北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

次の記事

10月3連休のおススメ…その1

2009-10-01

写真
今年の紅葉も、見事!  蓮華温泉方面・花園三角点近く  09.9.26 photo by Takaku

 今週末は、どうしても9月連休と10月連休の狭間ということもあってか、登山者の皆さんの出足は低調。せっかくの素晴らしい紅葉をお見せできないのが、残念です。

 どうも皆さんの関心は、10月3連休の週間天気予報に集まっているようですね。

 では、その10月3連休のおススメを、ご紹介します。

写真
五輪の森を過ぎて、八兵衛平へと向かう道すがら  「ゆかり岩」辺り  09.9.26 photo by Takaku

 先ずは『定番!』

 蓮華温泉~白馬大池・小蓮華岳経由~白馬岳(泊)
 ~三国境・雪倉岳経由~水平道~朝日小屋(泊)
 ~朝日岳山頂・五輪尾根経由~蓮華温泉へ下山、という「トライアングル・コース」。

 紅葉は、先月26日頃では、標高1753.6mの花園三角点から上の地点で盛りだったということですから、10月連休頃には、もっと標高の低い場所での紅葉が多いに望めるところです。

 10月連休辺りでは、もしかしたら標高1,470mの蓮華温泉ロッジ付近が紅葉の見頃かもしれませんね。

 この後に、白馬岳を経由してお出でになる皆さんは、くれぐれも防寒対策を怠り無く。
 標高3,000m近い稜線歩きになるわけですから、一部には冬の装備に近い物も必要になります。
 出発前には、確実に天候のチェックをして下さい。また山小屋でも、重ねて確認をお願いします。

 お天気が良ければ、晩秋の趣きを漂わせる北アルプス最北の峰々から、登山口近くまで下りていく「紅葉ウオッチング」と、両方が楽しめるはずです。

写真
ダケカンバの黄葉も、素晴らしい  五輪の森を過ぎて  09.9.26 photo by Takaku

 なお、今回使わせて頂いた写真は、長野県白馬村のガイド・高久正雄さんが撮影されたものです。
 高久さんは、昭文社『山と高原地図・白馬岳』の調査執筆をされている方で、各シーズン毎に必ず白馬岳・朝日岳周辺を何度も歩いていらっしゃいます。

 今回はシーズン中3度目の朝日小屋来訪で、9月26~27日の日程で、蓮華温泉から入山し、黒岩山経由中俣新道を下りられました。

 10月3連休の好天、期待しています!!  

10月3連休のおススメ…その2

2009-10-01

写真
朝焼けの頃  前朝日と朝日平、朝日小屋  09.9.27 photo by Takaku

 10月3連休は、登山者の皆さんにとっても多いに楽しみな連休。

 この連休を最後に、小屋を閉めてしまう山小屋が北アルプス(特に北部)の中でも多いですから、いろいろな条件の下、「さぁ、何処の山へ行こうか!?」と迷うところですね。

 そんな時、「お天気が分からないし、無理に縦走をしなくても」と考えていらっしゃる方、また「とにかく、朝日岳と朝日小屋へ」と思って下さる皆さん、こんなプランは如何でしょう。

 例えば、

  北又小屋からの往復、あるいは、蓮華温泉からの往復

 もしくは、

  北又小屋、あるいは、蓮華温泉から入山して、下山は反対側へ

 もし日程に余裕がある方、またはお天気の具合を見て決めようという方は、

  朝日小屋連泊が、超おススメです!!
  今シーズンから連泊の方は、
  1泊2食 ・ 3食付料金を、1,000円値引きしています (連泊料金設定)

 朝日小屋に連泊して、栂海新道を照葉の池や黒岩平付近まで散策するのも、良いですね。

 北又からの往復や、蓮華温泉からの往復だけのコースでも、この秋の見事な紅葉は絶対に堪能できます。

 ゆったりの時間配分は、日の短い秋にはぴったりの計画です。

 そして、登りと下りでは、「見えるもの」や「感じ方」も違います。

 無理をしない『ピストン山行』も、また楽し、ですね。

 必ず、どこかの地点で、素晴らしい紅葉・黄葉が待っているはず。

 なお、北又からの入山に関して、

 タクシーの乗り合いに付きましては、一度朝日小屋にお電話下さい。

  

