今だから話せる…「今年一番の大失敗!!」
2001-12-20
朝日岳と前朝日岳 01.11.11
年の瀬もいよいよ押し詰まり、何だかドタバタと毎日を送っています。皆さんは如何お過ごしでしょうか。2001年はどんな年だったか。今年を振り返り反省し、それを口実に連夜の忘年会で騒いでみたり(!?)…、それもまた年末の恒例かもしれませんね。
さてさて、「新米管理人」としてのシーズンを反省すると、それはそれはいろいろな事がありました。様々な場面での出来事はその度にこの日記でも皆さんにお伝えして来ましたが、実は「今だから話せる…今年一番の大失敗」というのがあるんです。『大失敗』は数々あれど、これはその中でもかなりのもの。。。
思い出したくもない(笑)、あれは未だ哲也と二人でシーズン直前の荷物の片付けに追われていた時分ですから、7月10日過ぎ頃だったでしょうか。
忙しかったのとお天気が悪くて遠くまで行けなくて、小屋の周りでウロウロとデジカメを片手に、少しづつ咲き始めた夏の花々を撮っていた私。ある場所で、とても可愛い、とても可憐に咲いている花たちを見つけました。早速、デジカメで写したのは良かったのですが、何しろ新米管理人、花の名前が判らない。哲也に聞いても、彼も「さぁ…??」。
そこで二人で小屋に置いてある高山植物の本をいくつか開いてみると、ちゃんと載っているじゃありませんか『チョウノスケソウ』…な〜んだ、「チョウノスケソウ」っていうのか。しっかり書きました、日記に、もちろん花の名前も。
ところが白高地沢へ橋を架け直しに行った時、室堂から応援に来てくれた梅さんに哲也がその事を話したそうです、「チョウノスケソウがあったよ」と。
その直後、室堂へ帰った梅さんから電話がありました。「ゆかりさん、朝日小屋の周辺に本当にチョウノスケソウがあったんですか?もしそれが本当なら、これは大変な発見なんです。室堂へ良くおいでになる富山大学の○○先生が、それについて大変お詳しくて、本当かどうか確かめてくれという連絡が入っています。もう一度、見て来て下さい!」
慌てて哲也と二人、その場所へ走りました、何冊も本を抱えて。小雨が降る中、花や葉の特徴を一生懸命観察してみると…じゃじゃ〜ん…違います、明らかに「チョウノスケソウ」ではありません!!
どうしよう、室堂へはどう言って報告しよう…正直に言うしかない…そして室堂山荘へ電話すると、梅さんに「な〜んだ、やっぱり」と笑われてしまいました。とほほ。
大騒動になる直前に決着がついて良かったと、すぐにHPから削除したのはもちろんです。それから暫くは、誰かに何か言われないだろうかとドキドキし、大きな影響が出ないように願っていたのですが…。
夏山シーズンも本格的に始まろうとしていた7月20日直前だったでしょうか、受付を済ませたお客様から
お客様「ところでHPで見たんですけど、チョウノスケソウは本当にあるんですか?どこにあるんでしょう?」
私 「実は…あれは間違いだったんです。本当に申し訳ありませんでした!」
お客様「やっぱり。朝日小屋の前にあるわけないと思いながら、でも本当かなと思って、楽しみにして来たんですよ」
私 「すみません、穴があったら入りたいです…」
お客様「何だったら、穴、掘りましょうか!?」
大爆笑でケリがついたから良かったようなものの、それからは判らない花の名前は本でちゃんと調べ、時には増村さんにメールを送って確認して頂いたりしました。でもこの事件があってから、管理人の責任と未熟さを痛感し、花の名前に興味がもてるようになりましたし、その特徴を注意深く観察するようにもなりました。
お客様の「何だったら、穴、掘りましょうか!?」…あのひと言は、絶対に忘れられません(笑)。
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