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今日は「夏至」
2003-06-22
昨日の「布団干し」続き かなり雪が融けました!
今日は「夏至」。
おかげさまで、今日も朝から曇り空ながら夕方まで薄陽の射す中、外回りも含めて夕方6時過ぎまで仕事が出来、小屋の中もどんどん片付いていきました。
朝晩はもちろんのこと、日中でも長袖を着ていても肌寒い時があるのですが、それでも昨日今日と“いつもの場所”(小屋の前のベンチ)でお茶を飲んで一服したり、お昼ご飯も3人で外で食べたりしました。
小屋開けからちょうど1週間、私も連日ドタバタしているので今日の夕方あたりは結構“疲れたなぁ。。”と感じたのですが、孝太や山口クンはもっと大変。
山小屋のアルバイトは、朝起きた時からもう即、その場で仕事が始まります。
シーズン最盛期には、顔を洗う間も歯を磨くヒマもなく、寝ぼけまなこでエプロンを着けることだってあります。それが前日12時近くに寝たとしても、翌朝は3時4時に起きなければいけない場合はザラにあるし、それが何日も続くこともあります。
小屋開け直後のこの1週間、孝太も山口クンも連日朝は5時過ぎに起きて、夜は仕事が終わる9時過ぎまで本当に良く働いてくれています。
小屋の周りの雪も一気に融けてきました。雪融けを待っていたように、今小屋の傍ではいろいろな花がそろそろ咲き始めています。
ハクサンコザクラ、コイワカガミ、ハクサンイチゲ、ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、ノウゴウイチゴ…
この1週間、私は殆ど小屋と向かい側にあるセンターの間を往復するのと、小屋のホントのぐるりだけしか周っていません(苦笑)。
まだまだゆっくり花たちを眺める余裕も時間もなくて残念なのですが、小屋の周りだけ見渡してみても、白一色の雪に代わって、黄色やピンクの花が目立つようになり、ダケカンバの新緑が目に鮮やかになってきました。
28日からの山開き、お天気が心配ですが、参加者の皆さんの熱気で梅雨空を吹き飛ばしてもらいたいものですね。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030622a.html
今年の『ゆかりの大改革』…!!
2003-06-23
3人で、配膳について打合せをしました! 食堂にて
今年の『ゆかりの大改革』…先日来、大々的にこのHPで書いていて(笑)皆さんきっと楽しみにしていらっしゃるのではないかと思いますが、ようやくその様子が見えてきましたので、そっとお知らせしますネ。
実は今シーズン、朝日小屋はお客様にお出しするお食事に使う食器を、新しく入れ替えました。お茶碗からお椀、お盆からお箸のはてまで、全てです。
そしてその食器をいわゆる『唐津モノ』にしました。(お椀・お箸・お盆以外)
…そうです、落としても「割れない食器」から「割れる食器」へ替えたのです。
亡父の代から使っていたのは、山小屋では一般的にどこでも使用されているメラミン製でした。それもメインのお皿は、3つに仕切られた給食用みたいなもの。
朝日小屋のお食事は、インスタントや出来合いを殆ど使わずに、長い山行で疲れた登山者の皆様にも食べていただけるような「家庭的なメニューと、素朴な味」を心掛けているつもりです。
しかし、いくら小屋のみんなが心を込めて○kgのジャガイモの皮をむいて大鍋で肉ジャガを作り、“灼熱の”厨房で油と格闘しながら美味しい天ぷらや豚カラを揚げても、それらがメラミンの食器に乗ってしまうと、何だかせっかくのお料理が見栄えも味も半減してしまうような気がずっとしていたのです。
「せっかくの朝日小屋の食事を、何とかもっと美味しそうに」「家庭的な雰囲気で、もっと心も身体も休めてもらえないだろうか」
…そんなことを管理人になってからずっと考え続けて、ようやくたどり着いたのが『食器を、従来のメラミン製から唐津モノに切り替える』ということでした。
正直言って、この決断は私にとってかなり勇気のいることでした。
若い頃から小屋の、特に厨房の中で働いた経験のある私にすれば、殆どの山小屋でメラミンの食器が使われている理由がよくよく分かります。あのまるで“戦場のような”シーズン最盛期の山小屋の厨房では、「軽くて割れない食器」はどうしても当たり前なのです。
