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「時」の不思議
2009-03-08
芦峅雄山神社にて 09.3.8
妹が嫁いで、20年以上が経つ。
妹の結婚が決まって、その年、もう秋も終わろうとしている立山室堂へ、ご挨拶がてら出掛けたことがあった。
その時の立山室堂山荘は、現在の建物ではなく、未だ古い小屋だった。今は国の重要文化財に指定されているという、「旧・室堂山荘」だ。
建物の中は暗く、太い太い柱、その柱がかなり傾いていたのを覚えている。
当時若かった私でも、『歴史が刻まれている』という雰囲気を、自然と実感させられる小屋だったのが忘れられない。
…「時間」でない、『時』。
あんなことも、こんなことも、みんな飲み込んで…、『時』。
積み重ねて、積み重なって、続く。
…「時」の不思議。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2009/03/d20090308b.html
「春山」…三題
2009-03-08
山の専門誌「岳人」 2009年4月号別冊『春山』
Sちゃんのブログを読んだら、「岳人」の別冊・春山号に、朝日小屋にもよく来てくれているN子ちゃんが出ているとのこと。
実は、先日の山小屋組合総会で当の冊子を頂いて来ていたのだが、そのことに全然気付かなかったので、慌てて取り出して見てみた。どれどれ…。
あ、ホントにN子ちゃんだ!
しかも、写真を撮っていらっしゃるのは、朝日小屋にもいらしたことのある梶山カメラマン。
京都北山の天ヶ岳を歩いた、記事。
モデルだけかと思っていたら、彼女自身が立派に文章も書いている。スゴイなぁ。
彼女はこの数年、自身も忙しい中を遠方からわざわざ、朝日小屋の山開き登山会に“エプロン部隊”としてお手伝いに来てくれている。
頑張ってるね、私も続かなくっちゃ!…そんな気持ちになった記事。
そして、同じ冊子に載っている二題目。
「穂高・涸沢カール、春雪に奮闘す!さあ、山小屋を掘り起こせ!」という特集記事。
そこに、小さくだけど、朝日小屋の番頭さん・ミゾテの写真が載っている。
昨年の5月。朝日小屋の小屋開け前の時期に、涸沢小屋の雪掘りの手伝いに行っていた彼の姿が、写っている。偶然!
そしてそして、同じ冊子の三題目は…(こじ付けかも?)。
「特集・花の山を歩こう」の中で、白鳥山が取り上げられていた。
朝日岳から日本海へと続く「栂海新道」の、北アルプスの峰に連なる最北の山、白鳥山。その白鳥山が、カタクリの花が咲き乱れる山として紹介されてる。
『春山』の号に、たまたま偶然ではあっても、朝日小屋に関係する人や山が三題も載っているのが、何だか嬉しくなって。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2009/03/d20090308c.html
年度末には、会議も続いて
2009-03-09
会議の様子 立山町民会館にて 09.3.4
1月中旬に開かれた森林管理署の会議に始まり、年度末には関係官庁によって諸々の会議が開かれます。
山域によって、シーズン始まりの時期には違いがあるのですが、富山県でいえば最も早く入山される立山・剱岳方面に合わせて、3月中にはいくつかの会議が予定されています。
上の写真は、3月4日に立山町で開かれた、環境省召集の「国立公園の施設整備に関する意見交換会」の様子。
環境省や富山県庁から担当者、そして富山県内にある山小屋のオーナーや、市や町の担当者、また各方面の関係者の皆さんが集まりました。
シーズンが始まると、全員が集まって意見の集約をするということがほぼ困難になるということがありますから、この時期の会議や意見交換は全体の意思統一という意味でもとても大切です。
多くの山小屋は、国立公園内に立地しているということですから、いろいろな制約や決め事の中で仕事(営業)をしています。
そういう意味では、登山者の皆様にはいろいろとご迷惑やら何やら、里での「ルール」とは違うことをお願いすることも時にはあるかと思いますが、事情もお察し頂ければと思います。
この日は、前日まで松本で三県の山小屋組合の総会に出掛けて来たばかりでしたので、連日の遠出でした。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2009/03/d20090309a.html
話題
2009-03-09
ここでも、…「剱岳・点の記」 09.3.4
富山県内では、アカデミー賞を受賞した映画「おくりびと」に続き、『剱岳・点の記』が6月の一般公開に向けて話題となっている。
2〜3日の松本での組合総会には、東映のプロデューサーがいらしてPRされていたし、4日の会議でもその話が出た。
8日の法事では帰りに、映画の撮影に協力したという室堂山荘からということで、PRのDVDやら鑑賞券等が配られたりした。
山関係者としては、話題の映画をぜひ観てみたいものだ。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2009/03/d20090310a.html
