前の記事
次の記事
梅さん、有り難う!!
2003-06-19
今日の夕食は、キムチ鍋と焼き鳥を囲んで
日曜日の小屋開けから、ずっと手伝いに来てくれていた梅さんが明日下山します。
若い二人に、水のこと、発電機のこと、小屋周りのこと等など、本当に根気良くいろいろと教えてくれました。
お陰で、今シーズンも無事に朝日小屋を開けることができました。
梅さん、そして彼を快く送り出してくれた室堂の千尋さん、いろいろ有り難うございました!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030619b.html
濃いガスの中、作業は続く
2003-06-20
先頭は梅さん、後から続く孝太
連日作業風景の写真を撮ってくれたのは山口クン
今日は午後から梅さんの下山に合わせて、孝太と山口クンが恵振山9合目まで同行し、北又側ルートの雪の状況をチェックし、登山道の確認をして来ました。
28〜29日の山開き登山会は北又からの入山になりますので、ベンガラ撒きの他に、チェーンソーで雪を切るなどしてステップを作る作業もしました。
“天候はくもり”の天気予報は見事に外れ、ずっと雨が降り濃いガスの中、作業は黙々と続いたようです。
連日のハードな仕事をこなすメンバー、孝太と山口クンも、夕方ずぶ濡れになって戻ってきました。
下界は梅雨の最中で蒸し暑い毎日だそうですが、さすがに山の上はまだストーブが離せない世界です。風邪などひかぬよう、山開きまでもうしばらく3人で頑張ります。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030620a.html
お天気が良くて…
2003-06-21
今シーズン初めての「布団干し」 ずらり並んで、気持ち良さそう〜!!
昨日のお昼まで梅さんがいてくれて、小屋の周りの仕事や登山道の点検など、どちらかと言うと外回りを中心に仕事を片付けてきましたが、いよいよ山開きを1週間後に控えて、昨日の夜は今後の仕事の予定を孝太・山口クンと3人で確認。
今朝の早い時間はガスも未だ濃くて、「今日も太陽は顔を見せてくれないのかなぁ。。」とチョッと心配になりましたが、その後は夕方遅い時間まで青空も見える良いお天気になりました。
各部屋の片付けが未だ済んでいなかったので、お客様を迎え入れる態勢を整えるべく今日も一日3人で奮闘しました(笑)。
一昨年・昨年と、何が何だか分からないまま動いているばかりで、小屋周りと小屋の中全体の整理整頓をキチンと出来なかったように思い、その反省に立って今年はあっちもこっちも片付けている真っ最中です。
とにかく山小屋というのは、今すぐ欲しいものがあっても近所へ買い物に出掛けるということができませんので、「これは、もしかしたら次の何かの時に使えるかも」「この部品は残しておいたら、あの作業をする時には便利かもしれない」「もったいない、コレはなかなか捨てられない」というシロモノが、何故か次から次へと溜まっていくのです。
そして、「○曜日は、不燃物の収集日」というのがありませんから、どうしてもいつの間にか不必要な物までが集まってしまうようです。
そんなワケで、亡父の時代から溜まっているいろいろなモノを、とにかく今年は7月のヘリコプターで下げようということになりました。
それから今シーズンは、小屋の毛布を一部新調しました。数年前から気になっていたのですが、今年は思い切って“年代モノ”の古い毛布をやめて新品と入れ替えることにしました。
その為に部屋の片付けと同時進行で、各部屋の布団や毛布の総点検と入れ替えをしました。そして、今シーズン初めての「布団干し」!
写真で見て頂いてお分かりかと思いますが、朝日小屋の“赤い三角屋根”は山小屋の名物ともいうべき「布団干し」にはかなり不向きです。
布団も各部屋の窓からポイと出せるようにはなっていませんし、何より急勾配の屋根が「布団干し」にはとても都合が悪い。。
それでも、今日はお天気が良かったので布団がフカフカになりました。未だ全部の部屋が終わっていないので、明日からももうしばらくこんなお天気が続けばなぁ、と願っています。
一日フル回転でした。今この日記を書いている傍で(携帯電話で繋いでいるので、唯一日記をUP出来るのはアルバイト部屋だけ)、孝太と山口クンはそろそろ“オヤスミ”の体制に入っています。
明日もガンバロウッと!!…
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030621a.html
今日は「夏至」
2003-06-22
昨日の「布団干し」続き かなり雪が融けました!
