北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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行って来ました…今シーズン、初滑り!!

2002-02-21

 抜けるような青空と雨飾山をバックに、沙知代と photo by itagawa

 ここしばらく強い冬型の気圧配置の為に降り続いていた雪が止んで、20・21日と青空が広がった北陸地方。待っていたように長女沙知代が「ねぇお母さん、スキーへ行こうよ!」と誘います。

 雑用に追われ、かなり運動不足気味の私。でもそうなると益々「出無精」になる悪循環を断ち切ろうと、ちょっと重い腰を持ち上げ、青空に誘われてシーサイドバレースキー場〈新潟県・糸魚川市〉へ出掛けました。でもその割には、結構ウキウキした様子だったよう!?(笑)。

 実はスキーは本当に久し振り、今シーズンは初めてです(「ファミリースキー」では、滑らなかった)。そして平成9年の股関節の手術後、11年の2月に少し滑ったきりですから、もう3年も滑っていません。ウエアーも帽子もゴーグルも手袋も、みんな娘たちのお下がりで、スキー一式は10年前のシロモノ。ちょっと格好だけを見ていると、若いのかオバサンなのか判らないという、「怪しい」姿…(笑)。

 今日のシーサイドバレースキー場は、素晴らしい青空と春のような陽気、にもかかわらず平日だからお客さんはメチャクチャ少なくて、もう思う存分滑る事が出来ました!!

 最初の1、2本目は「キャー、ワーッ」という感じ。でもやっぱり身体が覚えていてくれたのかな、何本も滑るうちに、雪の上を滑る感覚や、冷たい風が頬を切る心地よさを思い出していきました。それから久し振りに、『少々の恐さを克服して、自分の中で果敢に攻めていく』気持ちの積極性、なども味わう事が出来ました。

 ただし私の腕前(足前?)は、中級の下くらいかな、かなり自己流です。今日はお天気が良すぎて、雪もベチャベチャして少々重かったので、とにかく怪我をしないように無理をせずに滑りました。久し振りのスキーに日頃の運動不足を思い知らされましたが、春からの山行の為に足を鍛えるにはちょうど良くて、まだ何回か来たいと思いました。3月には白鳥山へ連れて行ってもらう事をお願いしてあるので、少しゲレンデで練習しなくちゃ、ネ。

最高の眺め!

2002-02-21

 青空に映える、頚城の山々 

 シーサイドバレースキー場へ行ったのは、もう15年も前、スキー場が開設した初めの頃に一度だけです。今日は360度の眺望が楽しめましたが、山々はもちろん日本海まではっきり見えて最高でした。

実は、…少し凹んでいました。

2002-02-23

 夕焼けに染まる朝日岳遠望  02.2.20

 2月に入ってから、実は少し凹んでいました。えっ?、私でも落ち込む時があるのかって??…もちろんありますよ、これでも結構シャイでナイーブな面も持っているんですからネ(笑)

 いろいろ理由はあったのですが、気持ちがなかなか前を向かない時っていうのは、良くない事が重なる場合があるので、どんどん暗〜くなっていきますね。そんな時はじっと時間が過ぎるのを待つのが良いかな。

 暫くは、「確定申告」の書類作成に追われています。今まで自分で確定申告をした事がないのでその知識に乏しく、加えて細かいお金の勘定に疎い(?)、元々ズボラで「お尻に火がつかないと動けない」のん気な性格、しかも事務的能力に劣るとなれば、「まぁ、後から整理すればいいわ」とばかりに処理していない請求書や領収書等の伝票類がぐちゃぐちゃになっていたりして…この時期になって大慌てしている次第です。あらあら…(笑)。

 そして、今私が事務をしているのが4畳半程の部屋。我が家は兼業農家で、築70年以上も経つそれなりに大きい家屋なのですが、どの部屋もひと昔前の造りになっていますから適当な居場所がなく、仕方なく昔の屋根裏部屋を改造した狭い部屋で沢山の本や書類に埋もれて仕事をしています。

 気持ちがシャンとしている時はこの部屋も“山小屋風”で住み心地が良いのですが、暗く落ち込んでいる時は、余計に気持ちまで狭〜くなってしまいそう(笑)。そんな部屋で、一日中誰とも話さず、ラジオを相手にひたすら伝票と格闘していると、やっぱりヘンになりそうですね。

 その上、どうやら机と椅子のバランスが悪かったらしく、じっと座っている体勢が手術した足にかなりの緊張を強いていたようで、2月に入ってからずっと足の調子も今ひとつ。主治医のY先生によると、手術の際に切り開いた筋肉の付着部が、寝不足をしたり体調が悪くなるとどうしてもSOSを出すようですが、あまり心配をする事はないとの事。

 オマケに、いくつも出来てしまった口内炎が、10日近くも痛くて。。。やっと少しびらん状態が治まってきたようですが、まさに泣きっ面にハチ!?