写真
五輪の森辺りから   09.9.26 photo by Takaku

 

10月3連休のおススメ…「栂海新道」編

2009-10-01

写真
色付く「照葉の池」付近  09.9.27 photo by Takaku

 今年の9月大型連休もそうでしたが、暑さでの消耗が激しい夏の時季を避けて栂海新道をねらおうとする皆さんは、長期の休みが取れる9月の連休か、10月の3連休を利用される方が多いのです。

 その中での、朝日小屋管理人からの提案です。

 10月3連休に、「栂海新道」を成功させようとされるなら、

 富山県側の、北又からの入山が、絶対におススメです!!

 何故ならば、白馬岳を経由して朝日小屋までは、この時季「降雪」なども予想される為、場合によっては計画を変更せざるを得ない可能性が高くなります。

 また、「とにかく、栂海新道だけを成功させたい!」とおっしゃるならば、「栂海新道」は朝日岳が起点・終点となっているのですから、絶対に『余力を残して』朝日小屋に入るべきと考えます。

 8月末の管理人日記にもあれこれ書きましたが、特に10月この時季、「栂海新道」を歩くにあたっては、『装備の中味』や『荷物の軽重』もかなり気になるところです。

 諸々をあれこれ考えると、一番最短で『余力を残して』朝日小屋に辿り着けるのが、北又からのコースということになります。

 ただ、「やっぱり、ぜひ3,000m級の白馬岳から日本海を繋げたい!」とおっしゃる方は、数少ないチャンスを成功させる為、充分な計画を立てて臨まれるのも良いでしょう。

写真
紅葉が始まったばかりの、黒岩平付近  09.9.27 photo by Takaku

 また、「栂海新道」を行く場合の入山・下山にあたって、交通手段をどうするかが気に掛かりますね。

 遠方からの皆さんには、余り知られていないかもしれませんが…(以下お問合せは、お電話にて)

 「電車」で移動の場合

 電車で移動の場合も、特に北又からの入山がよろしいでしょう。

  東京・関東方面からは、JR泊駅着 am5:02 の「急行・能登」

  大阪・関西方面からは、JR泊駅着 am5:08 の「急行・きたぐに」

 これらの電車で着くと、泊駅からタクシーで北又小屋まで約1時間弱。
 途中でコンビニに立ち寄って、昼食を調達することも可能です(!)。

 ただし、人口の少ない朝日町・乗降客の少ない泊駅のこと、早朝のタクシーには予約をお願いします。(駅前からの直通電話も有り)

 また、乗り合いタクシーも出来ますので、一度朝日小屋にご連絡下さい。

 この両方の電車を利用される登山者の皆さんは、ほぼ6時半頃には北又小屋を出発されています。
 夜行電車の利用になりますが、体力に自信のある方なら、時間と労力の短縮になるでしょう。

 「栂海新道」を下山された後には、下山口にある親不知観光ホテルさんで、親不知駅までの入浴送迎を利用されるのが良いでしょう。

写真
「栂海新道」を下りると、下山口の目の前に国道8号線、すぐそばに親不知観光ホテルがある 09.5.9

 「自家用車」で移動の場合

 個人であるいはグループで、自家用車で移動される場合も、北又利用が一番便利だと思います。

 深夜あるいは早朝に、新潟県・親不知の下山口に自家用車を泊めて、そこへ富山県側からタクシーを呼び(時間指定しておくと良い)、そのまま越境して北又までタクシーで入ってもらいます。

 早朝5時に親不知をタクシーで出発すれば、入山口の北又からは、7時までには歩き始めることが出来ます。

 行動時間が7時間としても、午後2時過ぎには朝日小屋には到着できます。

 また、「栂海新道」を下山して親不知に到着したら、そこに車があるわけです。親不知観光ホテルさんでお風呂に入って、そのまま帰路に着くことができます。
 万が一、下山が予定より少々遅れても、大丈夫です。
 もちろん、親不知観光ホテルさんでの後泊も、おススメ!!

