あちこちの山小屋で、いろんな登山道を歩いて
2005-09-04
室堂から入って、阿曾原温泉へ抜けるまで、2軒の山小屋に泊めてもらいました。何軒かの顔見知りの山小屋に、まるで“マーキング”のように立ち寄ってはご挨拶をして来ました(苦笑)。
それぞれの山小屋毎に、それぞれの特徴を生かして頑張って登山者の皆さんを迎えていらっしゃる姿が良く分かります。
規模の大きな山小屋、20人も泊れば満員になりそうな山小屋。
阿曾原温泉小屋などは、冬季間の雪崩の通り道になっているため、営業が終われば建物そのものを取り壊し、次のシーズン初めにまた建てるということを毎年している小屋です。
食料などが、2週間毎にヘリコプターで物輸されてくる山小屋もあって、今ではどこの山小屋でも、お客様にお出しするお食事にかなり気を配っている様子も伺えます。
天水に頼っている山小屋。沢から100メートル以上もポンプアップして貴重な水を確保している小屋もあります。
そして、登山道。
朝日小屋も、下は北又小屋からの登山道、白馬方面も鉢ヶ岳の向こうまで、そして朝日岳山頂直下まで、それぞれ長い道のりを、草刈りをしたり、登山道の補修に出掛けています。
しかし、今回歩いた「剱沢大雪渓」や「仙人新道」「二股の吊橋」そして「仙人池〜阿曾原温泉小屋まで」の登山道などは(もちろん“下の廊下”や“水平歩道”は言うまでもなく)、本当にその管理と補修に大変な人力と労力が掛かっていること、そしてその苦労が並大抵のものではないことを、同じ山小屋関係者として、また一登山者としても、痛感させられた山行となりました。
それぞれの関係者が、登山者の皆さんが快適に山旅を楽しめるよう、事故なく安全に登山が出来るよう、限られた中で、自然を思いやりながら、精一杯努力しています。
もし、少しでもそういった目で、それぞれの山や登山道や山小屋のことを見てもらえたら、仕事をする甲斐もあるし、またもっと頑張ろうという力が湧いてくると思います。
昨年朝日岳周辺で木道工事に携わってくれた工事関係者の若い衆が、二股の吊橋の架け替え工事に来ていて、一年ぶりに偶然に再会しました。
1ヶ月近く朝日小屋に泊って一緒に生活しましたから、とても懐かしく、また頑張っている姿を見て安心しました。
熱い心意気を持って、山の中でハードな仕事に精を出す若者たちの姿に、また元気をもらって来ました。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2005/09/d20050904a.html