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「確定申告」が終わりました!
2003-02-25
昨年の小屋開け 02.6.16
確定申告が終わったら、心は早くも「小屋開け」に向かって切り替わって来ました(笑)。
先週は、週の初めから税金の確定申告に掛かりきりでした。お陰様で、昨日やっと税務署へ行って提出して来ました。
正直言って、何だかホッとして力が抜けてしまったような気がしないでもありません(笑)。部屋に籠りきりでただひたすら領収書と“格闘”、夕食の準備なども娘に任せきりで、家族の協力に感謝感謝!
「所得税の確定申告」は今年で3回目なのですが、1年目と2年目は何もかもがチンプンカンプンで、ただただ教えてもらいながらの作業でした。しかし、最初から最後まで手引きや参考書と首っ引きで仕上げた今回は、やり終えてみるといろいろと自分なりに分かって来た事もあり、シーズン中の出来事をお金の流れの面から思い起こし反省する良い機会になったのではないかと思います。
それにしても、この未曾有の不況で先が見えない中、庶民や中小業者は朝早くから夜遅くまで働く日々で、どこで節税が出来るかと四苦八苦している昨今です。配偶者の特別控除の廃止や、たばこ税・酒税の引き上げなどのメニューが目白押しと聞くと、背筋に寒いものを覚えるのは私だけでしょうか。
「山ではこれが楽しみ!」と、冷たい缶ビールを美味しそうに飲むお客さんの姿を見ていると、「お金がないから、やっぱりビールは我慢します。。。」なんて言葉が出てくるようなご時世にならないようにと、つくづく思ってしまいます。
『平和で安心して暮らせる世の中でなければ、誰もが行きたい山へも行けない』…2泊も3泊もして北アルプスの最北端の山小屋まで来てくださる登山者の皆さんのあれこれを思うと、決して大袈裟ではなく、心からそう思った「私の申告・顛末記」でした。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/02/d20030225a.html
「掲示板」が賑わっていますネ!
2003-02-25
昨年の小屋開けの日 02.6.16
ヘリコプターから朝日小屋上空
朝日岳山頂側から見る、奥の山は前朝日岳
私が「税金、税金、どうしよう」と“籠っていた”間に、「掲示板」がとっても賑わっていました。皆さん、本当に有り難うございました!!
「私も何か返事を書かなくちゃ」と思っていたのですが、その内にとんでもない量の書き込みをして頂いたものだから、つい書きそびれてしまって…ゴメンなさい。
それにしても、ひと足早い春の便りもあり、情報交換あり、ご挨拶あり、果ては“うどん作り”に挑戦した様子も書いてあったり(微笑)…いろいろとバラエティーに富んでいて読んでいても楽しいですネ。
富山でも、“ふきのとう”があちこちで顔を出して来ました。待遠しい春が近付いて、誰もが少しづつ元気になって来たみたいで、何だかとっても嬉しいです。
“掲示板常連”の皆さん、それから今回登場された皆さん、この後“デビュー”を予定していらっしゃる方、そしてひたすら書き込みを楽しみにして読んでいらっしゃる方々も、これからもどうぞよろしくお願いしま〜す!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/02/d20030225b.html
三女・かなえの卒業式
2003-03-02
教室でクラスメートに最後の挨拶をする、かなえ 03.3.1
3月1日、三女・かなえの高校では卒業式が行なわれました。入学したのが昨日の事のように思い起こされますが、今は本当にホッとしています。
正直な気持ちを言えば、いろいろあった3年間でした。ホント…。
私の実父が8ヶ月間の入院を経て亡くなり、私が山小屋管理人となって我が家の生活も一変。ナンダカンダとバタバタし1年の3分の1以上も家を留守にするという変則的な生活に、子ども達の日常を巻き込んだ形になってしまいました。高校生活もどうなることかと思いましたが、お陰さまでそんな我が子もどうにか無事に卒業することが出来ました。
かなえが卒業した魚津高校は、旧制中学時代から100年有余の歴史を持つ伝統校で、かつては甲子園で徳商の板東英二と村椿投手が投げ合った“蜃気楼旋風”で有名ですし、タレントとして活躍する室井 滋さんの出身校でもあります。
