北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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「バラ科」の3種が、見事に競演!!!

2009-08-27

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鮮やかに、そして賑やかに咲いている、カライトソウ  今日の夕日ヶ原

 時々、「秋になったら、朝日岳にはお花が無いんでしょ!?」という問い合わせがあります。

 何をおっしゃいますか、朝日岳は『お花の山』です。

 夏ももちろん、秋の朝日岳周辺も、本当に見事に『お花の宝庫』です。

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タカネトウウチソウ   夕日ヶ原にて

 今、「バラ科」の花たち、カライトソウ・ユキクラトウウチソウ・タカネトウウチソウが、見事に競演しています。

 実は、私は小さい頃から見慣れた光景なのですが、「こんなにカライトソウが見事に咲いている山は、他に余り無いです」という声も聞いたことがあります。

 3種は、親戚関係。中には混在する中で、雑種を作っているのもありそうですね。

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ユキクラトウウチソウ   花穂の下、基部から咲き始めるのが特徴

 こんな花たちも、秋の朝日岳を賑やかにしてくれています。

 ぜひ、見にいらしてください。

 夏が終わって、お花たちは賑やか、でもとっても静かな朝日岳です。

9月の“大型連休”に向けて、営業・宣伝活動…デス

2009-08-28

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『栂海新道』  こんな池塘が点在する、まさに「最後の楽園」 09.8.16 photo by hiroshi  

全国の山男山女の皆様へ(大袈裟!)

 8月もいよいよ終わりに近付いて来ましたが、皆様、来るべき(!)9月の大型連休の山行予定は、もうお決まりでしょうか!?

 何しろ、9月に5日間連続のお休みがあるなんて、近々では覚えが無いくらいですよね。

 9月という月は、夏が終わって気分も新たに、新学期の始まりだったり、運動会があったり、学習発表会や地元地区の行事(?)があったりと、結構忙しい月でもあります。

 夏山は終わってしまったし、でも秋山には中途半端(?)だし。
 北アルプスでは、見事な紅葉・黄葉には少し早いでしょうか。

 そんな時季には、皆さんどこの山へお出掛けになるのでしょうか。
 9月の連休には、立山剱岳辺りにお出掛けでしょうか。

 朝日岳周辺では、これまでも例年9月の連休は殆ど混み合いません。
 「夏の山」「花の山」のイメージが強すぎるのかなぁ。

 そんな9月連休ですが、さすがにこれだけ5日間ものお休みが取れるとなると、どこへ行こうか迷っていらっしゃる方もありませんか?

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初秋の頃、秋紅葉の頃が素晴らしい   黒岩平周辺  09.8.16 photo by hiroshi

 9月の連休は、思い切って、念願の『栂海新道』は如何でしょうか!?

 栂海新道を成功させる為には、体力・気力の充実と共に、天候などの条件が気になるところですね。

 夏のシーズンは、衣類や寝具などの軽量化を図れるのが最大のメリットですし、行動時間が長く取れるのも好条件となります。
 ただし暑い夏では、水も、たっぷりたっぷり必要になり、それをずっと背負って暑い中を歩き通さなければいけません。

 夏は、「暑さとの闘い」が即、「重さとの闘い」に直結します。

 では9月末から10月にかけての、紅葉シーズンではどうでしょう。

 秋真っ盛りのその頃は、猛暑は避けて歩き易くなるものの、今度は寝具や衣類などが重くなります。
 夏の間には「シュラフカバー」だけで良かったものが、時季的なこともあり万が一を考えると、やはり「シュラフ」にしようかと考え悩みます。シュラフにすれば当然、入れ物(ザック)も大容量のものになります。
 夏とは、日の出日の入りの時間が違い、必然的に行動可能な時間が短くなるのも秋の山です。

 いろいろ思い悩んで山行計画を立てるのも楽しみですが、今年の9月大型連休、『栂海新道』にチャレンジしてみられたら如何でしょう。

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黒岩山(1623.6m)山頂から、朝日岳方向を見る   09.8.16 photo by hiroshi

 もちろん、「誰でも行ける!」「誰もが歩ける!」というコースでないことも確かです。

 技術的には問題ないかもしれませんが、とにかく朝日小屋からまだ2日間(ないしは3日間)、起伏の激しいコースを、無人小屋に泊まりながら、衣食住全てを背負って歩き通さなければいけません。

 北アルプスから日本海へ、3000メートル級の山から海抜ゼロメートルへ!!