 天候がはっきりしない3連休の場合でも、北又からのコースは、稜線歩きがなく、樹林帯の中を行きますから、安心感がありますね。

 「栂海新道」の紅葉は、黒岩平辺りでも、例年より1週間程早めに始まっているようです。9月27日頃で、これからしばらくしたらピークを迎えるだろうと予想されましたので。

 しかし、紅葉のピークが少し過ぎても、晩秋の趣きを漂わせる池塘群も、それはそれは素晴らしいものです。

 ぜひ、そんな「栂海新道」をお楽しみ下さい。お待ちしております。

写真
「栂海新道」は、ここが起点・終点  新潟県・親不知にて  09.5.9 photo by Yukari

   

昨日の一日

2009-10-02

写真
久しぶりの晴天に、急ピッチで外仕事が進められた   09.10.1 am10:54

 久しぶりに広がった青空も、10月初日の昨日一日だけ。

 今日は、日の出直後の朝焼けがやけにキツイなと思っていたら、やはり朝9時頃から雨。
 冷たい雨と強風が、一日中吹き荒れた日になってしまいました。

写真
板を切って新しく作った雪囲いに、防腐剤を塗る作業  Pちゃん、頑張る! 09.10.1 am10:57

 もう雨の写真はお終いにしたいので、昨日撮った写真をUPします。

 小屋閉めまでの貴重な晴れ間に、外の仕事を中心に、いろいろとやることがありますねぇ。

写真
大量のシーツも、ストーブや除湿機を焚いて、どんどん乾かしていきます! 09.10.1 am11:32

 シーツの洗濯も、順次始まっています。
 …ワケが分からなくて、段取りもうまくいかず、下山日前日までシーツの洗濯に追われていた管理人1年目を懐かしく思い出します…

 山小屋の仕事は、「引越し」をして「片付け」をし、また「片付け」をして「引っ越し」をする。とにかくそれの繰り返し。

 数ヶ月の間に、『小屋開け』『小屋閉め』はもちろんのこと、ヘリコプターの荷揚げの度にそれを何度もやるわけですから。これで、結構大変なのですょ(苦笑)。

写真
もう、そろそろ、早くも、晩秋の雰囲気  09.10.1 pm4:32

 数日ぶりに顔を見せた朝日岳山頂方面は、やはり落葉していましたが、ひと足先に晩秋の雰囲気を運んで来てくれて、10月に入ったことを実感しました。

写真
夕方の山並み  09.10.1 pm5:03

 雪倉岳や白馬岳の峰々も、顔を見せてくれました。
 この姿を間近かに見られるのも、あとしばらくになりました。

 とにかく、台風の進路が気になります。
 大きく逸れてくれれば良いのですが。

 秋晴れの連休を、期待したいですね。

写真
朝日平から見る、白馬岳  望遠で撮影 左手前に鉢ヶ岳  09.10.1 pm5:03

 

Y先生が、日帰りで

2009-10-04

写真
先生の笑顔に勇気付けられて

 。。。実は、昨日は、とうとうダウンしてしまいました。

 といっても、一日中寝ていただけ。
 疲れが溜まりに溜まってきたのでしょう。
 朝は起き出したものの、朝食が殆ど食べられず、そのままもう一度布団の中へ。一日中何も食べずに、ただ寝ていました。

 例年、9月初旬の、お客様がガクッと少なくなった頃に一度こんな風になるのですが、今年はその時期に用事があって山を下りたり、研修登山に出掛けたり、またお客様の少ないシーズンだったのでその点での疲れもなかったのか、余りそんな症状が出なくてホッとしていたのですが。

