北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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成 人 式

2002-01-14

 成人式式典会場にて   02.1.12

 今日14日は「成人の日」。富山県朝日町では、ひと足早く12日に成人式の式典が行われました。今年の朝日町の新成人は180名余り、その中にはこんな2人もいました。

 右は、昨年アルバイトに来てくれていた陽子ちゃん、そして左は我が家の長女・沙知代です。同じ年の同じく11月生まれの2人は、赤ちゃんの時の健診から保育所、小学校、中学校まで一緒の幼なじみ。そして今は2人とも京都の大学に通っています。

 それぞれ初めて着た振袖姿はいかがでしょう?

 若さっていいですネ。…ちょっぴり羨ましいけど、お母さんだって、まだまだ気持ちでは負けないつもり!?(笑)

久々に勢揃い、我が家の四姉妹

2002-01-14

 一番左は四女・結(中1)  着物姿の長女・沙知代(大学2年)

 後ろ奥は三女・かなえ(高2)  一番右は二女・はるか(高2)

 久し振りに4人揃っての記念撮影。朝早かったので、長女以外はかなりの「寝ぼけ顔」。

 これで、長野T警察署のOさんの誤解もしっかり解けましたね!…そう、私にはこんな大きな4人の娘がいるんです(笑)。

「大蓮華山保勝会」初役員会…今年の「山開き登山会」の日程

2002-01-15

 今年の初役員会  ホテルおがわにて  02.1.14

 朝日小屋を所有する地元の自然保護団体「大蓮華山保勝会」の初役員会と新年会が、14日夜に開かれました。保勝会も今年は創立74年目になるそうです。

 この会は、「山野草を山へ戻す運動」「朝日岳山開き」「山岳写真展」「大蓮華山生態系多様性地域調査」「自然教室」「保勝会サミット」等など、朝日岳を中心に多様な自然保護活動を行っています。

 シーズンになれば、100名近くの参加がある「山開き登山会」のリーダーをはじめ、登山道の補修や整備等を活発に行ない、年間を通じてまさに朝日岳の自然を守り育てる活動の中心として、また「縁の下の力持ち」として活躍して下さいます。

 初役員会では、平成13年度下半期の活動報告や経過報告がされ、年度末までの予定等が討議されました。

 その中で、2002年シーズンの「山開き登山会」がいつ頃になるだろうかと話し合われ、今年は、6月29日(土)〜30日(日)の1泊2日の日程で開催される事が内定しました。昨年は23・24日でしたので約1週間程遅いのですが、残雪の様子その他諸条件を考慮し、6月最終土・日曜日になる予定です。

 各方面から今年の山開き登山会についてのお問合せも頂いていますが、ほぼ決定という事で、宜しくお願い致します。

いいお湯でした…再び、ゴメンなさい!!

2002-01-15

 ひのき桶の露天風呂  ホテルおがわにて  photo by yukiko

 初役員会・新年会が終った後、一緒に出席していた由紀子さんと「せっかくだからお風呂へ入っていこうよ」ということになりました。

 小川温泉元湯にはいくつか露天風呂があって、冬期は外の露天風呂は閉鎖されていますが、内湯の「ひのき桶露天風呂」「岩風呂」の2つはいつでも入浴可能です。 

 雪はちらついていませんでしたが、川を挟んで対岸には年末年始に降った雪がまだ残り、ライトアップされた中で幻想的に浮かび上がっていました。

 そんなわけで、昨秋以来の露天風呂風景を再び…。

 またまた驚かせてしまってゴメンなさい!肩がちょっと出過ぎです。。。でも雰囲気を伝えたくて、湯気と闇夜で全然わからないので許して下さいネ(笑)

2001年シーズン、朝日岳での遭難・事故その他発生状況について

2002-01-17

『くれぐれも、自分の体力や技術に合った山を選び、

  日程に余裕を持った、無理のない計画を立てましょう!!』

 …我が家の玄関の様子、写真は「朝日平から雪倉岳・白馬岳・旭岳」

 富山県警は15日、昨年の入山・遭難状況をまとめ発表しました。入山者は前年を下回ったのに、遭難発生件数・遭難者数ともに、過去最多だったそうです。

 そこで今日は、2001年シーズンの朝日岳での様子を振り返ってみたいと思います。

 (1) 7月17日 女性(57歳)…転倒し右足大腿部骨折、全治3ヶ月の重傷

 → ヘリコプター出動

 同日午後4時ごろ、白馬岳〜朝日岳〜北又を縦走中の女性5名グループのリーダーが、朝日岳頂上から下山中、朝日小屋までわずか300メートル程の「水谷のコル」付近の木道で足を滑らせ転倒。救助隊員でもある木村君(哲也)が背負って運び、一晩小屋で待機しシーネ(副木)装着の応急処置をした上、翌朝8時前にヘリコプターで病院に収容された。

