いよいよ登場、『おにぎり弁当』!!!
2009-07-16
今シーズン、朝日小屋のお弁当は『おにぎり弁当』に!!!
登山者の皆さんに少しでも喜んで頂き、ハードな山歩きのサポートが出来るようなことをしたくて、この8年間いろいろと工夫してきました。
手作りのお食事に、とことんこだわり。
食材は、出来れば地場産、富山産で。
お食事を提供する食器を、全て陶器やガラスにしたり。
食前酒をお出ししたり。
ドリップコーヒーを、200円で提供したり。
でも、もう何年も前からやりたくてやりたくて、何度も何度も試みようとしては手を着けられなかった…それが、お弁当を「おにぎり」にすることでした。
朝日小屋ではハイシーズンになると、一日100個以上のお弁当を作ることがあります。(これまでの最高では170個を超えました)
お食事はなるべく手作りで(出来れば、殆どを)と考えていますので、お弁当に関しても、冷凍のちらし寿司・巻き寿司・いなり寿司や焼きおにぎり、あるいは冷凍の中華ちまきなどは、そこそこの評判を得ているとは言っても、どうも朝日小屋の弁当ではない、というのが私の考え。
そしてお客様の思いは、朝日小屋は小さい小屋だから、というのがあるのかもしれませんが、
「朝ご飯は、おにぎりにして下さいね!」
「お弁当は、おにぎりでしょ!?」
「お弁当が、食べやすいのよね!」
「お弁当箱なの?空箱が邪魔よねぇ」 等など。
受付をしていると、お客様の7割方は「お弁当はおにぎりに」「おにぎりで」というご意見。
しかし限られた時間内で、それも数が初めから決まっていない中、手作りのおにぎりを150人分(300個)作るのは、結構大変です。
ご家庭でお母さんがおにぎりを握るのとは、ワケが違います。
とりあえず形を作るのに、器械の導入を考えたこともあります。
でも形成するおにぎり製造機のようなものは、ナント100万円以上もするのです(これには、ビックリ!)
そしてこの頃の中高年が主流の登山者の皆さん(私自身も含めて)では、やはり「おにぎりが食べやすい」のだろうな、何とかおにぎり弁当にできないかな、ずっとそう思ってきました。
冷めてもあまり硬くならずに、美味しく食べられるおにぎりにするには、やっぱり「手塩にかけて」人の手で握るのが、一番です。それも優しく愛情を込めて。
そんなこんなで…、お客様の声に応えて「お弁当をおにぎりに!」、この決心をするのに実は5年近く掛かりました。
実は今年のアルバイトのみんなは、本当にかなりの“実力派!”揃いです。
「なんでもござれ!」の番頭さん・ミゾテをはじめ、
2年目・厨房担当のガリは、調理師免許を持つ実力派。
朝日小屋では新人でありながら、春には尾瀬、秋になると阿曽原温泉小屋で働くすずちゃん。
私の三女のかなえは、ま、そこそこのことは出来るかな?
その他のメンバーも、何でも出来る子たちばかり。
なので、このメンバーをして「おにぎり弁当」が出来ないのなら、もう諦めるしかない、という思いで、今回弁当の変更に踏み切ったという次第です。
ただ、炎天下のザックの中に半日近く入れて歩くことを想定した山小屋のお弁当では、限界があるのも事実です。
特に「おかず」に関しては、いろいろと考えていますが、限定されてしまうのも仕方のないことだと思いますので、お許し下さい。
(水分が出ないようなもの、保冷剤など無理なので腐敗があってはいけない、等など)
うまくいくかどうかは分かりませんが、5月頃から里では番頭さん・ミゾテと相談を重ね、小屋入りしてからは、みんなで何度となく試作ややり方の打ち合わせを行ってきました。
7月に入ってからは、ごく少ない数ではありますが作っていまして、お客様にも好評です。
安全や衛生面にも細心の注意を払いながら、登山者の皆さんに喜んで頂けるような「愛情たっぷりなお弁当」にしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
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