北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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4月から、「日記」と「掲示板」がリニューアル

2002-04-03

     イワウチワ   もっと白っぽい色の花もあります

 nyamaさんが掲示板にも書いていますが、4月から「管理人日記」と「掲示板」が雰囲気を変えて、より見やすくリニューアルしてスタートしました。
 昨年3月1日のHPの立ち上げから1年経って、皆さんからも「もっとこうした方が良いのでは」「日記の前の部分を検索し易くして欲しい」といった要望を頂いていました。
 「日記」は昨年のスタートからの分が、月毎に見られるようになりました。「昨年のあの頃はどうだったのかしら」と、残雪の状態や登山道の様子を知るためにも都合が良いと思います。但し、文章量が多いので「月毎」になった点、写真の量も多いのでUPに時間がかかるかもしれない点をご了承ください。
 また「掲示板」も、より使いやすくなりましたので、今まで以上に皆さんからの書き込みをお願いしたいと思います。

 なお申し訳ありませんが、
 くれぐれも『掲示板からの予約申し込み』にはお答えしかねますので、その点よろしくお願いいたします。
(夏になると毎日チェックできない・何日もインターネットが繋がらない事もあり得る・電話で確実に予約内容を確認する為…等などの理由によります)

陽気に誘われて…今日は7合目まで

2002-04-05

   負釣山7合目から見る、今日の朝日岳

 「晴耕雨読」…こんな言葉は今は昔だとばかり思っていましたが、この頃の私は天気予報でソワソワと翌日のお天気を気にして、晴れていたら何処へ行こう、曇りか雨だったらあれやこれや溜まったデスクワークをして。。。そんなことを考える日々を過ごしています。
 贅沢といえばこれほどの贅沢はないですネ。でも、その為にいつも以上に早起きして家事を片付け、“行って来ます”とリュックを背負ってまるで「出勤」風景さながらに出掛けて、夕方近くに帰宅する様子は、これはやっぱり間違いなく『仕事』!?
 今日も朝から雲ひとつない良いお天気、掃除をしながらも何だか少し落ち着きません。外へ出て山を眺めると、青空に残雪の負釣山と朝日岳が何だか私を呼んでいるよう(笑)。そう思うと家事をするスピードも違ってくるから、あら不思議!!
 家を出たのは午前9時45分、今日も目的地は負釣山。でも今日は、せめて朝日岳がきれいに見える7合目までは絶対行かなくては…。3日前には未だ雪が残っていた林道も、登山口の駐車場まで車が乗り入れられたのでホッとしました。
 前回は3合目付近できれいに咲いていたイワウチワでしたが、今日はそこから先7合目までの間中ずっと登山道脇のそこここに可憐な花を眺めることが出来ました。まだまだ蕾も多くて、どうやらこれからも次々と咲いてしばらくは楽しめそうです。
 また、今年初めての「カタクリ」にも出逢いました。まだポツンとでしたが、確かな春を実感することができました。それから3日前には未だ蕾が硬そうだった「ヤブツバキ」の花も咲き始め、満開の「山桜」も目を楽しませてくれました。
 今日は体調もバッチリでしたが、何しろまたまたあっちでカメラ、こっちでカメラ…(笑)。1時間以上も後から登っていらっしゃった青海町のNさん(顔を見るなり、「清水さんでしょ」と言われました。昨年の白鳥山の閉山の折にお会いした方でした)に、5合目手前で追い越されてしまいました。
 結局、下山予定時間ギリギリに7合目に着いて立ったままおにぎりをほおばり、残雪の朝日岳をカメラとデジカメに収めて、大慌てで坂を下りました。登山口から7合目まで、上り・ナント!3時間、下り・駆け下りて32分…(笑)。
 管理人さん!そんな無茶苦茶に走り下りてはいけませんよ、…ハイ

