北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

前の記事 次の記事

「テーマパーク」

2003-03-03

彼方に見える大地山を目指す  03.2.28  photo by shun

 彼方に見える大地山を目指す  03.2.28  photo by shun

 先日のニュースで、長崎県佐世保市の大型リゾート施設「ハウステンボス」が、自主再建を断念したと報じられました。負債総額は約2,289億円。正直言って、どんな額なのか想像もつきませんが。。。
 元々人ごみが嫌いで、ワンサカと大勢の人が集まるような場所を苦手とする私(酒も弱いが、人ごみにも酔ってしまう)ですから、「テーマパーク」と呼ばれる施設にはあまり縁はないのですが、実はハウステンボスへは行った事があるんですヨ。
 管理人になる前まで勤めていた個人の開業医(院)が解散する直前に、職員4人で九州へ思い出旅行へ行って来ました。その折いろいろ観光名所を巡りましたが、「やっぱり、話のタネに一度は行ってみたほうが…」という旅行会社の勧めでハウステンボスもコースに入れてもらいました。
 正直言って、私は行きたくありませんでした。オランダがテーマと聞いていましたが、「なんで長崎を訪ねて、オランダなの?」の思いが拭えず、あまり気乗りがしないままゲートをくぐったのですが、結果はやっぱり。。。他のみんなも「1回来ればイイわ」との意見でした。
 先の見えない未曾有の不況の中、長崎県や佐世保市、また関係者の皆さんへの影響はかなり大きく、同じ観光産業に関わる者として、この御時世では決して他人事とは思えません。
 破たんの原因は諸々あるとは思います。ここでそれを論じても仕方ありませんが、私のようにあまり観光地を巡ったことがなく何処へ行っても珍しい者は、異国情緒溢れる長崎県の従来からの観光スポットに大いに感激し、地方の言葉を聞いても名所旧跡を廻っても充分に楽しむことが出来ました。
 そんな私にすれば、今回のハウステンボス“夢の城”の破たんは、「観光」の在り方をつくづく考えさせられる機会でもありました。人工の“作りモノ”や“にせもの”が全て悪いとは一概に言えるわけもありませんが、実際行ってみてハウステンボスにはかなり『ムリ』があるのではないかと感じました。「もう一度行きたい」というリピーターの観光客がいなかったということも、テレビでは論じられていました。
 それにしても。。。
 中小業者がどれだけ負債に苦しんだところで、金融機関が借金を棒引きしてくれたという話は聞いたことがありませんが、メインバンクが2度にわたり総額533億円の債権放棄を実施したと聞けば、「世の中、どうなっているの?」と思いたくなるのは、私が僻んでいる証拠でしょうか(苦笑)。

明日の日記は、お休みします!

2003-03-03

今日は“ひな祭り”

 今日は“ひな祭り”

 今日は、富山県地方でも「春一番」が吹きました。昨年よりも12日早いそうです。…ところが夕方からかなり冷え込んで来て、午後7時頃に山間部では車を走らせていると前が見えないくらい激しい雪が舞っていました。今週中は断続的に雪の日も予想され、北陸地方の本格的な春は未だもう少し先になるのでしょうか。
 税金の申告が終わって休む間もなく、『宿題』に取り掛かっていました。
 役場商工観光課へ報告した「平成14年度登山者調べ」、期日がかなり過ぎても提出しないものだから、担当のアッちゃんの冷たい視線が気になって…(笑)。でもこれが結構ややこしい調査で時間が掛かったんですょ。それから、森林管理署へ提出しなければならない「平成14年度・営業実績報告書」。そして大蓮華山保勝会の会誌に載せる原稿を、催促されつつ約2,000字程で書き上げて…。
 諸々の『宿題』がようやく仕上がり、今日はホッとしています。

