山の楽しみ方、山小屋の過ごし方
2010-06-21
「山を楽しむために、山に登る」…もちろんこれは、基本中の基本。
でも、そこに楽しい仲間が居て、気心の知れた“人の輪”があって、素敵な時間がある。これもまた、大事。
「静寂の朝日岳ツアー 2010」は、そんな皆さんでこの数年続いている、「この時期限定!」の山歩きです。
小屋開け直後の朝日岳には、未だたっぷり雪が残っていて、行程の半分以上は夏道も雪の下なので、誰もが登れるというわけではありません。皆さん、アイゼンやピッケルを装備して万全の態勢を準備しての登山です。また、残雪の山歩きといった技術も必要となります。
そして今年も、そんな力のある皆さんが、朝日岳と朝日小屋を訪ねて来て下さいました。
天気予報が悪くさぞかし雨に降られてと思いきや、初日の雨も大したことなく、また夕方からは晴れ間が見えて、翌日は青空の下の下山となりました。
どなたか、「歩く高気圧」の異名をとる方がいらっしゃったとか。
貸切状態の山小屋も、また良いものです。
また私たちスタッフとしても、今週末に迫った「山開き登山会」の予行演習、そして夏山最盛期のあれこれ準備としても、いろいろシュミレーションできて、またとない機会となっています。
シーズン最盛期の山小屋は、大勢の登山者の皆さんでごった返しているので、仲間内だけでゆっくり楽しく過ごしたいというのは、どんなに願ったとしても叶わないことが多いですよね。
迎える側としても、本当に心苦しい場面が多いのです。混み合って申し訳ないと思うことも、しばしばです。
夏山繁忙期をちょっと外れた時の朝日小屋、そしてまた夏の喧騒が過ぎ去った初秋から秋の朝日小屋、そんな時こそ、もしかしたら山小屋が山小屋らしく在る頃かもしれません。
「残雪の頃はつまらないし、秋になるとお花が見られないでしょ!?」
…時々そんなことを仰る方もお出でですが、山小屋でゆっくりとした時間を過ごすことも、『山の中』を感じる貴重なひと時ですし、また朝日岳ではお花が無いということはありません。
静かな山、静かな山小屋。これもまた、楽しみの一つに違いありません。
出来たら、ぜひ平日に。そして時期をずらして。
今年は、『朝日岳と朝日小屋を、楽しむ』…そんな山行を計画してみられたら如何でしょう。
お待ちしております。
追記
実はこの日は、夕食の後に、みんなでW杯「日本-オランダ戦」を観戦するというオマケ付きでした。
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