今日は「夏至」。
おかげさまで、今日も朝から曇り空ながら夕方まで薄陽の射す中、外回りも含めて夕方6時過ぎまで仕事が出来、小屋の中もどんどん片付いていきました。
朝晩はもちろんのこと、日中でも長袖を着ていても肌寒い時があるのですが、それでも昨日今日と“いつもの場所”(小屋の前のベンチ)でお茶を飲んで一服したり、お昼ご飯も3人で外で食べたりしました。
小屋開けからちょうど1週間、私も連日ドタバタしているので今日の夕方あたりは結構“疲れたなぁ。。”と感じたのですが、孝太や山口クンはもっと大変。
山小屋のアルバイトは、朝起きた時からもう即、その場で仕事が始まります。
シーズン最盛期には、顔を洗う間も歯を磨くヒマもなく、寝ぼけまなこでエプロンを着けることだってあります。それが前日12時近くに寝たとしても、翌朝は3時4時に起きなければいけない場合はザラにあるし、それが何日も続くこともあります。
小屋開け直後のこの1週間、孝太も山口クンも連日朝は5時過ぎに起きて、夜は仕事が終わる9時過ぎまで本当に良く働いてくれています。
小屋の周りの雪も一気に融けてきました。雪融けを待っていたように、今小屋の傍ではいろいろな花がそろそろ咲き始めています。
ハクサンコザクラ、コイワカガミ、ハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、ノウゴウイチゴ…
この1週間、私は殆ど小屋と向かい側にあるセンターの間を往復するのと、小屋のホントのぐるりだけしか周っていません(苦笑)。
まだまだゆっくり花たちを眺める余裕も時間もなくて残念なのですが、小屋の周りだけ見渡してみても、白一色の雪に代わって、黄色やピンクの花が目立つようになり、ダケカンバの新緑が目に鮮やかになってきました。
28日からの山開き、お天気が心配ですが、参加者の皆さんの熱気で梅雨空を吹き飛ばしてもらいたいものですね。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030622a.html
今年の『ゆかりの大改革』…!!
2003-06-23
3人で、配膳について打合せをしました! 食堂にて
今年の『ゆかりの大改革』…先日来、大々的にこのHPで書いていて(笑)皆さんきっと楽しみにしていらっしゃるのではないかと思いますが、ようやくその様子が見えてきましたので、そっとお知らせしますネ。
実は今シーズン、朝日小屋はお客様にお出しするお食事に使う食器を、新しく入れ替えました。お茶碗からお椀、お盆からお箸のはてまで、全てです。
そしてその食器をいわゆる『唐津モノ』にしました。(お椀・お箸・お盆以外)
…そうです、落としても「割れない食器」から「割れる食器」へ替えたのです。
亡父の代から使っていたのは、山小屋では一般的にどこでも使用されているメラミン製でした。それもメインのお皿は、3つに仕切られた給食用みたいなもの。
朝日小屋のお食事は、インスタントや出来合いを殆ど使わずに、長い山行で疲れた登山者の皆様にも食べていただけるような「家庭的なメニューと、素朴な味」を心掛けているつもりです。
しかし、いくら小屋のみんなが心を込めて○kgのジャガイモの皮をむいて大鍋で肉ジャガを作り、“灼熱の”厨房で油と格闘しながら美味しい天ぷらや豚カラを揚げても、それらがメラミンの食器に乗ってしまうと、何だかせっかくのお料理が見栄えも味も半減してしまうような気がずっとしていたのです。
「せっかくの朝日小屋の食事を、何とかもっと美味しそうに」「家庭的な雰囲気で、もっと心も身体も休めてもらえないだろうか」
…そんなことを管理人になってからずっと考え続けて、ようやくたどり着いたのが『食器を、従来のメラミン製から唐津モノに切り替える』ということでした。
正直言って、この決断は私にとってかなり勇気のいることでした。
若い頃から小屋の、特に厨房の中で働いた経験のある私にすれば、殆どの山小屋でメラミンの食器が使われている理由がよくよく分かります。あのまるで“戦場のような”シーズン最盛期の山小屋の厨房では、「軽くて割れない食器」はどうしても当たり前なのです。
また、山小屋全体の敷地面積が限られている中で、どの山小屋でも、お客様に絶対必要不可欠な客室や談話室・乾燥室といったスペースの他に、厨房や押入れ・物置といったそれぞれの空間をどう確保するかに、本当に頭を悩ませ四苦八苦しているのが現状です。
その中で実際今回も、収納に大きなスペースを要する「唐津モノ」を置く場所を、朝日小屋の厨房の中に作り出すということにかなり苦労しました。
またアルバイトのみんなの事を考えると、ただでさえタイヘンなシーズン最盛期の厨房で、割れることに気を遣い、また重たい唐津モノの食器は、それだけでも若いみんなの負担を増やすことになるのが分かりきっているから、私もかなり心が痛みました。
しかし、『どうしても、お客様に美味しいお食事を』という私の願いが、今回のことを英断させました。