 だからこそ、余裕のある日程の組める、(台風さえ来なければ)天候も穏やかな、9月大型連休が「ねらい目!」かも。

 9月の5連休、今のところ、朝日小屋は空いています。

 最近のお客様は、週間天気予報などの情報を利用して、直前まであれこれ考えられる方が多いようです。
 お天気が良ければあの山、悪ければこの山、と。

 そんな選択肢のひとつに、憧れの『栂海新道』はどうでしょう。

 お天気が良ければ、最高の山旅が楽しめるはずです。なんといっても、「最後に残された、楽園」ですから。

 朝日小屋は、栂海新道へ向かうルートにある、最後の営業小屋です。

 登山者の皆様への情報提供などが可能ですので、お電話でのお問い合わせにもお答えしています。

 朝日小屋のご予約もお待ちしております。ぜひ、お電話下さい。

 …以上、9月大型連休に向けての、営業・宣伝活動でした(微笑・苦笑)。

 よろしくお願いいたします!!

 

   

「栂海新道」、草刈り編…8月16日

2009-08-28

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黒岩山山頂にて、「ガンバルゾ!」と気合を入れて   09.8.16

 昨年から、栂海新道の黒岩山までの草刈りを、朝日小屋が請け負うことになりました。

 今年も実は、7月23日に一度、黒岩平までを偵察を兼ねて草刈りに出掛けています。
 が、それから雨続きで草刈りにも出れず、また草の伸び具合との兼ね合いで8月中旬に2回目をすることになりまいした。

 昨年は、黒岩平に登山道整備の工事用ハウスが期間限定で建てられていましたので、そこに1晩泊めてもらい1泊2日で作業に出掛けたのですが、今年はどうするこうすると思案の末、早朝から夕方遅くまで掛かって「日帰りで」草刈り仕事に行って来たのです。

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黒岩山山頂~黒岩平間  その1  09.8.16 photo by hiroshi

 長い行程です。朝日小屋から黒岩山までは、普通に往復しても8時間以上掛かるコース。それを、草刈り部隊はそこまで行って仕事をしてきたのですから。すごい人たちです。

 草刈り部隊は、少数精鋭。歩けて、仕事が出来て。朝日小屋からは、そんな最強のAPコンビ。
 そして今年も、昨年同様、応援に駆け付けてくれた「hiroshi」君が手伝ってくれました。

 素晴らしい景色の写真も、作業中の写真も、どれも「hiroshi」君撮影です。

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黒岩山山頂~黒岩平間  その2  09.8.16 photo by hiroshi

 山の登山道の整備は、いつも大変です。

 特に栂海新道は、朝日小屋からの距離が長いのと、標高が下がっていくので草も結構あります。また、草を刈る時期が本当に暑い!!

 こんな写真を見て、栂海新道を歩かれる皆さんが、少しでも「登山道整備」の作業に思いを寄せてもらえたら。そう思います。

 2年連続、わざわざ手伝いに上山して来てくれた「hiroshi」君、本当に助かりました。有難う!!

 …なので、9月連休も、栂海新道は安心して歩けます。どうぞお出掛け下さい。

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夕方、仕事を終えて 照葉の池の横を通る、奥には朝日岳  09.8.16 photo by hiroshi

今日は、この後下山します!!

2009-08-29

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オニシオガマ  夕日ヶ原の木道側で  09.8.27

 今日は、この後下山します。(現在朝6時前。外は雨降り)

 明日30日、どうしても出席しなければいけない会があるので。

 戻りは、多分9月1日か2日になると思います。

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ゴゼンタチバナの赤い実   恵振山にて   09.8.27

 その間、朝日小屋に来て下さるお客様には残念ながらお会い出来ず、申し訳ありません。

 番頭さん・ミゾテはじめ、料理長のガリなど、他のメンバーがしっかり頑張ってくれますので、ご安心を。

 ぜひ初秋の朝日岳を楽しんでいらして下さいね。

 では、そういうことで。

 下山中は、日記の更新が出来ませんが(今度こそ)、よろしくお願いいたします。

 行って来ます!!

今日、小屋に戻りました!!

2009-09-02

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草紅葉(黄葉)盛んな、今日の夕日ヶ原

 今日の午前中、小屋に戻りました。

 昨晩は、夕方に北又小屋入り。
 ボッカの為に下山してきたAPコンビと一緒に、北又小屋に泊まりました。

 今日は何だか“快調!好調!”で、あれやこれやと写真を撮りながら来たのですが、それでも5時間ほどで小屋に到着。とはいっても、殆ど荷物も無いような軽い荷だったのですが。