そして、剱岳等などの撮影で有名な写真家でアルピニストの佐伯郁夫さんなど多くの先達を輩出している山岳部は、1950年代から高校山岳界に輝かしい歴史を刻み、剱岳チンネやその他には「魚高ルート」と名の付くルートもあるそうです。
入学してバスケ部に所属したかなえは、2年生から山岳部に転部しました。実は中3の時から、双子の二女・はるかと同じ高校に進学して一緒に山岳部に入ってくれたらなぁという話も出ていたのですが、どうしても別の高校に行きたいと言い張る娘たちの言い分がありそれぞれの高校を選び、かなえもはるかも「山岳部なんて、絶対入らんからネ!」と。。。(笑)
そんなかなえも、私の父が亡くなってからいろいろ考える所があったのか、彼女はその後自分の意志で山岳部に移りました。小さい頃から北又から恵振山の急坂を登り朝日岳への道を通った彼女には、高校の部活で登ったいくつかの山はそれ程キツイものではなかったようですし、楽しそうに部活を続けていました。
しかし残念ながら、3年になった彼女に新しく入部してくる後輩は現れず、やむなく女子山岳部は現在休部状態です。
朝日小屋と魚津高校山岳部の繋がりはいろいろありますが、父の代にも沢山のアルバイトが集まってくれて私たちを助けてくれました。男子もそうですが、特に女子では立山室堂山荘に嫁いでいる妹が所属していた縁もあって、何人もの先輩たちが手伝ってくれました。一昨年、昨年と来てくれた川井君、さやかちゃんや鮎美ちゃん達もそうでした。
最近の高校山岳部の衰退はどこの県でも顕著だそうですが、輝かしい伝統を持つ魚津高校山岳部がこれから若い力で盛り返し、更なる発展をし活躍されることを、卒業生の母として、そして朝日小屋管理人として祈念いたします。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/03/d20030302a.html
2月末のトラブル
2003-03-02
大地山から見る初雪山 03.2.28 photo by shun
2月末に3〜4日間、一部コンピューターによっては朝日小屋のホームページに接続できないというトラブルが発生しました。
朝日小屋のホームページを管理してくれているnyamaさんやBANさん達にもいろいろ調べてもらいましたが、直接の原因が分からず、手立てを尽くして後は暫く待つことに…。
ようやく復旧しましたが、その間私自身が日記をUP出来ない状態も続きました。皆さんにご心配やらご迷惑をお掛けし、申し訳ありませんでした。
山仲間のシュンちゃんが、大地山へ登ったとメールをくれました。当日、富山県地方はものすごく良いお天気だったんですよネ。
雑用に追われ、2月中は全く何処へも行けなかった私。3月はいくつかお誘いもあり、ボチボチ予定も立って来ました。
春の山、絶対登るぞ〜〜!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/03/d20030302b.html
2月はあっという間、そして3月も…
2003-03-02
大地山から、朝日岳の眺め 03.2.28 photo by shun
2月は28日しかないので、やっとさえ慌ただしく感じられるのに、子ども二人の受験(“ヘタな鉄砲も数打ちゃ当たる”で西へ東へと行くものだから、バタバタしていた。生活もお金も・苦笑)、そして税金の申告と関係省庁へ各種書類の提出等など、あっという間に過ぎて行ってしまいました。
3月は双子の高校生の卒業式(1日と4日)、4〜5日には「三県山小屋協会」の総会(於・高山)、16日は親戚の法事、後は娘たちの“最後のアガキ”後期の受験と“行先”決定、下宿探しやら引越し、部屋の片付け等など…。
街へ買い物に出掛けても、そろそろ山で使うもの・購入予定のものがかなり気になって来ました。…ふふふ。
細切れの予定のその間を縫って、山行きの計画も(笑)。
春だ春だ、頑張るぞぉ〜!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/03/d20030302c.html
「テーマパーク」
2003-03-03
彼方に見える大地山を目指す 03.2.28 photo by shun
先日のニュースで、長崎県佐世保市の大型リゾート施設「ハウステンボス」が、自主再建を断念したと報じられました。負債総額は約2,289億円。正直言って、どんな額なのか想像もつきませんが。。。