 小雨が降りガスっていた夕方で木道は滑りやすくなっていて、小屋を目前にしての安堵感と疲労が一瞬の油断となったと思われる。

 (2) 7月19日 女性(50代)…転倒し右手親指亀裂骨折

 → 自力下山

 同日朝日小屋に到着の7人パーティーの1人が、「朝、蓮華温泉を出発して30分程歩いた所の木道で転倒して、右手があっという間に腫れてきた」と相談に来た。シーネ(副木)を装着し三角巾で固定したが、蓮華温泉〜朝日岳〜白馬岳のコースなので、翌日は水平道を歩いていく予定だという。

 片手が使えない不安定な状態で縦走を続けるのは賛成できないと話した結果、パーティー全員が蓮華温泉へ下山する事になった。

 普段はあまり使用しない「ストック」を使っていて木道で転倒した際に、とっさにうまく手がつけずに、手のひらが裏返ったようになった為だと本人の弁。

 (3) 7月27日 女性(69歳)…転倒し左足首骨折、全治3ヶ月の重傷

 → ヘリコプター出動

 同日午前10時半ごろ、白馬岳〜朝日岳〜蓮華温泉を縦走中の女性2人パーティーの1人が、五輪尾根を下山中木道で足を滑らせ転倒し動けなくなる。木村(哲也)隊員とグリーンパトロールの4人が蓮華温泉方面を合同パトロール中に偶然発見し、朝日岳頂上まで交代で背負って運び、県警ヘリでピックアップし病院に収容した。

 このケースでは、負傷者を現場に残し同行者が救助の連絡に下山しているのだが、事故現場は朝日小屋から2時間足らずの地点であるにもかかわらず、同行者は蓮華温泉まで下りている。蓮華温泉へ第一報が入ったのは午後4時過ぎ、負傷者はすでに午後1時過ぎには搬送されている。偶然発見され迅速な対応が出来たから良かったが、もし夕方以降まで負傷者が放置されていたらと思うと、事故が起きた際の的確な状況判断の必要性を感じた。

 (4) 10月10日 男女計4名パーティー(70代リーダー、他は50〜60代)

  … 道迷い、翌日自力下山したが、富山・新潟両県警による捜索。

  → ヘリコプター出動

 白馬岳〜朝日岳〜蓮華温泉の縦走コースで、9日は夕方5時半になって朝日小屋到着。かなり遅くまで部屋でくつろいでいらっしゃった様子。

 翌10日朝は6時半ごろ朝日小屋を出発したが、蓮華温泉に宿泊予約していたにもかかわらず、午後8時半になっても到着していないと家族から連絡があって遭難したのではないかと判明した。

 蓮華温泉のオーナー達が、深夜の登山道を「白高地沢」まで捜索に出たが発見できず、11日は富山・新潟両県警が早朝から、ヘリでの捜索活動を開始した。その最中、本人達から「高浪の池」へ自力下山したとの電話連絡が入る。(午前8時半)

 直接の原因は、蓮華温泉への下山予定が、「吹き上げのコル」で間違って「栂海新道」への道を入ってしまった為である。(多分、雨と強風の為に、雨具の帽子で顔を覆いながら歩行していて標識を見失ったのではないか)

 しかし、いくつかの問題点を挙げれば、

 ア、「早出早着き」の原則が守られていない。夕方5時を過ぎて小屋に到着する等10月の登山では避けるべきだ。

 イ、 地図も携帯していたし、「照葉の池」などで道に迷った事にすぐに気付くべきだったのではないか。(気付いていたが、引き返さなかったのか)

 ウ、 体力・技術に合った縦走計画だったのか。70代のリーダーの他は、高山の経験が乏しい殆ど初心者だったと聞いている。まして、夏には賑わう朝日岳も10月の小屋閉め頃には行き交う登山者の数も限られているので、様々な点を考慮して山行計画を立ててほしい。

 この他にも、全身に蕁麻疹が出た方や、気管支喘息の発作を起こした登山者の方も出ました。また、深夜勤務明けで夜行列車で登山口に向かい、縦走途中で食事もノドを通らない程極度の疲労で発熱し、連泊していかれた方もいらっしゃいました。 

 ヘリコプターも3度出動しましたが、不幸中の幸いというか、死亡事故・遭難はなく、ケガをされた方々も今はリハビリに励んで杖無しで歩けるようになられたと聞いています。

 しかしどの事故もちょっとした油断や不注意、あるいは無理な行動計画が原因と見られるものばかりです。特に朝日岳周辺は、高山植物の保護の為「木道」を設置してある箇所が多いので(特に新潟県側・蓮華温泉コース)、『木道での転倒事故』が目立ちました。「中高年の登山ブーム」と言われる中、考えさせられるケースばかりでした。

 県警山岳警備隊、特に古崎隊員や朝日岳方面救助隊、事務局の皆さんには大変ご迷惑をお掛けしましたが、いろいろ有り難うございました。 

 また医療の知識が必要な場面では、私の主治医のY先生にいろいろお力を貸していただきました。シーネの装着や服薬の指示等など、電話で指示を受けながら負傷者や病人の方に適切に対処することが出来、本当に感謝しています。

 そして救助隊員の木村君(哲也)をはじめ、4人のグリーンパトロール(学生)、そして小屋のアルバイトのみんなはどの時も頑張ってくれました。本当に有り難う!!