『夢中』

2002-04-05

   登山道脇で可憐に咲く、イワウチワ

 亡くなった父は今頃の時期に何をしていたかというと、ほとんど毎日のように「山菜採り」に出掛けていました。父が採って来るゼンマイやワラビやウド、コゴミやススタケ…等など、どれも太くて柔らかくて、どこの誰にも負けないくらいの収穫量もありました。朝早く出掛けて夕方遅くに帰って来て、夜通しその山ほどの山菜を始末し、また次の日イソイソと出掛ける父の姿。。。本当に少年のように生き生きしていたと思います。
 そんな父と「山モン採り」に出掛けたのは小さい頃の一時期だけでしたが、どうやら私にもその血が流れているらしく、一昨年の朝日岳山開きの折に、ある場所で木の枝にしがみ付きながら必死に山菜を採る私の姿に、思わず主治医のY先生が「清水さん、それ以上は危ないから!」と後ろから叫ばれたこともありました(笑)。
 そんな私が昨シーズンが終って山を降りてから、生まれて初めて手にした「一眼レフカメラ」。ファインダーの中に今まで見たことのない不思議な世界の広がりを感じて、毎回重い道具一式を背負って山を歩いてもほとんど苦にならないから、我ながらただただ不思議…。
 冬の間は少し無理をして、練習のつもりでカメラを片手に被写体を探したこともあったけれど、春になって負釣山の急な斜面を登って、薄ピンク色の何とも可憐に咲くイワウチワや青空に聳える朝日岳の姿を撮っている今の自分は、それこそただ「夢中」…。
 
 『夢中』。。。文字通り「夢の中」

春は、あまりに駆け足で??

2002-04-05

  負釣山・4合目付近   

 負釣山登山口までの林道も例年にない早さで雪が融け、今日はもう駐車場まで車で入ることが出来ました。また登山道の残雪も全く気にならないほどでした。
 昨晩の我が家の夕食の食卓には、「タラの芽」と「孟宗竹のタケノコ」の天ぷらが並びました。今年の初モノ…
 清水家の裏庭には孟宗竹の竹薮が少しあるのですが、結婚して20年、こんなに早くタケノコを口にしたのは、もちろん初めてです。20年前なら5月の連休になってから、近年でも4月末にならないとタケノコは出ませんでした。
 4月4日にタケノコが顔を出すとは。。。タケノコの天ぷらに、さしみそして若竹汁に、と初モノを美味しく頂いたものの、心中はいささか複雑!?

今日・明日は美ヶ原へ

2002-04-08

   朝焼けの様子  山影は、雪倉岳・白馬岳・旭岳  

 昨日は一日中、ハウスの中の稚苗の「子守り」。
 育苗器から出したばかりなので、少し気を使いました。曇ったり、カーッと晴れたりといったお天気だったので、何度もハウスの中の温度を点検に。
 さてさて今日・明日は、長野県の美ヶ原へ出掛けて来ます。写真家の増村さんの写真教室へ行って来ます。何しろまだまだいろいろなことがチンプンカンプンですので(笑)、最近撮った写真も持参して、批評していただいたり助言をいただいたりして、夏山へ上る前に少しでもカメラの腕前が上るよう、勉強してきます。
 では、行って来ます。   

写真教室に行って来ました!

2002-04-10

“暖黄梅”を題材に
     花のクローズアップ写真の撮り方を説明される増村さん 

 8〜9日、信州・美ヶ原高原での増村征夫さんの写真教室に参加して来ました。昨年の12月に2泊で参加した時には、生まれて初めて手にした一眼レフカメラを持ってかなりオドオドしながら、まるで「入学式の日のかわいい小学一年生」の雰囲気でしたが(笑)、今回は春になって山を歩いて少し花の写真を撮り始めてからの参加でしたので、「さあ、今日から少しづつお勉強を始めましょう、机の上の教科書を開いて…」という様子の私でした。
 今回は、末妹の弥生とお友達の朋子さんも一緒(私はお勉強、彼女達は気ままな旅)。8日はお天気が良く、電車の中から見える大糸線沿線の新緑を眺めたり、大町を過ぎた辺りから松本までの北アルプスの山々の雄大な姿に感嘆の声を上げたり、なかなか楽しい女3人旅でした。
 松本駅までは美ヶ原・王ヶ頭ホテルのバスが迎えに来てくれて、そこで穂高町のわさび園へ撮影に出掛けていた増村さん他写真教室のメンバーと合流し、桜と常念岳などが撮れないか、高台のポイントを探して撮影したりしながら宿へと向かいました。
 あいにく夕方からお天気が崩れてきたので、残念ながら、奥穂高岳付近に沈むという夕照の撮影は殆ど出来ませんでした。
 しかし、夕食後恒例のスライドを使った写真教室では、花の写真の撮り方を中心に増村さんの講義を聴きました。前回は、写真の専門用語はもちろん、とにかく何から何まで全くのチンプンカンプンでしたが、今回は分からないなりにも「こういう意味かな、あの場面の事かしら」と自分の中で考えることが出来ました。
 でもまだまだ私の中では、文章を書く事のほうがよっぽど簡単、「本当に写真はムズカシ〜イ」…です(笑)!!