 明日4日は、二女・はるかの卒業式です。黒部市にある桜井高校での式は、もしかしたら雪になるかもしれませんネ。カイロを忘れず持参します。
 
 式が終わったすぐ後に、私は高山市へ向けて出発します。先日もお伝えしましたが、「北アルプス三県山小屋協会」の年に一度の総会が開かれるのでそちらに出席の予定です。
 明日は、すごく楽しみにしているんです。えっ、何が楽しみかって?…そりゃぁ、もちろん“お泊り”ですよ(笑)。料理人さんが腕を振るってくれた美味しいお料理を戴いて、ゆっくりお風呂に浸かって、普段の“主婦”の生活からは縁遠い贅沢ですからネ(再び・笑)。
 「北アルプス三県山小屋協会」には、長野県に北部と南部、岐阜県で1つ、富山県に立山と黒部の合計5つの組合が所属しています。そしてその5つの組合が持ち回りで幹事を務めて総会の進行役を担当するわけですが、私が最初に管理人になった一昨年は黒部が当番で、昨年は立山が当番でした。…ということで、総会で県外を訪れるのは初めてなので、余計楽しみにしています。
 しかし、これもやっぱり「大切なお仕事」です!!
 一年に一度、普段はなかなかお会いできない大勢の山小屋のオーナーの皆さんが一同に会し、様々な問題点を出し合ったり共通の認識を深めたりして、情報や意見を交換する場としては貴重な会合です。
 また、山岳雑誌関係や業者さんで参加される方々もあるので、ここでの情報もいろいろ参考にしたいと思っています。
 最初に出席した時は本当に右も左も分からず、名刺を持ってただウロウロしていたように覚えています。2年目の昨年はやっと少し余裕が出たかな。
 正直なところ、この日を心置きなく迎えたいが為に、税金の申告や『宿題』も頑張ったというところでしょうか。
 というわけで…明日は早いので、朝に日記を書いている余裕はないかもしれません。申し訳ありませんが、お休みさせて下さい。よろしくお願いします。

追伸
 皆さん、掲示板をこよなく愛し、また活用してくださり、本当に有り難うございます!!
 なかなかお返事も書けないままでとても心苦しいのですが、諸般の事情もありますので、どうぞお許しくださいませ。

「平成14年度・北アルプス山小屋協会総会」

2003-03-06

総会の様子  

 総会の様子  

    議長は、飛騨山小屋友交会・会長の小池 潜氏(双六小屋)

 3月4日、「平成14年度・北アルプス山小屋協会総会」が飛騨高山市の高山グリーンホテルで開かれました。
 総会は、三県(岐阜・長野・富山)の北アルプス各山小屋からオーナーや支配人等60名近く、また環境省(自然保護事務所)・農林水産省(森林管理署)・国土交通省(砂防工事事務所)、開催地の岐阜県から上宝村村長や県警山岳警備隊飛騨方面隊隊長、飛騨ガイド協会会長等の来賓各位、関係業者多数等など合わせて約100名近くが出席し盛大に開かれました。
 総会は議案に基づいて議事進行され、会計報告や事業報告、来年度の新役員の選出や事業計画に続いて、昨シーズンの5地区別の実情報告、諸官庁からの連絡事項や要望事項が報告されました。
 議事に引き続き、山岳ジャーナリストの菊地俊朗氏による講演も行なわれました。
 また関係業者からは、特に近年各山小屋での利用が進む生ゴミ処理や山岳トイレに関する商品の説明などもありました。山岳雑誌の出版社からの出席もありました。
 地区別の実情報告によると、宿泊者数や営業収入は各地区・山域・山小屋毎に多少の差異はあるものの、北アルプス全体では前年と比べると若干の減少になったということでした。
 理由としては諸々考えられるようですが、例えば大きな山小屋では天候に恵まれた割には7月海の日の連休にそれ程の人出がなかったとか(超・混雑を避けたのか?)、8月後半にやっと盛り返したとかいうこともあったりしたそうです。また不況の影響で登山者の足も遠のいている、登山人口そのものの減少といった報告もありました。
 特に私が所属する黒部観光旅館組合では、9月中旬に黒部峡谷鉄道が落石で通行できなくなりそれ以降の営業が事実上ストップし大打撃を受けたことが報告され、また今シーズンは雪融けを待って鉄道の復旧作業に入るわけですが、開通予定が7月18日にずれ込むので峡谷鉄道沿線の旅館では今シーズンもかなりの収入減が予想されるとのことでした。
 しかしその中で、立山山荘協同組合に所属する薬師岳方面の黒部源流・太郎平周辺の山小屋と、黒部観光旅館組合の中でも朝日小屋が、比較的良好な入り込みだったという報告もありました。
 これは最近の中高年登山者の中で、『百名山ブーム』というものに落ち着きが見られる一方、「今までに行ったことのない山」「お花のきれいな静かな山」を求めてコースを選んでいるという傾向があるからではないかということのようです。
 それから、生ゴミや可燃ごみの処理及び山岳トイレに関する懸案事項等など環境保全と衛生の問題に関して、また、国立公園内の土地利用料設定に絡む問題等などについては、関係諸官庁との活発な議論がなされました。
 一年に一度の総会ですので、友好を深めながらも、山積する諸問題にどう取り組むかなど、大変有意義な会合となりました。
 14年度は「飛騨山小屋友交会」の担当でしたが、来年度は「北アルプス山小屋友交会」(長野県南部)に担当が交代します。

