北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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台風の夜

2004-09-29

ストーブの灯の画像

ストーブの灯

 台風21号が直撃するらしい。
 今シーズンは、本当に台風が多い。もう何個目だろう。
 
 何しろ山の上の台風は、想像以上だ。
 台風のその度に、いろいろ外回りを点検し、何でも飛ばされないようにする作業をするが、今年は異常だ。

 この前の16号も18号の時もひどかった。
 幸い、合掌造りで出来ている頑丈な朝日小屋は大丈夫だったが、それでも小屋全体が信じられないくらい、揺れる。

 今日のお客様は、ゼロ。

 今年は6月に小屋開けしてから、直後に始めた厨房のレイアウト変更、7月上旬の小屋の改修やら補修、そして8月末から約1ヶ月続いた登山道整備、9月初めからの厨房をはじめとする小屋内の改修と補修の工事。

 いろいろと、お客様以外の人の出入りも多かった今シーズン。
 
 今の時刻、午後10時少し前。
 今日は、本当に何十日ぶりに、アルバイトと私だけの静かな夜。

 風の音と、小屋が軋む音だけ。

注意していても…

2004-09-29

転がってしまった、空のドラム缶   04.9.1の画像

転がってしまった、空のドラム缶   04.9.1

 この写真は、8月末に襲った台風16号の直後のものです。

 空のドラム缶などは、注意して飛ばないようにしてあったのですが、朝になって気付くと、それぞれが散乱してしまっていました。

 小屋の向かい側にあったこのドラム缶たちは、さすがに「バンザイの丘」は超えられなかったようでしたが、木道付近にまで飛ばされていました。

 回収が、またまた大変でした。
 自然の力は、偉大です。

白馬岳へ

2004-09-30

雪倉岳にて   8月の画像

雪倉岳にて   8月

 8月下旬、白馬岳へ行って来ました。
 ちょっと、「お隣さん」まで…。

 実は、「プチ家出」でした。

 あの頃の私は、いろいろあって、正直言って、毎日笑顔でお客様をお迎えするのが辛い日々でした。
 
 お客様から、「いつもHPを見ています」とか「この頃日記をお休みしていらっしゃいますね」と声を掛けられるのさえ、聞き流したくなるような心境にありました。
 ご予約のキャンセルがあると、「もしかしたら、あの掲示板のことが影響しているのでは」などと考えてしまったり。
 
 またこんなことを書くと、「プロらしくない」と言われてしまいそうですが。。。
 
 本当に、自分をどうしたら平常な姿に保てるか、何をどう整理してよいのかにも迷い、壊れてしまいそうで…悩む日々でした。

 少し頭を冷やそうと思ったのも事実ですし、もしかしたら現実から逃げたかったのかもしれません。

 小屋開けしてから忙しくてろくに山道を歩いていなかったので、無性に山を歩きたくなったのも本当です。

 ちょうど、白馬から長野県遭対協の方がみえて、「それだったら一緒に行きませんか!?」と誘われて。

 何をどう整理できたかということではありませんでしたが、少しづつ自分の気持ちを立て直していこうと思いました。

笑顔

2004-09-30

冷池山荘前にて  04.9.16    photo by kensukeの画像

冷池山荘前にて  04.9.16 photo by kensuke

 やっと、皆さんの前に笑顔をお見せできるかな、と思ってこの写真を載せることにしました。
 撮影は、立山天狗平山荘の佐伯賢輔さんです。

 今月の15〜16日の1泊2日で、北アルプス山小屋組合の研修登山がありました。
 今年は長野県北部の組合が担当で、柏原新道を登って種池山荘で昼食、冷池山荘で宿泊というコースで実施されました。

 行こうか行くまいか、前日までずい分迷いました。
 自分の小屋の事情もあって、私が小屋を空けるわけにはいかないとも思いました。
 でも、もうそろそろいろいろなことに整理も踏ん切りも付けなくては…と考えていたので、きっかけにしたいと思いました。

 “週末従業員”の美枝ママが、留守の間のお手伝いを快く引き受けて下さったので、無理を承知でお願いすることにしました。

 身体も心もかなり参っていたので、前日14日の午後から下山して、1泊2日での登山、そして翌17日朝には北又から入山、というスケジュールも心配でしたが、無事に自分の小屋へ帰って来ました。

 柏原新道を登って、快晴の中を爺ヶ岳へ。新築なった冷池山荘での、他の山小屋の皆さんとの交流や勉強会。
 翌日は、体力が心配だったので、残念ながら鹿島槍ヶ岳へは登りませんでしたが、赤岩尾根を下山。

 『なんで、山へ登るんだろう』
 …ずっとそう思いながら歩きました。 

 秋の澄みきった青空に浮かぶ、立山や剱岳の山並みや後立山の峰々が、私に、不思議な力を与えてくれたように感じました。

お願い

2004-09-30

モミジカラマツの画像

モミジカラマツ

 約2ヶ月間のお休みの後、気持ちも新たにこの日記を書き始めてから1週間が経ちました。

 本来ならば、楽しい内容のものを書く前に、この間の諸々を整理し、あるいは自分の考えや方向性を皆さんにご報告したりするのが先なのかもしれませんが、そういうことを、もう少し待っていただけませんでしょうか。

 今シーズンも残り少なくなってきましたので、なるべく毎日のように日記を書きたいと思っています。
 
 でも、正直言って、まだ本来のペースは戻ってきません。
 考えることも、たくさんあります。

 一度、文字にしてしまうと…というプレッシャーもあるのかもしれません。

 いずれにしても、今回の一連の件について、あるいは朝日小屋のHPについて、掲示板について、日記について…その他諸々については、この後、私自身の気持ちにもう少し整理が付いて、書ける時が来るまで、今しばらく待って頂きたく、お願い致します。