 でもでも、木曜日には娘とスキーに行って気分転換して来ましたし、どうやら「確定申告」も後少しで仕上がるメドがつきました。やったー、もう少しガンバロウッと!!

 「三寒四温」をくり返しながら、北陸地方でも春は確実に、そしてもうすぐそこまで来ているような予感がする、そんな今日この頃です。

明るくいきましょう、明るく…

2002-02-23

 雨飾山と頚城の山々

「確定申告」、早く仕上げて気分をスッキリさせたいです!!3月になったら、山も行きた〜いっ!!

さぁ、気持ちを切り替えて…

2002-02-25

  朝日小屋、食堂内の様子 01.9.1

 富山県内、25日は朝のうち「放射冷却現象」で少し冷え込みましたが、その後気温も上り、日中には3月下旬並みの気候になりました。夜、外に出ると、ぼんやりと霞んだ丸い月が浮かび、微かに「春の匂い」。ホンモノの春もすぐそこまで来ているような、そんな予感がして何だか嬉しくなって来ます。

 2月中少し凹んでいた私自身は、そろそろ「復活」の兆し。心配してメールまで頂いていた口内炎もようやく治りかけ、右足の調子も回復して来ました。一番の気掛かりだった「確定申告」も今日ようやく書き上げて郵送し、ホッ…。 やった〜〜!!

 この後の予定ですが、2月28日〜3月1日には、「長野・岐阜・富山三県山小屋協会」の総会が立山で開かれます。昨年の総会は、沢山の名刺を持って皆さんへのご挨拶回りに一生懸命でしたが、今年は2年目ということで、またいろいろな情報を入手し私なりに勉強して来たいと思っています。

 3月3日(日)には、昨年に続いて、長野県白馬村みねかたスキー場で開催される「スキーマラソン大会」のイベント会場で、朝日町名物“タラ汁”を振舞うという町観光協会の行事に参加して来ます。

 それから3月16日(土)には、隣町のJA入善・女性部の総会で、ナント「記念講演」を頼まれてしまって。。。もちろん、「朝日小屋管理人」という立場での依頼です。

 昨秋に一度お断りしていたので、さすがに2度目は申し訳なくて「本当に私で良いんですか」と言いながらお引き受けしてしまいました。1時間15分の持ち時間を頂きましたが、とにかく「講演」なんて生まれて初めてなので、ちゃんと準備をしなくてはいけません。大丈夫かしら…。当日は185名前後の会員の方がいらっしゃるという事なので、頑張らなくっちゃ。

 春3月を前にして、そろそろ私自身の気持ちの中でも少しづつ“ギアチェンジ”が始まろうとしています。今は、2年目の期待と不安、微かにプレッシャーも感じていますが、でもその緊張感を励みに、あと3ヶ月半、昨シーズンの反省をしつつ気持ちも新たに準備を進めて行きたいと思います。

朝日小屋、「201号室」

2002-02-25

朝日小屋には、18畳と27畳の大部屋が各1、6畳間が4、8畳間・10畳間が各1、計8部屋しかありません。

それ程大きくはない山小屋ですが、登山者の皆さんに「また行きたいね」と言っていただけるような、そんな小屋を目指しています。

平成13年度 北アルプス山小屋協会総会

2002-03-06

総会にて発表する、
北アルプス山小屋協会会長(13年度) 佐伯 守氏(立山天狗平山荘)