盛り上がった“懇親会”

2003-03-06

お楽しみ(?)の懇親会デス

 お楽しみ(?)の懇親会デス

  …お酒を飲みながら、膝をつき合わせての“情報交換”
  …これも大切(笑)!

 真剣な討議の後は、恒例の懇親会でより一層の親睦を深めました。
 いつもは「お酒に弱い」と公言している私(!?)ですが、今回はちょっと飲めましたネ(笑)。日本酒が美味しかったです!
 お酒の後の“高山ラーメン”も、最高でした!!

業者代表者からの挨拶

2003-03-06

懇親会の席上、会長挨拶、来賓祝辞に続いて、出席業者を代表して†「山と渓谷社」出版部部長の神長幹雄氏が挨拶されました。

 懇親会の席上、会長挨拶、来賓祝辞に続いて、出席業者を代表して†「山と渓谷社」出版部部長の神長幹雄氏が挨拶されました。

新しく会員に…

2003-03-06

今回から、北アルプス北部山小屋組合(長野県北部地域)に、白馬岳蓮華温泉ロッジの田原善一氏が参加されることになりました。

 今回から、北アルプス北部山小屋組合(長野県北部地域)に、白馬岳蓮華温泉ロッジの田原善一氏が参加されることになりました。

 もちろん、朝日岳・朝日小屋がいつもお世話になっている新潟県の蓮華温泉の田原さんで、県は違うのですが、同じ北アルプスの山小屋として諸問題に一緒に取り組んで行かれることになりました。
 「北アルプス山小屋協会」の会員としてお互いの友好を深め、ますますのご活躍を期待するものです。

 右、白馬岳蓮華温泉ロッジ・田原善一氏
 左、餓鬼岳小屋・伊藤宗右エ門氏

 餓鬼岳小屋も、素朴で昔ながらの雰囲気を残すとても人気の小屋らしいですネ。一度行ってみたいなぁ。

今日は、日帰りで信州松本へ

2003-03-07

木道脇に咲く、オニシオガマ   02.8.28

 木道脇に咲く、オニシオガマ   02.8.28

 今日は用事があって、日帰りで信州松本へ行って来ました。
 朝6時半には家を出たのですが、昨晩からかなり降った雪で国道の除雪も追い付かなかったのでしょう、スリップ事故も起きていましたが、豊科町に入ってから大渋滞に巻き込まれモノ凄いノロノロ運転!!…雪の無い時なら私の運転でも3時間ちょっとで行くところを、結局松本市に到着するまで5時間もかかってしまいました。
 用事を済ませてのとんぼ返りでしたが、帰りは渋滞にこそ合わなかったものの暗くなってしまい、国道148号線では大型トラックとの「恐怖そしてスリリングな・バトル!?」(…ナニセ、私は軽四自動車でスピード60キロで走るのですが、前からも後ろからも大型トラックがバンバンと近付いてくる・苦笑)
 途中、“初心者マーク”の長女に運転を代わったのですが、やはりちょっとムリだったようです。15分程ハンドルを握ったら、また交代しました。
 帰りは約4時間程でしたから、殆ど休みナシの往復9時間の運転。さすがにちょっと疲れましたネ。雪道だったので、かなり気も張っていましたから。
 晴れていれば雪の北アルプスがずっと眺められたはずなのですが、今日は帰りに大町市辺りで少し顔を覗かせてくれた他は、残念ながらどの山も見ることが出来ませんでした。
 でもまあ、松本市へはこれからもちょくちょく行く機会が出来たので(??)、青空に聳えるアルプスの山並みは今度の時まで楽しみに…。