元々人ごみが嫌いで、ワンサカと大勢の人が集まるような場所を苦手とする私(酒も弱いが、人ごみにも酔ってしまう)ですから、「テーマパーク」と呼ばれる施設にはあまり縁はないのですが、実はハウステンボスへは行った事があるんですヨ。
管理人になる前まで勤めていた個人の開業医(院)が解散する直前に、職員4人で九州へ思い出旅行へ行って来ました。その折いろいろ観光名所を巡りましたが、「やっぱり、話のタネに一度は行ってみたほうが…」という旅行会社の勧めでハウステンボスもコースに入れてもらいました。
正直言って、私は行きたくありませんでした。オランダがテーマと聞いていましたが、「なんで長崎を訪ねて、オランダなの?」の思いが拭えず、あまり気乗りがしないままゲートをくぐったのですが、結果はやっぱり。。。他のみんなも「1回来ればイイわ」との意見でした。
先の見えない未曾有の不況の中、長崎県や佐世保市、また関係者の皆さんへの影響はかなり大きく、同じ観光産業に関わる者として、この御時世では決して他人事とは思えません。
破たんの原因は諸々あるとは思います。ここでそれを論じても仕方ありませんが、私のようにあまり観光地を巡ったことがなく何処へ行っても珍しい者は、異国情緒溢れる長崎県の従来からの観光スポットに大いに感激し、地方の言葉を聞いても名所旧跡を廻っても充分に楽しむことが出来ました。
そんな私にすれば、今回のハウステンボス“夢の城”の破たんは、「観光」の在り方をつくづく考えさせられる機会でもありました。人工の“作りモノ”や“にせもの”が全て悪いとは一概に言えるわけもありませんが、実際行ってみてハウステンボスにはかなり『ムリ』があるのではないかと感じました。「もう一度行きたい」というリピーターの観光客がいなかったということも、テレビでは論じられていました。
それにしても。。。
中小業者がどれだけ負債に苦しんだところで、金融機関が借金を棒引きしてくれたという話は聞いたことがありませんが、メインバンクが2度にわたり総額533億円の債権放棄を実施したと聞けば、「世の中、どうなっているの?」と思いたくなるのは、私が僻んでいる証拠でしょうか(苦笑)。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/03/d20030303a.html
明日の日記は、お休みします!
2003-03-03
今日は“ひな祭り”
今日は、富山県地方でも「春一番」が吹きました。昨年よりも12日早いそうです。…ところが夕方からかなり冷え込んで来て、午後7時頃に山間部では車を走らせていると前が見えないくらい激しい雪が舞っていました。今週中は断続的に雪の日も予想され、北陸地方の本格的な春は未だもう少し先になるのでしょうか。
税金の申告が終わって休む間もなく、『宿題』に取り掛かっていました。
役場商工観光課へ報告した「平成14年度登山者調べ」、期日がかなり過ぎても提出しないものだから、担当のアッちゃんの冷たい視線が気になって…(笑)。でもこれが結構ややこしい調査で時間が掛かったんですょ。それから、森林管理署へ提出しなければならない「平成14年度・営業実績報告書」。そして大蓮華山保勝会の会誌に載せる原稿を、催促されつつ約2,000字程で書き上げて…。
諸々の『宿題』がようやく仕上がり、今日はホッとしています。
明日4日は、二女・はるかの卒業式です。黒部市にある桜井高校での式は、もしかしたら雪になるかもしれませんネ。カイロを忘れず持参します。
式が終わったすぐ後に、私は高山市へ向けて出発します。先日もお伝えしましたが、「北アルプス三県山小屋協会」の年に一度の総会が開かれるのでそちらに出席の予定です。
明日は、すごく楽しみにしているんです。えっ、何が楽しみかって?…そりゃぁ、もちろん“お泊り”ですよ(笑)。料理人さんが腕を振るってくれた美味しいお料理を戴いて、ゆっくりお風呂に浸かって、普段の“主婦”の生活からは縁遠い贅沢ですからネ(再び・笑)。
「北アルプス三県山小屋協会」には、長野県に北部と南部、岐阜県で1つ、富山県に立山と黒部の合計5つの組合が所属しています。そしてその5つの組合が持ち回りで幹事を務めて総会の進行役を担当するわけですが、私が最初に管理人になった一昨年は黒部が当番で、昨年は立山が当番でした。…ということで、総会で県外を訪れるのは初めてなので、余計楽しみにしています。
しかし、これもやっぱり「大切なお仕事」です!!
