原編集長さんとも2月に面識があったのでいろいろお話をし、前編集長の久保田さん他の皆さんにもご挨拶。雑誌の中でお名前だけ拝見している編集者の方々とお会いしましたが、皆さん本当にお若いのにビックリ!コレが「山渓」を支えるパワーなんだと感心しました。

 2日目。25度を超える陽気に「東京はもう夏かしら?」と富山県人は錯覚…。暑かったあ。

 大塚・新宿・代々木・神楽坂と廻り、今までにお世話になっている旅行会社や、ガイド協会や山岳団体にも顔を出して来ました。

 「無名山塾」にお邪魔したらちょうど岩崎元郎さんがいらっしゃって、奥様と3人でお昼ご飯をご一緒に。初めてお会いしましたが、無名山塾のこと、いわゆる「中高年登山」や「健康登山」ブームに関してのこと、など等いろいろお話を伺う事が出来ました。

 3日目。前日とは10度以上も気温が違い、3月下旬のような肌寒い雨が降りました。

 一ツ橋・神田岩本町・銀座・新橋とウロウロ。白馬館の北アルプス総合案内所東京営業所を始め、朝日岳へのツアーを組んで下さる旅行会社へご挨拶。

 4日目。本当はもうちょっと登山用品店なども廻ろうと思っていたのですが、25年も前のアルバイトOBの FUJIさんご夫妻とお台場見物をして、美味しいお昼をご馳走になりました。

 …昔、夏山シーズンの終わりの頃。今のように山小屋でケーキや生ビールなんて考えられない時代でしたから、そろそろお客さんの顔を見なくなる8月の終わりには、アルバイトも暇を持て余し、尚且つ食べる物にも不自由して来ます。ある時そのFUJIさんと「うどんが食べたい」という事になり、確か小麦粉はあるよネ…とうどん作りを始めました。出来上がったのは「細長いすいとんの様な」シロモノでしたが、秋風が吹き始めた古い朝日小屋の食堂で作って食べたあの「うどんのような」味は今も忘れられないと、FUJIさんに会うとそんな10代の頃を思い出します。

 夕方の新幹線に乗り無事帰宅。

 まあ、本当に東京の皆さんはよく歩きますよネ。というより、いかに私達地方の人間の方が、「ドアtoドア」で車ばかりの生活をしているかという事をつくづく感じた日々でした。履いて行った靴が合わなくて、泊まった千葉・市川の妹に靴をもらって履いたのにそれもダメで、結局東京で靴を買いました。

 今回の東京行きにはいろいろ目的がありましたが、長くなりましたのでその事についてはぜひ次回に。…また今日から頑張ります。

朝日岳とチューリップ

2001-04-24

 昨日の夕方の朝日岳です。もうちょっと早い時間にはもっとハッキリ見えていたと思うのですが、夕ご飯の用意の最中だったのでちょっとタイミングを逃してしまいました。ごめんなさい(笑)

 最近山がきれいにすっきりと見える日が少なくて、なかなか最新の朝日岳の姿をお見せできなくて残念です。昨日の写真にも少し無理がありますが、チューリップの見頃と合わせるとなるとまた難しいので無理やり撮って来ました。

 今日から2〜3日、山のこと以外の「用事」… 山へ入る前に片付けていかなくてはいけない地域での活動の総会資料作り … に頭を悩ませなくてはいけないので、日記はまたその後で書くことになります。

 どうやら「管理人の日記」を中心に見てくださっている方もいらっしゃるようですが、その間宜しくお願いします。では、また。 

行って来ました、東京へ!!‥‥その2 東京行きの目的

2001-04-27

 朝陽射しこむ我が家の裏庭、竹やぶで

 今日は本当にいいお天気。田植えも始まり、いよいよ身辺が慌ただしくなって来ました。何だかんだと4月はアッとという間に過ぎて行こうとしています。連休が終わると物資の購入も始めなくてはいけません。ん〜っ、忙しい…!!

 さて、今回の東京行きには私なりの「目的」があったと言いましたが、その目的とは…?