笹川の様子
2009-03-09
花も樹も、「山」が似合う 09.3.9
暖かい日が続いたと思ったら、雪がちらついたり。「三寒四温」とはこのことかと、思うこの頃。
山間の村・笹川でも、春はそこここに感じられるようになりました。
2月中から芽吹き出したふきのとうは、すでに盛りを過ぎた感もありますが、それでも道端を歩けば、まだまだ『旬』を演出してくれています。
梅も綺麗です。この後、桜が咲き出すまでは、周りの山を背景に賑やかに咲き誇ってくれるのでしょう。
笹川は、良いところです。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2009/03/d20090310b.html
“オオカミ少年”
2009-03-10
散歩の途中で 09.3.9
先日、山小屋組合の総会に出席した折、ある山小屋のオーナーさんから、「清水さん、日記書かなくちゃ。そのうち、“オオカミ少年”だと思われるといけないからネ!」と優しく(!)言われました。
常々、自分の中で沸々と思っている「痛いところ」をグサッと突かれ、苦笑いをしてごまかすしかありませんでした。
いろいろと雑用に紛れていると言い訳をしつつ、長く書いていない期間が続くと、かなりあっちからもこっちからも「日記、書かなくちゃ!」と声を掛けられている私。
楽しみにしてくださる皆さんがいらっしゃるのも、重々承知しているんだけど、一度書かなくなると、なかなかパソコンにさえ向かえないことも、しばしば…。
その時々で、中断してしまう理由はあるにはあるのですが、なるべく早く次に進まないといけないんですね。分かっているんだけど。
ちょうど一年前に、連絡所の中の様子が変わりました。ちょっと、リフォーム。殆ど片付けもしないままに、シーズンの入山となりました。
昨年10月に下山後は、生活のパターンやら仕事の動作環境を確立するのに、かなり時間を要しました。どうしたら居心地良く生活でき、どうしたら気持ち良く仕事に取り掛かれるか。
あっちこっち、モノの移動をしながらの連続でした。ようやく少し落ち着いてきた、今日この頃です。
もちろん、それだけではありません。『内面』の問題。
「書く」ことが割と好きな私でも、書くこと、そしてそれを続けるということは、当初の予想を超えて、大変なことだということを痛感しています。まして、それを「他人に見せる、他人に見られる」ということが、多くのことを私に課していることも。
…“オオカミ少年”にならないよう、気を付け、また頑張りたいと思っている、今日この頃です。
上の写真は、笹川で。散歩の途中で見つけました。というか、ホンの道端にあるんです。
コップが用意されているということは、もちろん、飲んで良いということ(?)。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2009/03/d20090311a.html
とんでもない「夢」
2009-03-11
「ライチョウ」のぬいぐるみ… 宇奈月にて 09.3.1
お昼ご飯を食べたら、眠たくなって少しウトウト。そしたら、とんでもない「夢」を見た。
マラソン、1位でゴール!…私が。
10キロ走なのか、ハーフなのか、フルマラソンなのか、そんなこと全然分からないのだけど、とにかくゴールの場面だけが鮮明に描かれていたのだ。
昨日、H美ちゃんが水曜日にランナーをやっているという話をしていたから、それでだろうか。
それとも、体力作りの必要性を痛感している毎日だからか。
…ある意味、「強迫観念」(!?)…苦笑
でもでも、夢の中だったけど、走り終えた感じは、何だかとっても爽快だったなぁ。
正夢は無理だろうけど、でも今“秘かに”やっていることは続けたい。気持ち次第?
春は、外に出て身体を動かしたくなる、良いチャンス。
春よ、来い来い。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2009/03/d20090311b.html
小屋開け・入山予定日も決まって
2009-03-12
笹川の、集落が切れるところ辺りから振り返る 09.3.9
今日の午前中、アカギヘリの営業担当・O君が、打ち合わせのため訪ねて来てくれました。
今シーズンの小屋開け、それに合わせてのヘリコプターの荷揚げの日程の調整と、日付の決定。
昨年末からは、各ツアー会社の予約が順次入って来ています。
一般の登山者の皆さんからのご予約は、早くて5月の連休明けからとなるでしょうか。
まだまだと思ってずっとノンビリしていたのですが、8ヶ月のオフシーズンのうち、残すは3ヶ月となりました。
例年のことながら、何だかあっという間…ですね。
上の写真は、笹川地区の一番端っこの家がある辺り。これからの時季には、川べりの桜が一斉に咲き出してとても素敵な場所。
散歩中、この川の向かい側の田んぼの中には、サルが2頭いた。笹川ではサルは珍しくないから、驚かない。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2009/03/d20090312a.html