増村征夫さんの講演会と、「北アルプス自然写真展」
2001-11-12
11月10日(土)の夜、小川温泉元湯で写真家・増村征夫さんの「身近な自然を撮影する」と題した写真教室が開かれました。
この日記の中でも何度か増村さんのことをご紹介しています。4月には「安曇野ちひろ美術館」を案内して頂きましたとか、8月には「照葉の池」までご一緒しましたとか、その後「増村流ゆっくり歩き」に目覚めましたとか(笑)。そして、今年の山開き登山会に参加された皆さんは、「夕べの集い」で上映された白馬連峰の花たちや安曇野の星空のことを良く覚えていらっしゃるでしょう。
増村征夫さんは、1944年大分県生まれ。71年に初めて訪れた安曇野に魅せられ、81年に移住。安曇野を中心に信州や北アルプスの自然を撮り続けておいでになります。82年に登った白馬岳で高山植物の素晴らしさに心惹かれ、以後ずっと白馬連峰に通い続けて20年近く、そして前管理人の下澤三郎と深く親交があり毎年朝日岳にも通っていらっしゃいます。
当日は、素敵なBGMが流れる中スライドを使いながら、身近な自然を見ること、そして写真に撮ることについて丁寧にお話して下さいました。何気ない身の周りの自然が、よくよく観察して写真に撮ると、見えたままに感動的に表現される時もあれば、レンズを通して全く違って映し出される時もあると教えて頂きました。
増村さんが撮影される安曇野は、どれも花や山や豊かな自然が本当に素晴らしく映っているのですが、「星が降る里」をテーマにした作品の数々は、上手く言葉に表現できないのがもどかしいくらい…、本当に素敵です。
「写真を撮ること」は、作品的技術的に完成に近付くことももちろんですが、わくわくドキドキするような「心が動く」瞬間があって、そんな自分の感性を大切に出来るから、奥が深く引き込まれる魅力があるのかもしれませんね。
がっしりした体格、髭をたくわえた風貌からはとても想像出来ないかもしれませんが(失礼!)、とても優しいそのお人柄が十分に出ている写真や著書など作品の数々を、ぜひ多くの皆さんに見ていただきたいし、また写真と同時に、そこに添えられたひと言ひと言の言葉をとても大切にされている点にも注目していただきたいと思います。
今回の企画は、3月の「下澤三郎を偲ぶ会」で増村さんと大蓮華山保勝会の役員の方々が話をされた事がきっかけで実現しました。…「人と人との出逢い、そして繋がり」。父が大切にしてきたそれが、またひとつ此処にもあったようです。
※ 「北アルプス自然写真展」が、小川温泉元湯・ホテルおがわ・ロビーにて開催されています。
ぜひご覧ください。 〜12月9日まで
※ 増村征夫さんの写真展・「星降る安曇野」が開催されています。よろしかったら、出掛けてみられませんか。。。
増村征夫写真展 『 星降る安曇野 』
ところ 「安曇野ちひろ美術館」 長野県北安曇郡松川村
展示期間 〜11月30日まで (休館日・水曜日)
「宇宙への息づかいを感じながら」
安曇野は街の灯が少ないので、星空がとても綺麗です。撮影しながら星空を眺めているのですが、日常とは違う体験をします。たとえば、青白い星や赤い星がまたたく様子を見ているうちに、かすかに広大な宇宙の息づかいを感じ、自分がその星空へ吸い込まれていくような感覚に陥ったことがあります。そのようなときに撮影した、安曇野の星空の写真を展示いたします。
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