また、山小屋全体の敷地面積が限られている中で、どの山小屋でも、お客様に絶対必要不可欠な客室や談話室・乾燥室といったスペースの他に、厨房や押入れ・物置といったそれぞれの空間をどう確保するかに、本当に頭を悩ませ四苦八苦しているのが現状です。
その中で実際今回も、収納に大きなスペースを要する「唐津モノ」を置く場所を、朝日小屋の厨房の中に作り出すということにかなり苦労しました。
またアルバイトのみんなの事を考えると、ただでさえタイヘンなシーズン最盛期の厨房で、割れることに気を遣い、また重たい唐津モノの食器は、それだけでも若いみんなの負担を増やすことになるのが分かりきっているから、私もかなり心が痛みました。
しかし、『どうしても、お客様に美味しいお食事を』という私の願いが、今回のことを英断させました。
実は、管理人になってから2年半以上、ずっとこのためにいろいろ自分で足を運んで食器類を見て回りました。
なるべく、割れにくい、欠け難い、洗い易い、収納し易い、そして少々割っても怒らないで済むような安価な値段…そんなことを念頭に置いて、何軒ものお店を覗いたり、フェアーのような場所に顔を出したり。
いろいろ書きましたが、未だ実際に使っていないので、果たしてどんな結果になるか、正直言ってかなり不安があります。(…一度に20枚とか、ガッシャーンと割れたらどうしようとか・笑)
でも、アルバイトのみんなや週末従業員の皆さんにも頑張ってもらって、どうにかこれを『朝日小屋のウリ』にしたいと思います。
実際に今、孝太・山口クン・私の3人は、毎食唐津モノの食器でご飯を食べているのですが、やっぱりコレが最高です!!。
昨日3人で、食器の並べ方や、テーブルのお盆の配置の確認をしました。お盆の上に乗ったそれぞれの食器を見ていると、「実際これにお料理が乗ると、もっとステキだろうな!」と自画自賛(笑)。
どうか、今年も朝日小屋の食事を楽しみにしていて下さい。みんなで、心を込めて作りますから。
先ずは山開きの日、皆さんに喜んでいただけるように、今一生懸命準備を進めています。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030623a.html
街の灯かり、そして漁り火…
2003-06-24
ミヤマキンポウゲ 小屋の周りで
只今の時刻、21時。
もうすぐ発電機が止まります。今日も一日あっという間に過ぎていきました。
今日は朝から曇り空が続き、時折雨が降ったり風も強くなりました。
今「カモシカ」という名前の、日本海の見えるアルバイト部屋でこの日記を書いています。
山口クンが「ゆかりさん、電気消しますょぉ」と言いながら、地下の発電機室へ下りて行きました。
消灯時間の21時になると、電気が消えて電話も使えなくなります。
夕方まで降っていた雨も、夜になって止みました。
今日は空気が澄んでいるのでしょうか、下界の街の灯かりがいつも以上にキラキラと輝いています。
気が付くと、富山湾から新潟県との県境にかけて無数の「漁り火」が瞬いて見えます。
このステキな光の感じは、どう表しようもありません。
3人で、部屋の戸を開けてぼんやりと眺めていました。
静かな静かな山の、静かな山小屋の夜です。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030624a.html
『ホッとする場所』、朝日小屋
2003-06-25
小屋の横で、ハクサンコザクラ
バックは、朝日神社と白馬岳 03.6.24
山開き登山会が近付いて来て、何だか私も、そして私の周りも、そろそろテンションが上がってきたようです。
今日も頻繁に、28日の山開き関連の連絡が入ったり、当日お手伝いしてくださる皆さんからの電話、そして元アルバイトのみんなからの懐かしい嬉しい電話…等など。
山開きに帰って来て手伝ってくれる三女からも、久し振りに連絡がありました。
朝日小屋は、若い子達にとっても、“週末従業員”の皆さんにとっても、どうやらなぜかしら『ホッとする場所』らしいのです。
まるで「一年に一度の同窓会」に参加するかのような、みんなの嬉しそうに弾んだ“ハイテンション”な声を聞いていると、私自身「頑張らなくっちゃ!」と勇気付けられます。
みんな、昔の恋人にでも逢えるかのように(笑)イソイソ、ソワソワしている様子に、何だかこみ上げてくる可笑しさを堪えながらも、それ以上に落ち着かない私です(笑)!!