 第一には、やはり「営業」です。管理人一年生の私としては、苦しい営業内容を少しでも改善するため、出来れば多くの登山者の皆さんに朝日岳と朝日小屋を知ってもらいたいと思い、山岳雑誌の編集部を訪ね「また宜しくお願いします!」と売り込みをしたり、旅行社の窓口に顔を出し「ツアーを企画して下さい」とお願いもして来ました。

 でも、今回の東京行きにはもう一つの大きな目的がありました。それは、今の登山者と「登山界」、そして山小屋をめぐる動きを少しでも肌で感じたい、私自身の課題と問題意識をもって小屋に入るために少しでも情報を収集しておきたい、その足掛かりにしたいというのがその目的です。

 例えば2月の三県山小屋協会の総会では、阿曾原温泉小屋の佐々木泉さんが「登山道整備の在り方について」の提案をされました。国や県・町からの微々たる補助金を当てにしていたのでは、登山道の整備は進みません。山小屋がかなりの負担を負い、あるいは自然保護団体がボランティアで作業をしているのが実情です。ですからその総会の席上、今後の課題として「入山料の徴収」が検討される事となりました。今後どのように協議が進むのか、山小屋として管理人として自分がどういう立場に立つのか、私なりに考えて行かなければいけません。

 また、私が父と山にいた20年前には、旅行会社が朝日岳へツアーを組んで来るなんていう事は殆どありませんでした。しかし大手の会社がどんどん参入し、今では山岳ツアーもかなり飽和状態にあるとか。そのような団体ツアーの実態を知り、何か問題点があるとすれば山小屋としてどのように対処していけばいいのか。夏山に入る前に、充分旅行会社ともコンタクトが取れるようにしておかなければ、「お客さんが沢山来てくれるなら何でもOK」という無責任な態度ではいけないと思いました。

 「健康登山」「中高年登山」等という言葉も最近では珍しくもありません。'無名山塾'の岩崎元郎さんの様に、マスコミに登場しいろいろ講演もして啓蒙活動に尽くしていらっしゃる方が「中高年の登山者ももっと勉強しなくてはいけないと思います」と話して下さいました。山小屋の管理人としては、今の「中高年登山」の実情にも大いに関わっていくことになると思うので、様々な事を勉強して行かなくてはいけないと思います。

 もちろんトイレやゴミ等の環境問題…まだまだいろいろな事を考えながら東京の街を歩き回りました。もちろん僅か3・4日であれもこれも判るはずもありませんが、これからも各方面の方々に沢山教えて頂かなくてはいけません。とりあえず皆さんに「清水ゆかり」を覚えてもらって、何かあったら情報を聞かせて頂けるような良好な関係を作っていきたいという第一歩が今回の東京行きでした。私なりにそれなりの成果も課題も持ち帰ったつもりでいます。

 「新米管理人」は、山関係の雑誌や本も今までとはまた違った視点で読むようになりました。これからも登山者の皆さんにもいろいろと聞かせていただきたいと思います。宜しくお願いします。

田植えの頃

2001-04-29

 田植えが始まった水田の遥か遠くに…朝日岳・雪倉岳・白馬岳

 我家でも田植えが始まりました。今は大型の機械が導入され作業も効率化・省力化されていますので、大きな農家でも機械植えは僅かの間で終わって、いろいろ後始末をしても連休後半は休みも取れるようになりました。非農家から来た私は、結婚当初田んぼに入ると100m先の端まで行き着くのが気が遠くなる位苦しかったのを、今では懐かしく思い出します(笑)

 いつも田植えの頃になると、そろそろ山の雪解け具合も気になり始めます。

 4月4日の「日記」の写真は、まだまだ真冬を思わせる真っ白な朝日岳でしたが、ここ数日の山は確実に春の姿を見せてくれています。何となく花曇りを思わせる陽気でハッキリ写ってくれないのが残念ですが、朝日岳の北西の斜面(朝日町側)はずいぶん雪が溶けて黒く見えてきました。

 今年は3月にも結構積もりましたし4月にも山は雪が降っていますので、残雪はかなり多いのではないかと予想されましたが、立山辺りの話を聞くと「平年並み」という事です。高い山ではそれ程ではないが、低い山・里山等では割合残雪が多いという話しもあります。

いよいよ5月に入りますので、いろいろ情報が届き次第皆さんにもお伝えできると思います。

 それにしても、…下から見上げる朝日岳も大好きです。最近は常にデジカメでチャンスを窺っていますので、どこから見るとどんな風に朝日岳が写るのか、今まで以上に気をつけるようになりました。今日の写真は、白馬岳も入れたかったので入善町から写してみました。手前に見える負釣山もずい分春山らしくなって来ましたね。では、また。