 2月28日〜3月1日にかけ、立山山麓「グリーンビュー立山」に於いて『北アルプス山小屋協会総会』が開かれ、朝日小屋管理人も出席して来ました。

 当日は、「北アルプス山小屋友交会(長野県南部)」・「北アルプス北部山小屋組合(長野県北部)」・「ひだ山小屋友交会(岐阜県)」・「立山山荘協同組合」・「黒部観光旅館組合」の3県5つのブロックから、各山小屋のオーナーや支配人など約60名近くが参加、また各関係諸官省庁および関連業者等など合わせて総勢約90名の出席がありました。

 この総会では、年度内の事業及び会計報告、新年度の事業計画が発表され、また新役員の選出と紹介も行なわれました。

 各地区持ち回りで会長・事務局を担当しますが、平成13年度は富山県の「立山山荘協同組合」でしたが、14年度は岐阜県の「ひだ山小屋友交会」がその任にあたります。

 また各地区別の実情報告もされ、発表者は、長野県南部から岳沢ヒュッテ・上條岳人氏、長野県北部から白馬館・松沢貞一氏、岐阜県から笠ヶ岳山荘・滋野 守氏、立山から太郎平小屋・五十嶋博文氏と立山室堂山荘・佐伯千尋氏、黒部から猿飛山荘・志鷹忠夫氏と阿曾原温泉小屋・佐々木 泉氏、そして朝日小屋・清水ゆかり。

 昨シーズンの各地区入り込み登山者数は、各地区毎及び小屋別にかなり事情が違うようですが、全般的にはどの山小屋も「海の日」がピークで、7月は天候に恵まれ比較的良かったが、8月は思ったほどではなかったようです。特に8月20日頃の台風の接近が痛手だったという事です。シーズンを平均すると、天候に恵まれた割には宿泊者は全体として前年より若干の減、小屋によっては1〜2割の減という厳しい結果になったようです。これも不況の影響などがあるのでしょうか。

 どの山小屋も、まだ受け入れ態勢の整わないまま、シーズン初めからいきなりシーズン最高のお客様を迎え入れなければいけないという混乱した様子で、その大変さも話題になりました。

 やはり完全な「お天気商売」ですので仕方ありませんが、上高地などではお天気が良ければ登山者の皆さんは1日めいっぱいに行動するので、小屋によっては宿泊者が減少するといった状況が生まれたり、白馬連峰では「ただ単純に山に登る」、縦走しない、横への動きが減少したというような、中高年登山の影響なのか、そのような報告もされていました。

 また白馬館の松沢社長からは、白馬山荘では昨シーズンから「ゴミ箱の撤去」が実施されたのですが、白馬山荘のゴミを朝日小屋で大量に置いていくというような事実があったので、各山小屋間で横の連絡が必要ではないかと報告され、朝日小屋管理人としては実名を挙げられ大変恐縮していた次第です。その後朝日小屋でもゴミ箱の撤去がされた事は皆さんご存知の通りです。

 それから、各山小屋で規模の違いはあるものの、生ゴミ及び可燃・不燃ゴミの処理問題、また浄化槽設置の問題が関心ある共通事として取り上げられ、ここでも各山小屋間の情報交換や関係省庁の情報公開を求める声が聞かれました。

 昨年も出席した総会ですが、昨年はもう本当に「新米管理人」そのもので、聞く事も話される事もチンプンカンプンでしたが、ワンシーズンを通して小屋で仕事をし、自分なりの問題意識も持ちながらの参加でしたので、とても有意義な総会でした。

 また北アルプスのオーナー諸先輩達に混じって、私も生意気にも2回も発言する機会を頂き、恐縮しながらも嬉しく思いました。

 定員1,500人の大きく近代的な設備の山荘から、30人も入ればいっぱいになる昔の面影を残す山小屋まで。でもそれぞれの山荘や山小屋のオーナー達の心意気に触れて、北アルプスの最北端の山小屋管理人として今年も頑張る決意がムクムクと湧いて来ました(笑)。

 今日は「啓蟄」。虫も穴から這い出す、そんな春の陽気が少しづつ感じられるようになりました。小屋開けまであと3ヶ月ちょっと、今年もガンバロウッと!!

北アルプス山小屋協会 平成14年度会長

2002-03-06

14年度会長・小池 潜氏(双六小屋他)

14年度の当番ブロックは「ひだ山小屋友交会」です。小池氏はいつも穏やかで、とても紳士的な方です。今回はゆっくりお話する機会はありませんでしたが、「写真家」としても有名でいらっしゃいます。