 朝日小屋としても、管理人の立場としても、様々な教訓を2002年のシーズンに役立てていきたいと思います。

わが町再発見、その1…「七重滝」へ

2002-01-21

 黒菱山断層崖を落下する「七重滝(しっちゃだき)」

 19日夕方、由紀子さんから「ねぇ明日の日曜日、お天気も良さそうだから、どこかぶらぶらと歩いてみない?」とTEL。「うん、行く行く、行きた〜い!!」と大喜びの私。

 最後に山に登ったのは昨年の11月20日の負釣山でそれから丸2ヶ月、そして最後に登山靴を履いたのは増村さんの写真教室で12月10日、ここ暫くは山関係の事務処理でひとり黙々と机に向かう日々が続いていたので、きっと心も身体も無性に山の空気が恋しくてうずうずしていたのでしょう。

 20日(日)朝9時集合、朝日町笹川の奥を目指して林道の行き止まりまで車を走らせました。本当は「南保富士」の麓の「三峯グリーンランド」まで行くつもりでしたが、「七重滝入り口」の看板を見た2人はそちらへ足を向けることにしました。

 朝日町の東部山地は飛騨山系の最北端に位置し、その山地の仁王山(727m)に端を発した七重滝谷川(笹川支流)にこの「七重滝(しっちゃだき)」があります。流紋岩からなる断層崖を7段になって落下していることからこの名が付き、落差は約60メートルもあります。<朝日町HPより抜粋>

 車を降りた林道の入り口から、「七重滝」までは約0.6km。ほんの少し雪が積もった登山道は、「かんじき」を履くほどでもなさそうですが、それでも時々ゴボッと雪を踏み抜く時もあって、なかなかスリル満点。まだ陽があたる前の少し寒々とした中、雪と土の両方の感触を味わいながら木々の間を歩くのは、何とも心わくわくするひと時でした。

 大きな声では言えませんが…実は私、「七重滝」へ行ったことがなかったんです。皆さんの話には聞いていても、なかなか訪れる機会がありませんでしたが、今回は「わが町再発見」。春になったら、ぜひ『朝日ふるさと歩道』(城山〜三峯台地〜馬鬛山を結ぶ延長14.3キロのコース)も歩いてみたいと思っています。

わが町再発見、その2…「城山(248M)」へ

2002-01-21

 県内最古の山城・宮崎城(跡)から望む

 例によってデジカメを撮りながらでも、「七重滝」へは往復僅か1時間足らず。ちょっと物足らない2人は、笹川側の入り口から車で「城山」へ登ることにしました。

 「城山(しろやま)」…地元の山なのに、何だかとっても懐かしい!!

 小学生の頃は学校から歩いて「城山」へ遠足に行ったものです。由紀子さんは時々宮崎地区の自宅から、鹿島樹叢を抜けて約1時間足らずで往復するそうですが、私はもう何十年も行ったことがありません。

 「この道、こんなに狭かったかなぁ…」等と思いながら、車を走らせます。頂上に着くと、好天に誘われて何人もの方達が来ていらっしゃいました。中には、ザックを担いで鹿島神社の横から歩いて登ってこられたグループも。

 最高の青空に、雪を頂いた山々、どこまでも青く続く日本海と海岸線の白い波、眼下に広がる黒部川扇状地、そして少しづつ春の準備を始めようとしている木々等など。

 午前中のほんの僅かなひと時ではありましたが、気持ちは思い切りリフレッシュ!!そして、年末年始に眠っていたこの身体と筋肉には、歩き始めのいい運動になりました。これからお天気の良い日を選んで、少しづつ地元の山を散歩したいですね。

木洩れ陽の中を歩く

2002-01-21

  影になっている所では、まだ雪も残っていました

 宮崎鹿島樹叢は、温暖帯の巨樹がうっそうと茂る原始林ですが、その広大さと自然そのままに残るそれは県内随一で、日本海沿岸における顕著な温暖性樹叢の北限であり、国の天然記念物として保護されています。<朝日町HPより抜粋>

 次回はぜひ鹿島神社から歩いて登ります。 

 写真は宮崎鹿島樹叢から城山へ抜ける山道の、城山頂上付近で。