北アルプス 朝日小屋

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私が初めて朝日岳に登った頃のこと

2001-10-02

 濃いガスの中で、滴をつけた「ミネウスユキソウ」  2001.9.19

 昨日も今日も朝から強風が吹き、雨が激しく叩きつけました。やっぱりお客様はゼロ…。寂しく哲也と二人、ウロウロしています。寒くて暗くて、動きもいつも以上に(笑)鈍くなっています。あらあら…。

 今日は私が初めて朝日岳に登った頃のことを書きましょう。

 私が父に連れられて最初にこの山へ来たのは、小学校3年。当時は、小学校の子どもが朝日岳に登るのはかなり珍しかったようです。

 6月下旬の山開きでした。でも山開き登山会の一行とは別に、土曜日の午後から、私の学校が終ってから登り始めました。恵振山まではズック、残雪のある夕日ヶ原からはキャラバンに履き替えて。

 途中からどっぷり暮れた山道を子ども心にどんな気持ちで歩いたのでしょうか。心配した関係者の方が迎えに来てくださったのを、今でもはっきり覚えています。藤田さんと吉江さんでした。「ここは俺達にとっては、庭みたいなもんだ!!」…その言葉をとても羨ましく、頼もしく聞いた私でした。

 当時の写真が残っていますが、かなり雪の残る夕日ヶ原で父の担いだキスリングの、そのまだ上に乗っている私がいます。

 それからは毎年山開きに参加。最初は私だけだったのですが、いつか父は4人の娘全員を連れて登るようになりました。山開きでは参加者の皆さんにとても可愛がってもらいました。夕日ヶ原での楽しみといえば、ピッケルですくった雪と小豆の缶詰、そして練乳で作ってもらった「カキ氷・ミルク金時」…美味しくて、大好きでした。

 あの頃は大人の皆さんから「何年生??強いねぇ!」と言われるのが嬉しくて、あの辛い恵振山の坂なんて全然苦にならなかった(笑)

 大蓮華山保勝会の皆さんに花の名前を教えてもらったのもこの頃。そして山の歌も…。山開きではキャンドルサービスに感激した思い出や、「一番若くてかわいいから」と(笑)、女神様役になってキャンドルを点火する大役を担ってドキドキした記憶も鮮明に残っています。

 あれからもう30年以上が経ちました。まさか私がこの朝日小屋の管理人になろうとは、当時の皆さん誰一人として想像しなかったでしょうね…。