北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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『予約』について

2005-01-18

専門の職人さんにより、雨漏りの調査・対策も   04.9.6の画像

専門の職人さんにより、雨漏りの調査・対策も   04.9.6

 2005年シーズンの各山小屋の情報収集ということで、「岳人」編集部から連絡がありました。

 『予約』について…
 
 「昨シーズンは“予約希望”となっていましたが、それでよろしいですか?」と聞かれて、一瞬、返答に迷いました。
 「では、“要予約”としますか?」というやりとりで、結局、昨年の内容を変更し2005年シーズンは『要予約』と記載してもらうことになりました。

 山小屋の宿泊予約については、一般的に、ガイドブックなどへの記載は「必要・希望・不要」とあるようです。

 朝日小屋でのここ数シーズンをみていると、特に超繁忙期の週末ともなれば予約をしてきて下さる登山者の割合がぐっと増します。
 ご予約があれば、山小屋としてもその日の宿泊状況を早くから予想できることから、お客様にかかるご迷惑(部屋の混雑による混乱や、遅い食事など)を最小限に止めることも出来うるかと思います。

 もちろん、他に宿泊施設のない山の中のこと(近隣に何軒かの小屋がある場合を除き)、混んでいるからとか、その他の理由によって宿泊をお断りすることはありません。

 しかし、『花の山旅、白馬岳〜朝日岳〜蓮華温泉』や『憧れの、北アルプスから日本海へ』のコース設定ともなれば、所要日数は出入りを含めるとどんなに最低でも3日以上は必要です。

 そして、同じように登山者の皆さんが、短い夏山シーズンの中で憧れの北アルプスを目指すことが出来るのは、どうしても「わずか、4回ほど」の限られた週末に集中するのです。

 混雑する小屋で、時に5人以上10人近くのパーティーでも、「予約なし」というケースが時々見受けられ、その度に小屋の中は大騒動。。。といったことがあります。

 小屋でのトラブルを最小限に食い止め、ひいては、登山者の皆様に快適な山歩きを提供させて頂くためにも、ぜひ宿泊についてはご予約をお願いしたいと思います。

 なお、その際、前日まであるいは当日にあっても、天候その他の事情によるキャンセルについては問題ありません。
 ただし、遭難や事故などの心配もありますので、コース変更やキャンセルなどは必ずお知らせ頂きたいと思います。

 またご面倒でも、「ご予約は、お電話で!」が一番確実かと思いますし、その時には登山道の状況や残雪の様子なども聞いて頂くのが良いかと思います。
 
 
 なお、山と渓谷1月号の付録「2005・山の便利帳」は、編集部からの問い合わせが昨年11月初旬だったこともあり、予約については「予約希望」となっておりますが、ご容赦下さい。
 
 また、各山小屋においては、それぞれ事情が異なりますので、その点もご了解下さいます様、重ねてお願い致します。

 
 今年の夏山は何処の山へ行こうか!?
 …あれこれ考えるのが楽しい、オフシーズンですね。

冬の一日

2005-01-19

池塘  小屋の周りで  04.9.22 の画像

池塘  小屋の周りで  04.9.22 

 今朝は4時半起床。
 電車通学で高校へ通っている末娘が、今日は早く学校へ行ってピアノの練習をしたいと、5時半過ぎの電車に乗るからというわけで、母も早起きとなりました。

 眠い。。。

 夏だったら、とっくに起き出して、寝起き直後からいきなり“ハイテンション”で仕事を始めているはずなのにと、そんな仕事仕事の毎日と比べては、「はあぁぁ…」となんとも意味不明の溜め息。

 お昼過ぎ、室堂山荘に嫁いでいる妹が来訪。
 しばらくして、役場のSさんが仕事で立ち寄る。

 うろうろと家事をしたり、近所の郵便局で用事を済ませたりしていると、あっという間に夕方になり、娘を迎えに行く時間。

 今日はあれを書こう、こんな話題で、と思っていたのに、眠たくなってしまって…。

 明日は森林管理署との会合。久しぶりに組合の皆さんとも顔をあわせる日です。

 数ヶ月間のオフシーズンの中でも、多分山小屋の皆さんは、今頃が一番『辛い』時期なんじゃないかしら!?
 