一年に一度、普段はなかなかお会いできない大勢の山小屋のオーナーの皆さんが一同に会し、様々な問題点を出し合ったり共通の認識を深めたりして、情報や意見を交換する場としては貴重な会合です。
また、山岳雑誌関係や業者さんで参加される方々もあるので、ここでの情報もいろいろ参考にしたいと思っています。
最初に出席した時は本当に右も左も分からず、名刺を持ってただウロウロしていたように覚えています。2年目の昨年はやっと少し余裕が出たかな。
正直なところ、この日を心置きなく迎えたいが為に、税金の申告や『宿題』も頑張ったというところでしょうか。
というわけで…明日は早いので、朝に日記を書いている余裕はないかもしれません。申し訳ありませんが、お休みさせて下さい。よろしくお願いします。
追伸
皆さん、掲示板をこよなく愛し、また活用してくださり、本当に有り難うございます!!
なかなかお返事も書けないままでとても心苦しいのですが、諸般の事情もありますので、どうぞお許しくださいませ。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/03/d20030303b.html
「平成14年度・北アルプス山小屋協会総会」
2003-03-06
総会の様子
議長は、飛騨山小屋友交会・会長の小池 潜氏(双六小屋)
3月4日、「平成14年度・北アルプス山小屋協会総会」が飛騨高山市の高山グリーンホテルで開かれました。
総会は、三県(岐阜・長野・富山)の北アルプス各山小屋からオーナーや支配人等60名近く、また環境省(自然保護事務所)・農林水産省(森林管理署)・国土交通省(砂防工事事務所)、開催地の岐阜県から上宝村村長や県警山岳警備隊飛騨方面隊隊長、飛騨ガイド協会会長等の来賓各位、関係業者多数等など合わせて約100名近くが出席し盛大に開かれました。
総会は議案に基づいて議事進行され、会計報告や事業報告、来年度の新役員の選出や事業計画に続いて、昨シーズンの5地区別の実情報告、諸官庁からの連絡事項や要望事項が報告されました。
議事に引き続き、山岳ジャーナリストの菊地俊朗氏による講演も行なわれました。
また関係業者からは、特に近年各山小屋での利用が進む生ゴミ処理や山岳トイレに関する商品の説明などもありました。山岳雑誌の出版社からの出席もありました。
地区別の実情報告によると、宿泊者数や営業収入は各地区・山域・山小屋毎に多少の差異はあるものの、北アルプス全体では前年と比べると若干の減少になったということでした。
理由としては諸々考えられるようですが、例えば大きな山小屋では天候に恵まれた割には7月海の日の連休にそれ程の人出がなかったとか(超・混雑を避けたのか?)、8月後半にやっと盛り返したとかいうこともあったりしたそうです。また不況の影響で登山者の足も遠のいている、登山人口そのものの減少といった報告もありました。
特に私が所属する黒部観光旅館組合では、9月中旬に黒部峡谷鉄道が落石で通行できなくなりそれ以降の営業が事実上ストップし大打撃を受けたことが報告され、また今シーズンは雪融けを待って鉄道の復旧作業に入るわけですが、開通予定が7月18日にずれ込むので峡谷鉄道沿線の旅館では今シーズンもかなりの収入減が予想されるとのことでした。
しかしその中で、立山山荘協同組合に所属する薬師岳方面の黒部源流・太郎平周辺の山小屋と、黒部観光旅館組合の中でも朝日小屋が、比較的良好な入り込みだったという報告もありました。
これは最近の中高年登山者の中で、『百名山ブーム』というものに落ち着きが見られる一方、「今までに行ったことのない山」「お花のきれいな静かな山」を求めてコースを選んでいるという傾向があるからではないかということのようです。
それから、生ゴミや可燃ごみの処理及び山岳トイレに関する懸案事項等など環境保全と衛生の問題に関して、また、国立公園内の土地利用料設定に絡む問題等などについては、関係諸官庁との活発な議論がなされました。
一年に一度の総会ですので、友好を深めながらも、山積する諸問題にどう取り組むかなど、大変有意義な会合となりました。
14年度は「飛騨山小屋友交会」の担当でしたが、来年度は「北アルプス山小屋友交会」(長野県南部)に担当が交代します。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/03/d20030306a.html