 昨日(土曜日)いらっしゃったお客様には、顔も見せずに本当に失礼しました。申し訳ありませんでした。ごめんなさい。

 。。。少々胃が痛く、肩凝りがし、そして不眠。

 里に下りたら、絶対にこんなことはないのですが。
 山の中にいる間には、シーズン中に必ずこんなことが起きてしまいます。

 ま、いろいろありますが、残りわずかとなったのですから、頑張らなくてはいけませんね。

 今日は、私の主治医のY先生が、日帰りで来て下さいました。

 「往診」というわけではありませんが、お薬を携えて。

 いつもいつも気に掛けて下さって、本当に有難うございます。

 頑張ります!!!

今朝は、初氷…(多分!)

2009-10-04

写真
朝日平の、池塘に張った「初氷」

 今朝の気温は、早朝5時半過ぎで、3℃。

 そして放射冷却現象の為でしょう、朝日平では「初氷」が張りました。  (多分、というのは、9月9・10日に私が不在で、確認していないためですが)

 今日は一日中良いお天気になり、数少ないお客様でしたが(小屋泊5名様のみ)、皆さんとても喜んで晩秋の感がする朝日岳を楽しんでいかれました。

写真
7時過ぎ  朝日岳の上から、ようやく朝の陽が射し始めて

 賑やかな夏の頃は、もちろん朝日岳の一番輝く時なのでしょう。

 でも朝日岳の、静かなこの秋のひっそりとした佇まい、雰囲気、これもまた趣き深く良い頃です。

写真
am7:20  朝陽があたり始めて、気温4℃

 秋も深まり、何だか寒さも、ひたひたと少しずつ近付いてきましたね。

 あとしばらく。

ひとり占め

2009-10-05

写真
いろいろな具材が入った、朝日小屋特製の「お鍋」です!!

 今日のお客様は、小屋泊まりがお一人だけ。関東方面からの、40代男性の方。テント泊は無し。

 元々ご予約は無かったのですが、蓮華温泉を出発される時点で、お天気が悪くなりそうだからと、小屋泊まりに切り替えてテントを車に置いて出発して来ました、とのこと。

 白馬岳を経由して2泊3日の縦走、明日は蓮華温泉へ下山のご予定。

 「今日は、白馬岳を出発してから誰にも会いませんでしたょ」と、お客様。
 昨日朝日小屋に宿泊された5名様は、3名が栂海新道・2名が蓮華温泉へと向かわれましたので、白馬岳方面へはありませんでした。

 「そうですか、それは淋しかったですね」とお話したら…

 「そうですね。でも、(特に北アルプスの)山の中で誰にも会わないなんて、そうそうないことですから。それはそれで、良かったです」とのお返事。

 『山を、ひとり占め』と言ったら、山の神様にお叱りを受けるかも知れませんが。

 でもそんな雰囲気、滅多にないことです、ちょっと自慢かもしれませんね(苦笑・微笑)。

写真
もちろん、「富山名物・サスの昆布〆」も付きます  お鍋の〆には、雑炊やうどんも有り

 飛び込みのお客様でしたし、お一人様だったので、今日のお夕食は朝日小屋特製の『お鍋』。

 10月の山小屋。寒い日、少人数の日には、これが一番ですね!!

 …実は、明日も明後日もご予約“ゼロ”なのですが、どなたかご飯を食べにいらっしゃいませんか(!?)…

写真
今日の夕焼け ポツポツと、街の灯りも見え始める頃  pm5:39

 

 
 

今日は、身内は3人…??

2009-10-05

写真
「栂海新道」の看板  新潟県・親不知  09.5.9

 今日の身内は、アルバイトのPちゃん、娘のかなえ、私の、3人だけ。

 あれ? 昨日までの、あとの2人は??

 何処へ行ったのでしょう???

  … 「家出」をした

  … 「ヒマ」を出された

  … 「旅」に出た

  … 「修行」に出された

  … 「出張」に出掛けた

 さあ、2人はどうしたのでしょう!?

 それは、明日以降の日記をご覧下さい。