 何もしていないようでも、一日はあっという間に過ぎていきます。

自然相手

2005-01-20

真新しいベンチ   恵振山頂上   04.9の画像

真新しいベンチ   恵振山頂上   04.9

 今日は、黒部地区の山小屋組合と富山森林管理署との会合「国有林野内宿泊施設等の経営者打合わせ会」が行われました。

  
 私たちは「自然相手」の仕事をさせてもらっています。
 いろいろな職業の中でも、“癒し”系の仕事として最近注目もされ、ある意味羨ましがられているのかもしれません。

 
 それにしても。。。

 昨年は豪雨や台風などが相次ぎ、自然災害に晒された年でした。
 
 “山”ももちろん例外ではありませんでしたが、昨年だけでなく、ここ3年続きで、この黒部地区の山小屋の皆はまさに『自然の脅威』の前にその非力さを痛感させられています。

 黒部地区の山小屋組合のメンバーは、阿曾原温泉小屋や池ノ平小屋・仙人湯温泉・朝日小屋といった「山小屋」の他、祖母谷温泉小屋、その他黒部峡谷鉄道沿線の温泉旅館をも含んでいます。

 
 そういった中、出ていた話。

 例えば昨シーズンをみても、黒部峡谷鉄道沿線の特に欅平周辺では、落石による“人喰岩”の通行止めが長引いたり、黒部川の土砂が露天風呂を直撃したり。平成7年の大水害以降、「ろくなことがない」という声も聞かれます。
 
 営業成績が悪かったというだけでなく、「この先どうすればよいのか。死活問題に繋がる」といったため息が出るほど。
 黒部の山も川も、その大きさ・偉大さゆえ、それに関わる者たちを翻弄し続けています。

 立山・剱岳地区でも、何度も襲った集中豪雨や台風の影響で剱沢雪渓などの状態が悪く登山者の通行に支障をきたし、また仙人新道下の二股の吊橋は何度も流出してしまいました。
 
 佐々木泉さんの阿曾原温泉小屋では、初夏から秋にかけて、他に出来るメンバーがいないということで、二股吊橋の復旧に「山を越えて」4度も通ったという事態となっていました。
 それもこれも、自分の小屋の利益のためではなく、登山者の皆さんの安全確保を第一にという思いだけで、大変な作業を引き受けていらっしゃるわけです。
 
 
 朝日岳周辺でも、白高地沢の仮橋が早々と7月初旬に流出(その後復旧)。
 
 (時々、豪雨や台風の影響をあまり受けなかった・感じなかった皆さんから、的外れな話を受けたりもしますが…苦笑)
 
 朝日小屋では、小屋の建物そのものが直接の大打撃を受けたという最悪の事態だけは免れました。
 しかし、一昨年の冷夏、昨年の福井・新潟の集中豪雨や何度も襲った大型台風の影響をもろに受け、2年続けての宿泊者の減少となっています。

 自然相手の仕事です。
 何が起きるか分かりません。

 でも、頑張らなくては。 

雪が降る

2005-01-21

雪囲いをして、暗くなった部屋   静かに春を待つ  04.10.13の画像

雪囲いをして、暗くなった部屋   静かに春を待つ  04.10.13

 演歌歌手・新沼謙治のヒット曲の中に、こんな歌があるのをご存知でしょうか。
 かなり昔の歌かもしれませんが、結構好きです。

   
 『津軽恋女』より 
 
   降りつもる雪 雪 雪また雪よ
   津軽には七つの 雪が降るとか
   こな雪 つぶ雪 わた雪 ざらめ雪
   みず雪 かた雪 春待つ氷雪
      

 この唄は、太宰治の名作『津軽』に出てくる“七つの雪”を基に作られた唄だそうです。

   津軽は鼻筋の通った美男美女が多い
   厳しい大自然とともに気高く生きている
   津軽平野の冬は限りなく雪が降り続く
   七つの雪が舞い降りてくる
   長い長い冬がやっと終わると
   短いねぷた祭りの夏がやってくる
   どこの町も村も祭り一色に染まる
   そしてまた来年の夏が来るまで
   津軽人はじっと雪の中で待ち続ける

 
 今日も朝から、雪が降っています。
 
 水分をたっぷり含んだぼたん雪だったり、霙混じりだったり、強い風とともに横なぐりに吹きすさんでいたり、ちょっと冷え込んだなと思ったら雪もさらさらと細かくなっていたり。
 一瞬顔を出した太陽が、雪の付いた里山の樹々をキラキラ輝かせていました。
 