孝太と山口クンの頑張りで、小屋の中は殆ど片付いて綺麗になり、大勢のお客様を迎える準備がほぼ整って来ました。
山開き登山会まで、あと3日です。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030625a.html
3人で…「自画自賛」!!
2003-06-26
今日の夕食は、「お客様メニュー」を作って
チョッと、天ぷらの品数が1品足りませんが…
小屋開けから続いたドタバタも、どうやらようやく落ち着いたようです。
午前中の少しの晴れ間に、孝太と山口クンでドラム缶やガスボンベの移動をしたり、小屋周りの最終チェック。
そして今日の夕食には、今シーズン初めて「お客様メニュー」を作って新しい食器にいろいろと盛り付けてみました。
私は、7月5日の荷揚げの荷物を用意する段取りがあって忙しかったので、孝太と山口クンの2人でひと通りの定番メニューに挑戦してくれました。
「唐津モノ」(陶器と言ったほうが良いのかしら?)の食器に、今までと同じ献立を載せてみたのですが、う〜ん、なかなか…。3人でそれぞれ「自画自賛」して、かなり自己満足(笑)
このナントもいえない“感激”を、ぜひ皆さんと分かち合いたく、今シーズンも朝日小屋でお待ちしています!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030626a.html
寒い寒い。。。
2003-06-26
チョコッと形が不揃いだったりしますが、この温かみのあるガラスの器も今シーズン朝日小屋で、活躍します。さて、作者はだあれ?
只今の時刻、23時。
夕食後、3人でいろいろ話をしたり打合せをしていたので、今日はかなり遅い時間の日記UPになりました。
外は、ずっと雨が降っています。気温も7度しかありません。
窓際でパソコンのキーボードを打っていると、寒くて指先が冷たくなってしまいました。
週末のお天気ばかりが気になります。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030626b.html
今シーズン最初のお客様
2003-06-27
明日の山開きに備えて、登山道の整備をする孝太 photo by yama
明日の山開きを前に、「今日は早く休もうネ」と話していた私達3人。
夜8時近く、孝太と山口クンは一日の仕事を終えてホッ、私は受付で予約のお電話を聞きながらいろいろ応対している最中でした。
「キャァ〜〜!!あぁ〜、ビックリしたぁぁ。。。」
突然玄関の扉を押して、男の人が…。私は心臓が口から飛び出しそうになりました。
この時期、そんな遅い時間に、ご予約もなしに到着されたお客様に、さすがに孝太も山口クンも私も3人とも顔を見合わせて絶句でした。
いろいろ事情はあったようですが、やはり夜8時の到着は余りに遅すぎます。
やっと少し落ち着かれて、今遅い夕食を食べていらっしゃいます。
何はともあれ、今シーズン最初のお客様は男性2名。
事故や遭難騒ぎもなく、無事にシーズンが始まり、そして終わることが出来ますように。
シーズン最初のお客様をお迎えして、つくづくそう思いました。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030627a.html
いよいよ明日山開き
2003-06-27
ミズバショウ 水平道にて 03.6.19 photo by yama
いよいよ明日〜明後日、今シーズンの朝日岳の山開き登山会が開かれます。
小屋開けから2週間、いろいろ準備を進めて来ましたが、ようやく登山会の皆さんをお迎えできると思うと、何だか落ち着きません。
梅雨の真っ只中の登山会ですので、どうやらお天気はあまり良くないような予報が出ていますが、その分朝日小屋の中はきっと賑やかに熱気でむせ返るようになるのではないかと、今からドキドキしています。
遠くからおいでの方々は、もう家を出発されているのでしょうね。そして近くの皆さんは、明日の準備を終えてそろそろ休まれた頃でしょうか。
明日を楽しみに、お待ちしています。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2003/06/d20030627b.html