「ゆっくりゆっくり」・・・
2001-10-01
今宵10月1日は「十五夜」だとか。しかし朝から生憎の雨降りで、どうやら深まる秋の月は残念ながら見られそうにありません。写真の月は「十○夜」位でしょうか?
小さい時から朝日岳に登っていますが、もちろん今年は「新米管理人」として今までとは違った想いを持って山道を歩きました。私の中では朝日岳と朝日小屋に対する想いは、変わらないものもあれば、深く静かに形を変えていった想いもあります。
そんな中、『山を歩くこと』について自分なりに「きっと、これかもしれない…」と確信に似た気持ちを抱く事が出来たように思います。
8月16日、写真家の増村征夫さんとその友人の方と「照葉の池」までご一緒したのですが、その時間と道のりが本当に楽しかったのです。花の写真がご専門の増村さんですから、その解説やおしゃべりもとても素敵だったのですが、とにかく「ゆっくりゆっくり」歩く…。時間は倍ほどかかるのですが、歩くことそのものはもちろん苦になりませんし、花や山並みをゆっくり眺めながら、風や雲や空を感じる…。「山を歩くって、こんなに楽しいんだ!」「こんな歩き方なら、私もできる」…そんな風に思いました。
写真家の森下恭さんと縦走した時にも、同じように感じました。「私強くないから、ゆっくりしか歩けません。ゆっくり歩いてください!」…立ち止まってはふーっと深呼吸し、また立ち止まっては山を眺め、花の名前を聞き、デジカメを取り出し、…そんな「ゆっくりゆっくり」の道のりは、増村さんと歩いた時と同じでいろいろなものが目に留まり、心にひびくものがありました。
雨降りの中を歩くのは嫌いではないのですが、9月10日に北又から入山した時にも、雨に濡れた花や樹木がいっそう綺麗でいつもとは違った発見があり、心が洗われるようでした。
「ゆっくりゆっくり」…そんな山歩きがいいなぁ。そして、朝日岳はそんな山歩きがとても似合う山だと思います。
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