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その想いを、「翼」に載せて
2004-04-01
ブルーの機体にオレンジのライン、県警ヘリ「つるぎ」 04.3.31
昨日は、富山空港に隣接して駐機場のある、富山県警察航空隊と富山県消防防災航空隊を訪ねました。
両航空隊の皆さんとは、時々朝日小屋の上空を飛行中のヘリに合図を送るか、また負傷者を搬送する緊急の際にホンの一瞬しかお会いすることがないのですが、シーズン中いつもお世話になっているお礼とご挨拶を兼ねてお邪魔してきました。
両航空隊には、山岳遭難や事故の現場で捜索や救助活動において大変お世話になっています。
3,000m級の北アルプスを抱える富山県において、山岳遭難の現場にあっては従前からの山岳警備隊や民間救助隊の陸からの活動に加えて、現在では空からの広域的かつ機動的なヘリコプターによる捜索・救助活動は不可欠となっています。
山小屋でヘリコプターを要請するのは、登山者の皆さんが負傷されたり病気であったりという緊急を要する場合です。県警山岳警備隊が、「これは一刻も早い救出が必要だ!」と判断した場合にのみ、ヘリコプターが出動します。
2,000mを越える山の上では、予想も出来ない天候の急変があったりして要請通りにヘリが飛ばない場合もあります。そんな時、負傷者を目の前にした小屋の責任者としては「早く!、早く!」と手を合わせて、本当に祈るような気持ちで空を見上げることがしばしばあります。
昨年も、台風の最中にヘリコプターを要請する事態が発生したのですが、要請した時点では下界も見えるような天候でしたが、みるみるうちにガスが舞い上がってきて、しかもあっという間に暗雲が湧いてきて雨まで降り出す始末。「もうダメか。。。」と思った矢先に、それまで小川温泉上空を旋回して待機していた県警ヘリ「つるぎ」が、一瞬のスキをついて小屋の前へ現れ、負傷者を乗せてあっという間に飛び立っていきました。
ホッとしたという安堵の気持ちと同時に、「こんな悪天候の中を…」という感謝の気持ちでいっぱいになりました。
県警ヘリ「つるぎ」と、消防防災ヘリ。いつも緊急の場合に遠くから見るだけの機体を初めて撫でさせてもらい、何だか愛しいというか、お世話になっているという実感からか、何故かジーンとしてしまいました。
隊長や機長をはじめ、隊員の方々には厳しい訓練などそれぞれご苦労があるとは思いますが、現場にあっては本当に頼もしい航空隊の皆さんです。
これからも、困難な現場での様々な出動要請もあると思いますが、その“燃える心意気”と“度胸”、そして『豊富な実戦経験・冷静沈着な判断・巧みな操縦技術・ヘリコプター及び山岳の知識』(「谷口凱夫著・アルプス交番勤務を命ず」より)で、遭難事故の現場に駆けつけて下さいますよう、よろしくお願いいたします。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040401a.html
お世話になっています!!
2004-04-01
オレンジが鮮やかな機体、消防防災ヘリ「とやま」 04.3.31
富山県の空からの山岳遭難救助活動に、県警ヘリ「つるぎ」と共に最近その力を遺憾なく発揮しているのが富山県消防防災ヘリ「とやま」。朝日岳方面でのここ数年の遭難救助活動にも、何度も駆けつけて下さっています。
「つるぎ」と比べるとひと回りも大きな「とやま」の機体は、大型ゆえに機体の安定性があるということで、特に強風などの折にはその天候にも負けない威力を見せてくれます。
また広い機内には、まるで「空飛ぶ救急車」というように重症患者を治療しながら搬送できる緊急の医療用ベットが装備されていたりして、今後の有効活用とそのますますの活躍が期待されます。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040401b.html
「安心と安全へ、情熱と行動力を載せて…」
2004-04-01
「つるぎ」は、空飛ぶパトカーです!
県警航空隊では、心意気に燃える機長の柴田隊長と、「つるぎ」のことなら任せてという嘉指整備士が迎えてくださいました。
現在の「つるぎ」は、イタリア・アグスタ社製のアグスタ式A109K2型で日本では初めて導入された機体だそうです。全長13.03m、全高3.5m、機体巾2.88m、定員は8名。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040401c.html
「県民の暮らしと安全を大空から守る」
2004-04-01
その大きな機体にビックリ!!
