朝日岳と朝日小屋、最新情報…その4
2003-05-10
同じく、5月6日の写真です。
私を、そして皆さんを、待っているようなそんな気がしませんか(笑)。
冬の間、ずっとポツンと風雪に耐えて建っていたかと思うと、何だか、いとおしいですね。
あと一枚お見せしたい写真がありますが、「最新情報」のコーナーに載せておきますので、ご覧下さい。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/05/d20030510e.html
2003-05-10
同じく、5月6日の写真です。
私を、そして皆さんを、待っているようなそんな気がしませんか(笑)。
冬の間、ずっとポツンと風雪に耐えて建っていたかと思うと、何だか、いとおしいですね。
あと一枚お見せしたい写真がありますが、「最新情報」のコーナーに載せておきますので、ご覧下さい。
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2003-05-12
雪上での実地訓練となり、全員真剣にトラバース
11日(日)、所属する自然保護団体・大蓮華山保勝会の「登山技術研修会」が開かれ、私も参加してきました。
この研修会は、6月末の朝日岳山開き登山会でリーダー役を務める保勝会員を対象に、ピッケルやザイルの使い方をはじめとする登山技術の講習を行ない、登山会参加者の皆さんの安全登山に少しでも役立ててもらおうという主旨で、例年登山会前に行なわれています。
北又方面の尾安谷〜越道峠方面で行なわれ、講師には富山県警山岳警備隊の古崎富裕分隊長と谷口和幸隊員があたられました。
最初に事務局前にて、ヘリコプターでの遭難者(負傷者)の吊り上げを想定して補助用具の装着訓練を行いました。近年、山岳遭難救助活動にはヘリコプターが不可欠となり、その為の正しい知識が求められる場面も多くありますので、古崎分隊長からは、山に入る機会の多い保勝会員にはぜひいろいろ知っておいて欲しいとの要望がありました。
その後、現場へ移動。
小川温泉元湯から上は、町道湯ノ瀬〜北又線(林道)の整備が未だ完了していないので、入口から徒歩で行きました。
行きは、尾安谷から先は林道を歩かずに谷を詰めることになりました。残雪は、昨年よりは多目ですが予想していたほどの量でもないようです。ここでもやはり、4月の降雨と5月に入ってからの好天が影響して雪融けが一気に進んだようです。
尾安谷上部付近の訓練現場に到着してから、古崎分隊長と谷口隊員の指導を受けました。特に山開き登山会では、8合目から上部や夕日ヶ原付近の雪渓の残雪量が多目の予想がされているので、登山会参加者の皆さんを安全にリードしていく為の講習が繰り返し行なわれました。
今回は越道峠までは行かず、帰りは谷から上がって林道を歩いて来ました。
未だ整備も除雪もされていないので、林道は土砂やかなり大きな石が崩落していましたし、また道路上には数ヶ所にわたって雪も残っていました。
数日前から北又小屋に入っていた長津一雄さん(北又小屋の管理をお願いしている)の話では、雪融けは一気に進んでいるようですが、それでも越道峠から先は1m50cm以上の残雪があり未だ林道もまともに歩けない状態だということです。
小屋開けまで、あと1ヶ月ちょっとになりました。
ソワソワ、ドキドキ。そして山の様子が一番気になる今日この頃です。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/05/d20030512a.html
2003-05-12
ヘリコプターが着陸できないような場所で遭難者を機内収容したり、救助隊員を降下させることができるように、県警ヘリや消防防災へりには、救助用ウインチ(通称・ホイスト)が装備されています。
そして最近、山岳遭難におけるホイスト救助の場面で、遭難者特に負傷者の迅速かつ安全な収容に威力を発揮しているのが、この「金山式レスキューハーネス」。
これは、パラグライダーの腰掛部分を応用したような方式になっており、従来のヘリハーネスや水平担架類以上に安全性が確保されるので様々な救助活動の場面で活躍しているそうです。
考案されたのは県警山岳警備隊の金山康成分隊長です。
昨年の朝日岳周辺の遭難事故でも、木道で転倒し骨折負傷した女性がこの「金山式レスキューハーネス」を装着して収容されたケースがありました。
決して“お世話”にはなりたくありませんが、山小屋管理人としては使用にあたっての装着方法に熟知する必要があり、今回はとても勉強になりました。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/05/d20030512b.html
2003-05-13
もともと“人込み”が苦手な私。普段は共同購入などを利用して買い物の回数も減らし、出歩く機会を極力避けるようにしています。
でも小屋開けをひと月後に控え、コレからが本番の「買出し」に備えて、今日は朝から下見に出掛けました。
なるべくは町内の知り合いのお店からいろいろ購入するようにしていますが、業務用の物などはやはり近所で揃わない品物があるので、必然的に富山市内へも行く場合があります。
今日は滑川市まで行ったのですが、朝日町からは入善町・黒部市・魚津市を通ってやっと到着。1時間弱の道のりでした。
富山県の東端にある我が町からは、富山市内へ買い物に行く場合、高速道路を使わず下道を走ると1時間以上はたっぷりかかります。もしこれが東に向かって車を走らせると、1時間あれば新潟県を越えて長野県まで入ってしまうのですから。
そして買い物、コレが本当に疲れます。。。
普段行きつけない、初めての大型SCの場合だったりすると、沢山の人、そして山積みになった商品…店内に入っただけで“意気消沈”してしまう私(苦笑)。
今日もバテそうでした。。。
でも、シーズン中に必要な品物を吟味して買い忘れの無いように、度々ヘリコプターのお世話にならないように、怠り無く準備をする為の毎日が始まっています。
『ヒマなうちに、ちゃ〜んと準備しておけば良かったのに』
…そんな「陰の声」が聞こえてきそう(笑)
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/05/d20030513a.html
2003-05-15
京都のmtenさんの書込みにより、『北アルプス三美人』の話題でかなり賑わった掲示板。いろいろご意見を賜り、本当に有り難うございました!