実は、管理人になってから2年半以上、ずっとこのためにいろいろ自分で足を運んで食器類を見て回りました。
なるべく、割れにくい、欠け難い、洗い易い、収納し易い、そして少々割っても怒らないで済むような安価な値段…そんなことを念頭に置いて、何軒ものお店を覗いたり、フェアーのような場所に顔を出したり。
いろいろ書きましたが、未だ実際に使っていないので、果たしてどんな結果になるか、正直言ってかなり不安があります。(…一度に20枚とか、ガッシャーンと割れたらどうしようとか・笑)
でも、アルバイトのみんなや週末従業員の皆さんにも頑張ってもらって、どうにかこれを『朝日小屋のウリ』にしたいと思います。
実際に今、孝太・山口クン・私の3人は、毎食唐津モノの食器でご飯を食べているのですが、やっぱりコレが最高です!!。
昨日3人で、食器の並べ方や、テーブルのお盆の配置の確認をしました。お盆の上に乗ったそれぞれの食器を見ていると、「実際これにお料理が乗ると、もっとステキだろうな!」と自画自賛(笑)。
どうか、今年も朝日小屋の食事を楽しみにしていて下さい。みんなで、心を込めて作りますから。
先ずは山開きの日、皆さんに喜んでいただけるように、今一生懸命準備を進めています。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030623a.html
街の灯かり、そして漁り火…
2003-06-24
ミヤマキンポウゲ 小屋の周りで
只今の時刻、21時。
もうすぐ発電機が止まります。今日も一日あっという間に過ぎていきました。
今日は朝から曇り空が続き、時折雨が降ったり風も強くなりました。
今「カモシカ」という名前の、日本海の見えるアルバイト部屋でこの日記を書いています。
山口クンが「ゆかりさん、電気消しますょぉ」と言いながら、地下の発電機室へ下りて行きました。
消灯時間の21時になると、電気が消えて電話も使えなくなります。
夕方まで降っていた雨も、夜になって止みました。
今日は空気が澄んでいるのでしょうか、下界の街の灯かりがいつも以上にキラキラと輝いています。
気が付くと、富山湾から新潟県との県境にかけて無数の「漁り火」が瞬いて見えます。
このステキな光の感じは、どう表しようもありません。
3人で、部屋の戸を開けてぼんやりと眺めていました。
静かな静かな山の、静かな山小屋の夜です。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030624a.html
『ホッとする場所』、朝日小屋
2003-06-25
小屋の横で、ハクサンコザクラ
バックは、朝日神社と白馬岳 03.6.24
山開き登山会が近付いて来て、何だか私も、そして私の周りも、そろそろテンションが上がってきたようです。
今日も頻繁に、28日の山開き関連の連絡が入ったり、当日お手伝いしてくださる皆さんからの電話、そして元アルバイトのみんなからの懐かしい嬉しい電話…等など。
山開きに帰って来て手伝ってくれる三女からも、久し振りに連絡がありました。
朝日小屋は、若い子達にとっても、“週末従業員”の皆さんにとっても、どうやらなぜかしら『ホッとする場所』らしいのです。
まるで「一年に一度の同窓会」に参加するかのような、みんなの嬉しそうに弾んだ“ハイテンション”な声を聞いていると、私自身「頑張らなくっちゃ!」と勇気付けられます。
みんな、昔の恋人にでも逢えるかのように(笑)イソイソ、ソワソワしている様子に、何だかこみ上げてくる可笑しさを堪えながらも、それ以上に落ち着かない私です(笑)!!
孝太と山口クンの頑張りで、小屋の中は殆ど片付いて綺麗になり、大勢のお客様を迎える準備がほぼ整って来ました。
山開き登山会まで、あと3日です。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030625a.html
3人で…「自画自賛」!!
2003-06-26
今日の夕食は、「お客様メニュー」を作って
チョッと、天ぷらの品数が1品足りませんが…
小屋開けから続いたドタバタも、どうやらようやく落ち着いたようです。
午前中の少しの晴れ間に、孝太と山口クンでドラム缶やガスボンベの移動をしたり、小屋周りの最終チェック。
そして今日の夕食には、今シーズン初めて「お客様メニュー」を作って新しい食器にいろいろと盛り付けてみました。
私は、7月5日の荷揚げの荷物を用意する段取りがあって忙しかったので、孝太と山口クンの2人でひと通りの定番メニューに挑戦してくれました。
「唐津モノ」(陶器と言ったほうが良いのかしら?)の食器に、今までと同じ献立を載せてみたのですが、う〜ん、なかなか…。3人でそれぞれ「自画自賛」して、かなり自己満足(笑)
このナントもいえない“感激”を、ぜひ皆さんと分かち合いたく、今シーズンも朝日小屋でお待ちしています!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030626a.html