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ガスの中、夕日ヶ原の中心部を行く

 4日ぶりの山は、草紅葉が進んでより「秋色」が深まった様子でした。

 夕日ヶ原は、キンコウカの草黄葉が鮮やか。
 この後は、イワイチョウの黄葉やチングルマの紅葉が少しずつ始まるでしょう。

 9月。どんなお天気になるでしょう。山全体の紅葉は、いつ頃が見頃になるでしょう。

 楽しみな秋のシーズン、9月の始まりです。

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北又小屋を出発するAPコンビの後姿  今日のボッカ荷物は、卵

貴重な写真…『耕平滝』

2009-09-03

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漏斗谷『耕平滝』 (双門ノ滝) 20~25m  志水哲也氏撮影  09.8.24

 8月24日、山岳ガイドであり写真家の志水哲也さんが、久しぶりに朝日小屋にいらっしゃいました。ご本人曰く、5年振りだとか。

 今回はガイド山行で、北又小屋を出発し、北又谷の支流「漏斗谷」を長栂山に向けて遡行し、朝日小屋に宿泊されました。

 下山された翌日、志水さんからメールが届きました。

 ご本人が撮影された、漏斗谷『耕平滝』の写真を添付して下さり、朝日小屋の管理人日記に掲載しても良いとのこと。

 以下、志水さんからのメールにあった、『耕平滝』に付いての説明文です。

 …北又谷の中でも最も険しい漏斗谷の、ど真ん中にかかる名瀑・耕平滝(目測落差25m)。

 戦前、黒部保勝会の山案内人・滝林耕平(宇奈月町下立)にちなんで、塚本繁松が昭和6年8月に北又谷探検の際に名付けた滝である。 (「山岳」27年1号に記録掲載) photo2009,8,24志水哲也…

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貴重な資料の写真と共に

 「双門ノ滝」とは、アルパインクラブ・ケルンの方々が、その形状から呼んだそうです。
 アルパインクラブ・ケルンの皆さんも、私が高校生の頃に活躍され、朝日岳周辺の谷々にその足跡を残しておられて、懐かしい限りです。

 志水哲也氏ご本人は、今から20年以上も前の1986年8月に、初めてこの滝に遭遇しておられますが、その時のことは著書「黒部へ(白山書房)」にも記載されています。

 北又谷漏斗谷は、多分、5年に1パーティーくらいしか入渓する者がいないのではないかというのが、志水さんの話です。

 貴重な写真を送って頂きましたので、皆様にご紹介させて頂きました。有難うございました。

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下山前、朝日小屋の前で志水哲也さん  09.8.25

今日の夕焼け

2009-09-03

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今日の夕焼け 午後6時10分頃

 毎日夕焼けが見られるわけではないけど、…夕焼けの様子は毎日違う。

 沈む太陽の紅さ、雲の様子、茜色に染まる雲の具合、空の焼け方、そして山の雰囲気…。

 久しぶりに見た、今日の夕焼け。

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ちぎれちぎれの雲が、夕刻の山の雰囲気をより幽玄にしてくれるよう

いよいよ、「お鍋」の季節!!

2009-09-04

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今日の、お客様の夕食  寒かったし、とても喜ばれました!!

 9月に入り、いよいよ初秋の雰囲気が漂う朝日岳周辺。

 今日のお客様は、お二人。測量会社の方が、仕事で入山です。

 実は先日2日には、とうとうお客様ゼロを記録してしまいました。7月15日以来でした。

 これから先の平日は、たまにこんな日があるようになります。仕方ないですね。

 でも、そんな日だからこそ、「朝日小屋は、食事良し!!」とガンバルのがこの小屋。

 平日は、ご予約以外のお客様の数が読めないこともあって、なかなか早い時間から夕食の準備に取り掛かれないという事情もありますが、夏の間の「スペシャルメニュー」に代わるお食事を、というのが朝日小屋スタッフの気持ちです。

 で、お客様の少ないこの時期の、特に平日に登場するのが、「お鍋」。

 今日のお客様は、若い方たちということもあって、お肉やらつみれやら、いろいろ入った“超豪華!”なお鍋でした。〆には、玉子入りの雑炊をどうぞ。

 なお、朝日小屋名物の“肉じゃが”はありませんが、絶対に外せない「富山名物・昆布〆のお刺身」や「銘菓・栂海新道」などは、もちろん付きます。

 …静かな、とっても静かな(!)、初秋の朝日岳。

 この時季に歩かれた方は、「本当に、来て良かった!」とおっしゃって下さいます。

 昨日のお客様は、雪倉岳から朝日岳のお花たちに、大感動!!!
 マツムシソウ、トリカブト、シモツケソウ、そしてトウヤクリンドウたちが、まるで絨毯のように咲き誇っていたと話しておられました。

 …温かいお料理を作って、おもてなしします。

 …お待ちしています。

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今日の、夕焼け  能登半島まで見えて