真夜中の…「特別講義」(!?)

2002-04-10

  穂高町のわさび園で 朋子さん・弥生と“わさびソフト”を食べる   photo by masumura
 
 増村さんの写真教室のスケジュールはかなりハード、朝から晩まで「写真三昧」です。朝焼けを撮る準備が暗がりから始まって、一日中撮影をして夕食後もスライドを使っての講義があるのですが、今回は私も、城山で撮ったものや負釣山へ行った時に写したイワウチワの写真などを少し見ていただこうと思ってスリーブ仕上げのポジを持参しました。
 増村さんが初めて朝日岳においでになった時にはまだ中学生だった末妹ですが、彼女や朋子さんも一緒でしたので、今回は嬉しいことにお部屋でお酒を飲みながらの「特別講義・個人レッスン」が実現しました。
 とにかく私は、久し振りにお会いした増村さんに自分の撮った写真を見ていただきたくてウキウキしていました。何て言ってくださるかなぁ、ふふ。…ところが。
 私の撮った写真の評価はどうだったかって!?。。。もう、聞かないで下さいょぉ。。。
 ピンクの花が可愛くて夢中で撮ったイワウチワの写真、「少し自信があった」なんて図々しい事は決して言いませんが、それでも何か嬉しくなるようなコメントでも貰えるかと心の中で多少期待もしていたのですが(笑)…。 
 とんでもない!!…「どうですか?」の私の声なんかまるで聞こえなかったようで(笑)、ただただ無言の写真家・増村さん。。。という事は、『評価以前』の作品だったらしい(爆笑)。
 小学生の頃から国語は大好き、でも図画工作は苦手。写生大会で絵を描くのは苦痛だけどとりあえず遠足気分で参加していたような私ですから、「美的センス」が無いのは良く分かっているのですが。。。
 もちろん、充分な被写体の観察から始まって、背景や構図に細心の注意を払ったり、明暗の対比や被写界深度に気を配ったりという写真の技術が全く出来ていないという点も問題です。負釣山で一面に咲くイワウチワを見て、あのピンクの可憐な花を撮りたかった気持ちはあるのだけれど、「わぁカワイイ、パシャ!」だけでは、感動して昂ぶる私の気持ちはそのまま全部伝わるわけもありません。
 そういえば私は、この「管理人日記」をはじめ文章を書いたり人に話をする時には必ず、何を書こうか話そうか、『主題』となるものを最初にパシッと決めることにしています。その上でなるべく分かり易く、起承転結や説明部分にも細かく気を配りながら、内容を練り上げるようにします。もちろん、伝えたい自分の気持ちを一番分かってもらえるようにするにはどうすれば良いかを考えながら、枝葉や肉になる部分を当てはめていく作業を知らず知らずに進めているのだと思います。
 『…でもゆかりさん、あれだけステキな(?)文章が書けるんだから、写真も同じです。表現の方法や手段に違いがあるけれど、自分が何を伝えたいのか、どんな気持ちを伝えたいのか、どう表現するのかをはっきりさせることが重要です。大切なのは、情熱や想い、気迫なのではないでしょうか』
 増村さんからは殆どひと言もお褒めの言葉はいただけませんでしたが、こんな事でくじけるような私じゃない(!?)。まだまだう〜んと勉強が足りないという事です。そんなホンの数ヶ月で、「写真を撮っています」なんて顔が出来るわけもありません(笑)。
 「初志貫徹」…気持ちも新たに、頑張らなくっちゃ!!

松本・美ヶ原から穂高町、大町市へ

2002-04-10

  大町山岳博物館にて    “西條八十”の詩の前で 

 お昼頃に美ヶ原をあとにして松本市内へ出てから、増村さんに案内していただいて穂高町のわさび園や「早春譜」の石碑を廻り、また大町市にある「市立大町山岳博物館」へも行って来ました。
 「美術館なども訪ねてみて、“目を養う”ことも大切ですよ」と、前日の特別講義で聞かされていた私は、特別展で展示されていた大町ゆかりの美術家たちの絵画作品の前では、いつになく神妙な顔で見入っていたようです。