今年の紅葉
2001-10-03
9月の中・下旬から最近にかけても、紅葉についてのお問合せのお電話をよく頂きます。「今年の紅葉はどうでしょうか??」…正直言って、新米管理人としては何とも答えに困る質問です。そうかと言って、適当に返事をする訳にはいきませんから、なるべく丁寧に見たままをお伝えするのですが、紅葉もお天気次第なので、どう変化していくのか何とも予測がつきません。
8月末日頃に一度かなり冷え込んだことがあり、今年は寒さが早いのではないかと予想され、それに伴い紅葉も例年より早く訪れるのではないかと思われました。しかし、その後一気に冷え込む気配はありませんでした。
そして9月に入り、中旬にはかなりぐずついた天候が続いたこともあって今年の紅葉はあまり期待出来ないのではないかと思われ、色付く前に枯れていったナナカマドなどが見受けられました。が、昨日と今日では色の深まり方がまた違っているということが良くあります。
強風と雨にたたられたこの2日間ですっかり落葉しているかと思われた朝日岳の中腹も、遠目に見ても今日はまだ綺麗に黄色や赤の色が鮮やかでした。そんなに悪くもないかなぁと思わせるように賑わっています。
蓮華温泉方面の五輪の森、五輪尾根から見た雪倉岳や朝日岳、また北又・恵振山方面もこれから連休にかけてが見頃だということです。
ただし、確かに赤や黄色の鮮やかな紅葉は綺麗なのですが、「素晴らしく鮮やかな紅葉」というのは決して毎年楽しめるわけではないのです。だからこそ「今年は…」と期待をしていらっしゃるのだと思いますが、出来れば色の良し悪しだけを見るのではなく、その年その年、その山その山の、木々や高山植物たちの冬支度と夏に向けての準備の様子を、確かめるようにそしていとおしむように眺めてやってもらえたらと思います。
先日新潟大の平先生と歩いた時には、ハクサンコザクラが小さな種を持っている様子を解説して頂いて、新鮮な驚きで胸がいっぱいになりました。同じ山を歩いていても、何かを少しづつ感じられるようになれば、またきっと楽しいかもしれませんね。
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