県消防防災航空隊では、有田機長、丹波副隊長をはじめ、広瀬隊員や整備の隊員の皆さんが迎えて下さって、いろいろとお話をすることができました。
消防防災ヘリ「とやま」は、県警ヘリ「つるぎ」よりまだひと回りも大きく、昨日は格納庫の中で見たせいもあってか、本当にその大きさには驚きました。
機体は、アメリカ・ベル社製のベル式412EP型。全長17.1m、全巾2.8m、全高4.6mもあります。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040401d.html
「母は山でも、子は育つ」
2004-04-08
晴々と、入学式 04.4.8
今日8日は、末娘・結の高校入学式。
自分の希望通りの高校へ、それなりの難関を突破して入学した彼女は、晴々として入学式に臨みました。前日までの雨の予報も見事に外れ(!)、快晴の中、桜吹雪のはらはらと舞う中での思い出に残る入学式になりました。
普通科単独校に、県下唯一の音楽コースを持つ学校とあって、式は音楽コース上級生による吹奏楽団の入場曲演奏や混声合唱による校歌斉唱など、厳かな中にも感動的な入学式でした。
出身の朝日中学校からの祝電が、親子を感激させました。たった一人きりの入学にも関わらず祝電を頂いたこと、本当に有り難く思います。
「祝詞
ご入学おめでとうございます。
希望の高校に入学され、夢の実現のために一歩一歩確実に歩んでください。
久遠の理想たかだかと、自主独往の道を拓かれんことを願っています。」
通学に1時間以上掛かることや、勉学に付いて行けるだろうかとか、かなり厳しいであろう専門への道等など、他の娘たち以上に心配な末娘。しかしこの3年間、私が山へ行っている間にも彼女なりの頑張りがあったことを高く評価し、自らの夢を一歩引き寄せた彼女のことを、見守る以外にありません。
『親は山でも、子は育つ』
私の友人が、娘の高校合格に際して送ってくれた言葉です(…苦笑そして微笑)。
母は、やっぱり今年も『山』で頑張らなくては!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040409a.html
週刊「花の百名山」
2004-04-09
舟川の桜並木と、大蓮華の山並み 04.4.5
4月上旬、朝日新聞社から 週刊「花の百名山」が創刊されました。全30冊が刊行される予定だそうですが、もうご覧になりましたか?
皆さんご存知のように「日本百名山」は深田久弥氏によるものであり、また「花の百名山」は田中澄江氏によって有名になりましたね。
残念ながら、というか幸いにというか(…微笑)、朝日岳は「日本百名山」ではなく「日本三百名山」であり、そしてまた「花の百名山」にもその名を連ねてはいません。
というわけで…、今回の朝日新聞社刊の「花の百名山」にも朝日岳は掲載されない予定なのでしょうが、今回創刊第2号に実は朝日岳(正確には恵振山のコト)が載りましたのでお知らせします。
最終ページの「岩崎元郎の“快適エコ登山”」というコーナーです。昨年、岩崎さんのグループが急登のイブリ尾根を登ってこられた時の記事が載っています。同じページには、朝日小屋の前での岩崎さんと私のツーショットの写真もありますので、機会がありましたら本屋さんでパラパラとめくってみて下さい(微笑)。
それから、付録として「山の花、見分け方カード」というのが付いているのですが、写真と解説を担当していらっしゃるのは、朝日小屋でおなじみの自然写真家・増村征夫さん、イラスト担当は増村さんの娘さんFumikoさんです。
増村さんによると、この付録は切り離して持ち歩けるという“スグレモノ”で、また特に「ウオッチングポイント」として同じ色でよく似た花をピックアップし、写真・イラスト・解説を通してそれぞれの見分け方が具体的に分かるようになっているそうです。30号全部揃えると132枚になり、中部山岳などで良く見られる高山植物が数多く掲載され、このカードと観察用ルーペを持って山に出掛けると、きっと楽しい花の山旅になるでしょうと話していらっしゃいます。
私の中では、もちろん朝日岳は『花の名山』です。
今年も、朝日岳に咲き誇る花たちとの出逢いを楽しみに、お客様がいらっしゃることと思います。
今年も、朝日小屋でお会いしましょうネ!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040409b.html
春爛漫の、負釣山へ!!