辞書をひも解くと、
『美人』は…「姿・顔かたちの美しい女性。美女」
『美しい』は…1.形・色・音などが快く感じられ、人をひきつけるさま。キレイだ。 2.精神的・倫理的に人の心をうつさま。
まぁ、しかしどれをとっても確実に「主観」の世界ですよネ。つまり十人十色、誰がどう思おうと、自分がいかに感じ評価するか。ハハハ…。
昔から「美人」の条件として挙げられるのは“色白”やパッチリした目や高い鼻など“整った顔立ち”。でもでも、それからすると私なんて条件のどれにも当てはまらないから、やっぱりせっかくの『北アルプス三美人』も潔く返上しようかと…(笑)。
ただし、週末従業員の由起子さんが書いていたような“特別な要件”で選考されるならば話は別かもしれません(爆笑)。
実は、一昨年に朝日小屋にお泊りになられた山梨県甲府市の犬飼さんが、受付に座ってにこっと笑っている私の姿をいつの間にか写真に撮って、わざわざ送ってくださいました。大きく引き伸ばされたその写真、嬉しくなってそれを − 飾るの? よせばイイのに、と子ども達や哲也からは散々言われましたが − 昨年、朝日小屋の食堂にチョコッと飾ってみました(かなりの自己満足・笑)。
その犬飼さんの写真には、『北アルプス三美人』朝日小屋・清水ゆかりという文字が載っています。あとのお二人はどなただったか、よく覚えてないのですが…。
ちなみに、掲示板にもありましたが「あとのお二人」についてはいろいろな説がありそうです。もちろん、私が必ずしも入っているとは限りません。何しろ「主観」の世界ですので(笑)。
山小屋ご主人の奥様達には綺麗な美人の皆さんも多いのですが、実際に小屋を切り盛りしている方の中から選ぶとなると、どうでしょう。皆さん、私なんか到底かなわない美人さんばかりです。
薬師岳山荘の堀井よし子さん、この方は“美人”です。元ピアノの講師をしていらっしゃったというだけに、ガサツな私なんか比べものにならない位エレガントで、同性としても憧れます。山小屋協会の総会等でお会いしても、いつも優しくアドバイスしてくださいます。
蝶ガ岳山荘の中村圭子さん、未だお会いしたことはないのですがこの方もかなりの美人だと聞いています。本の中のお写真を拝見すると納得します。年齢も、山小屋の女性オーナーの中では一番お若くて、とてもしっかりしていらっしゃるとか。今度は蝶ガ岳山荘も行ってみたいですね。
船窪小屋の松沢寿子さん、年齢は分かりませんが昔から山小屋を切り盛りされて有名な方ですよね。優しく、心のこもったおもてなしが評判です。私もぜひ一度泊まって、お話が出来たらなぁと思っています。
それから、あのNHKの番組でも取り上げられた「仙人のお母ちゃん」、仙人ヒュッテの志鷹静代さん。もちろん年齢はかなり上ですが、裏劍の景色と共に、静代さんを慕って毎年小屋を訪れる常連さんが多いと聞いています。私にもあの年齢までガンバレと言ってくださった方がいらっしゃるので、努力したいです。
こんなにステキな山小屋の皆さんに、決して優劣は付けられませんね!どの方も皆さん、小屋を守り登山者の皆さんに喜んでもらおうと奮闘していらっしゃる姿は、本当にステキで、またどなたも輝いて『美人』でいらっしゃるのではないでしょうか。
私がもし、皆さんと太刀打ちできるとしたら「顔の色の黒さ」…これはピカイチかも(笑)!