 外へ出てふっと上を見上げたら、そこには「雪が舞い降りる」という言葉そのままの情景がありました。

2005年シーズンの山開き登山会は、6月25〜26日

2005-01-28

大蓮華山保勝会 新年定例役員会    05.1.22の画像

大蓮華山保勝会 新年定例役員会    05.1.22

 先週の22日(土)、朝日小屋を所有する大蓮華山保勝会の新年定例役員会が開かれました。

 2004年度下半期の中では、11月に高岡市で開催された「保勝会サミット」や富山県生涯学習団体としての表彰、12月に行われた朝日小屋・北又小屋の経営権の入札と契約について、朝日小屋補修改修計画についての件、等などが報告されました。

 また2005年度上半期の主な行事では、シーズンの幕開けを告げる恒例の「山開き登山会」が6月25日〜26日の日程で実施されることが決定され、それに先立つ安全祈願祭は6月5日となりました。

 2005年度には、保勝会戦後第60回目の節目となる定期総会が開催されます。また朝日小屋の補修改修も2004年度に引き続き実施され、6月中旬の小屋開けと同時に工事が始まることなども確認されました。

 大蓮華山保勝会は、昭和3年の設立から、あと数年後には80周年の節目を迎えることになります。
 
 私自身も、右も左も分からずに管理人となって4年一期目の任期を終え、また新たな気持ちで今シーズンを迎えるその気持ちでいっぱいです。

ゆかり、「猫」になる…!?

2005-01-29

あら、お名前は??の画像

あら、お名前は??

 誰かさんの日記に「階段を一段登ると3秒長生きできる」らしい、との文章がありました。
 
 それから考えると、階段の無いこの「朝日小屋連絡所」でウロウロしているばかりの私の“寿命”は、まさか縮むばかりではあるまいか!?…

 1月中旬に予定していたSちゃんたちとの“里山テン泊山行”は、体調不良でドタキャン。
 つい先日も、ある方から誘われて日帰り里山歩きを計画するも、「天気予報がかなり悪そうだから、ちょっと様子を見ましょうか」と延期したばかりなのに、キャンセルとなったここ数日の、なんと晴天続きなこと!!

 そうこうしているうちに、どうやら私は「猫」になってしまったよう。。。

 上の写真は、連絡所の前でにゃーにゃーと、私に愛想よく話しかけてくれた近所の可愛い猫(どこの家の猫さんかは?)。

 いくら何でも、そろそろ行かなくては…『山』

明日から2月

2005-01-31

連絡所の窓から  (一週間以上前の写真)  の画像

連絡所の窓から  (一週間以上前の写真)  

 明日から2月。
 
 もう12分の1が終わってしまった!?…
 それとも、まだ12分の1しか終わってない!?…
 
 記録的な寒波が襲来しているという予報、明日の朝までにどのくらい降るんでしょうか。

 今日の富山県地方は、日中はどうやら県西部を中心に雪が降ったようですが、今の時間帯、窓の外は強い風とともに雪が降り続いています。雷も聞こえます。

 笹川は『晴耕雨読』の地です。
 山間にあるので、陽が当たるのが遅くて、陽が沈むのが早いというのが、正直な印象(感想)。
 
 上の写真は、雪が降った時に連絡所の窓から見た風景です。屋敷林のように植えてある杉が霞んで見えるように雪が降っていました。

 手前に置いてあるのは、末娘が練習するためのマリンバ(ただし、借り物ですが)。

合羽を着る

2005-02-01

まだまだ降る。。。  今朝7時過ぎの画像

まだまだ降る。。。  今朝7時過ぎ

 最強の寒波は、富山県内はもとより、日本海側を中心に西日本の広い範囲にわたって大雪を降らせています。

 上の写真は今朝のものです。
 車に積もった雪も、一度は下したのですが、夕方までにはまた30センチ以上積もりました。

 3ヵ月半以上山に行っていない私が、今日は久しぶりに雨具を引っ張り出して除雪(こちらでは、“雪すかし”とも言います)。
 
 長く続いた運動不足の解消には、もうちょっと頑張って除雪をしなければいけません。
 
 でもこんな非常事態の時でも、久しぶりに山道具を引っ張り出して、「やっぱり山用の合羽だね!!」と何だか嬉しくなって、自画自賛・苦笑。

 大雪の影響が出ています。事故も起きています。
 
 降らなければ降らないで、降れば降ったで、いろいろ心配です。