2004-04-12
登山道脇に可憐に咲く花、イワウチワ
下界では桜が満開、好天が続き絶好の登山日和の毎日に「やっぱり私も、何処かへ行きた〜い!」とムズムズしてきた週末。ひろみさんと二人で、負釣山へ出掛けることにしました。
3月10日に行って来てから1ヶ月振りの負釣山、そして遭対協の訓練からも約1ヶ月、何処の山へも登っていなかったので、体力・脚力を心配しながらもかなりウキウキルンルンの私。
1ヶ月前の負釣山は未だかなりの雪がありましたが、昨日は春・春・春…の負釣山を満喫することができました。
登り初めから、ショウジョウバカマや山桜、ヤマツツジ、カタクリ、ヤブツバキ、マンサクなどが可愛い姿を見せてくれました。タムシバは、ちょうど咲き始めたばかりです。小さなイワナシも、登山道にちょこんと咲いていました。
そして、イワウチワ…。登山道や山の急斜面のいたるところに、見事にその可憐な花を咲かせていました。
清楚に少し白い花、ほんのりピンクに色付いた花、そして陽に照らされて鮮やかな濃いピンク色の花びらを透かせている花、恥ずかしそうな蕾たち…。ひろみさんと二人、感嘆の声を上げながらゆっくり歩きました。
3合目を過ぎた辺りから登山道の脇に少し雪もありましたが、警戒していたほどの雪庇は殆ど無く、汗ばむ陽気に下からの風が爽やかに感じられ、花たちに迎えられた快適な山歩き。7合目では、春霞の中にも朝日岳〜長栂山の稜線や、大地〜初雪山の稜線がはっきりと見えました。山頂直下の登山道の急な斜面には少し危ない雪塊が残っていたのですが、それも大丈夫でした。
昨日の負釣山は、私達の他に10名ちょっとの登山者の皆さん。顔見知りの方たちもおられて、賑やかな山頂での風景でした。
お昼ごはんには、ワイワイとラーメンを作ったりコーヒーを沸かしたり。今年初登山(城山以外)のひろみさんですが、昨年は4回も朝日小屋に通ってくれた彼女は今シーズンもとっても元気でした。負釣山は初めてという彼女は、360°の眺望にも感激しきり!
下山後は、麓の温泉の露天風呂で汗を流してさっぱりしました。
長い冬が終わり芽吹きの始まった春の山で、花を眺めながら、ゆっくり楽しく歩いた一日でした。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040413a.html
負釣山で出逢った、ステキなお二人
2004-04-12
右から、佐知子さん・シュンちゃん・ひろみさん・私 負釣山 04.4.11
負釣山山頂に着いて、お昼ご飯を食べ終わりワイワイとしていたひろみさんと私。出発が一番早かった私たちでしたので、後からゆっくりと登って来られた皆さんが次々と山頂へ。
チョッときつかったという様子の女性が到着、私たちは「お疲れ様でした〜!」と声を掛けました。すぐ後ろから男性の姿が、でも女性の陰で顔が見えない…「ねぇねぇ、なんかあの体型、シュンちゃんに似てない!?」
「あれぇ、朝日小屋の清水さんじゃありませんか!」
「やっぱり、シュンちゃん! 何を言ってるの!(爆笑)」
シュンちゃんが、奥さんの佐知子さんと一緒に負釣山を登って来ました。(私は佐知子さんに二度程お会いしていますが、山での“顔”にすぐに気が付かず失礼しました)駐車場で私の車を見つけていたので、私たちが山頂に居ることを知っていたとのこと。
早速、彼らはお昼ご飯の用意を始めました。でも山歩きは二度目くらいだという佐知子さんは、かなりバテている様子。。。シュンちゃんが、優しく気遣いながら手際良く準備を進めます。
時々一緒に山を登る時のシュンちゃんとはまた違った、私たちの知らない「顔」を見つけて、何だかとても微笑ましく感じました。佐知子さんへのほのぼのとした優しさや思いやりが伝わって来て、とっても良かったなぁ…(微笑)。
そういえば、テントで泊まっても、シュンちゃんの話の中には佐知子さんへの感謝の気持ちが端々に出ています。
負釣山で出逢ったステキなお二人と一緒でしたので、帰路も楽しく下山できました!
有り難うございました!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040413b.html