あとは、やっぱり「笑顔」!!…勝負できるとすれば、これでしょうか。日々、努力です。
いろいろな山小屋に泊まっていらっしゃる皆さん、誰が一番でも構いませんよね。SMAPの歌の文句じゃないけれど、「Onry One」ですから!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/05/d20030515a.html
2003-05-16
『ホシガラス』− 高山を歩いていらっしゃる皆さんでしたら、きっとこの鳥を何度も見かけていらっしゃることでしょうネ。
『ホシガラス』…星烏・星鴉。スズメ目カラス科。高山〜亜高山帯の針葉樹林に住む留鳥で、下界で見かける“カラス”よりやや小柄なハトほどの大きさで体長は約35†前後。ハイマツの実などを主食としている。鳴き声は「ガーガー」。茶色がかった黒っぽい体毛に、白い斑点が鮮やかに見える。
小さい頃からほとんど北又〜朝日岳しか歩いたことがなかった私は、恥ずかしい話ですが「ホシガラス」の存在を知りませんでした。名前も聞いた記憶がないし、実際出逢ったこともありませんでした。
ところが、朝日小屋の中に「ホシガラス」の名前が付けられている部屋があります。お客様の目につかない、以前は“おっちゃん部屋”(アルバイトの人が使っていた)とも呼ばれていた、今は物置になっている3畳程の小さな部屋です。
管理人になって初めてのシーズン、小屋に入った私は何故かその部屋に付けられた「ホシガラス」という名前に強い抵抗感を覚えました。
『ホシガラス』…私の印象は全く以下のようでした。
「ホシ」=「干し」=「梅干」
「カラス」=「真っ黒い体の、カーカーとうるさく鳴いて、何だか不気味な雰囲気を持つ」“下界の”カラス
だから私の「ホシガラス」のイメージといえば、〜干からびた(?)カラス〜(笑)
そんな私が初めて「ホシガラス」を見たのは、一昨年歩いた蓮華温泉〜白馬大池〜白馬岳〜朝日岳のコース、三国境から白馬岳へ向かった登りの道すがらでした。
ガイドしてくれた写真家の森下さんが、「あれが、ホシガラスですよ」と教えて下さいました。その時、あの両側切り立ったガレ場を颯爽と、そしていとも楽しそうに、軽やかに何ともスマートに、スーイスーイと飛び廻っていたのが「ホシガラス」。
私の印象は完全に覆ったかって?…う〜ん、先入観とは恐ろしいもの。「ホシ=星」に結びつかなくて困惑したまま、どうしても「ホシ=萎びた」となってしまうのですが(笑)、実際に飛翔している『ホシガラス』の姿は本当にステキです。
インターネットに載せられた『ホシガラス』の写真、どれも愛らしく写っていました。今年も何処かで出逢えるといいなぁ。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/05/d20030516a.html
2003-05-17
“真夜中の日記”になりました。(只今の時刻、17日am1:00)
今日は、朝7時役場前集合で遭対協の訓練に参加してきます。場所は立山駅傍にある「文部科学省登山研究所」と「雑穀谷」。今回は宇奈月町遭対協との合同訓練となり、1泊2日の日程です。主な訓練内容は、クライミングの確保、支点の取り方、ザイルワーク、引き上げ・引き下げ訓練等など。
私が参加しても何が出来るというわけでもないのですが、しかし遭難現場に一番に駈け付ける救助隊員の皆さんの大変厳しい状況を自ら感じたい、山小屋管理人として少しでも救助活動に必要な知識を習得したい、そんな思いで参加してきます。(でも、専らデジカメでみんなの姿を撮影する?)
それから18日夜は所用で、家に居ません。
そして19日〜21日まで、急遽北又へ行くことになりました。詳しい内容は帰ってから報告します。
小屋開けまであと一ヶ月を切った現在、この後の予定も考えると2泊3日の山行きは結構キツイのですが、この時期の北又、そして多分5合目辺りまで登ることになるかと思いますが、なかなかそこまで行くチャンスは管理人の私でもあまり無いと考えて、同行することにしました。
そういうわけで、来週半ばまでドタバタします。日記は書けませんが、また皆さんにいろいろな情報をお伝えできると思いますので、楽しみにしていて下さい。
ただし今年、今の時期の北又周辺はかなり“熊”がウロウロしているようなので、少々心配ですが、“熊”も恐れを成して逃げ出すような「山男」が一緒なので大丈夫でしょう(苦笑?)。
朝は出掛ける準備に一生懸命だと思うので、チョッとガンバッテ“真夜中の日記”を書きました。
それでは、行って来ます!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/05/d20030517a.html
2003-05-21
この小屋の前の雪も、今日帰る頃には融けて。
無事、北又から戻りました!!
今回は19日から2泊3日で、19日・小川温泉元湯から入山・北又周辺散策、20日・恵振山7合目上部まで、21日下山 のスケジュールでした。
いろいろ盛り沢山だった今回の北又行き、詳しい事は明日以降の日記でご紹介します。
“未知との遭遇”(!?)、静寂の山歩き、新緑のブナ林や奥深い自然との語らい、残雪の恵振山、可憐な高山植物との出逢い、そして『お勉強』…と、もう本当に最高でした!!
3日間のあまりの感激に少々興奮気味の私、一体何から書いたらよいのか、頭の中の整理が出来ずに、実は戸惑っています。
合わせて、17日から1泊2日で行われた宇奈月遭対協との合同訓練の様子も順次お伝えしていく予定です。
今日も帰って来てから、いろいろ飛び入りの用事があったりドタバタしていたので、とうとう短い「お知らせ日記」しか書けませんでした。
明日は午前中の予定が詰まってしまいましたので、お楽しみは夕方以降になるかと思います。
あしからず。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/05/d20030521a.html