前の記事
次の記事
週刊「花の百名山」
2004-04-09
舟川の桜並木と、大蓮華の山並み 04.4.5
4月上旬、朝日新聞社から 週刊「花の百名山」が創刊されました。全30冊が刊行される予定だそうですが、もうご覧になりましたか?
皆さんご存知のように「日本百名山」は深田久弥氏によるものであり、また「花の百名山」は田中澄江氏によって有名になりましたね。
残念ながら、というか幸いにというか(…微笑)、朝日岳は「日本百名山」ではなく「日本三百名山」であり、そしてまた「花の百名山」にもその名を連ねてはいません。
というわけで…、今回の朝日新聞社刊の「花の百名山」にも朝日岳は掲載されない予定なのでしょうが、今回創刊第2号に実は朝日岳(正確には恵振山のコト)が載りましたのでお知らせします。
最終ページの「岩崎元郎の“快適エコ登山”」というコーナーです。昨年、岩崎さんのグループが急登のイブリ尾根を登ってこられた時の記事が載っています。同じページには、朝日小屋の前での岩崎さんと私のツーショットの写真もありますので、機会がありましたら本屋さんでパラパラとめくってみて下さい(微笑)。
それから、付録として「山の花、見分け方カード」というのが付いているのですが、写真と解説を担当していらっしゃるのは、朝日小屋でおなじみの自然写真家・増村征夫さん、イラスト担当は増村さんの娘さんFumikoさんです。
増村さんによると、この付録は切り離して持ち歩けるという“スグレモノ”で、また特に「ウオッチングポイント」として同じ色でよく似た花をピックアップし、写真・イラスト・解説を通してそれぞれの見分け方が具体的に分かるようになっているそうです。30号全部揃えると132枚になり、中部山岳などで良く見られる高山植物が数多く掲載され、このカードと観察用ルーペを持って山に出掛けると、きっと楽しい花の山旅になるでしょうと話していらっしゃいます。
私の中では、もちろん朝日岳は『花の名山』です。
今年も、朝日岳に咲き誇る花たちとの出逢いを楽しみに、お客様がいらっしゃることと思います。
今年も、朝日小屋でお会いしましょうネ!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040409b.html
春爛漫の、負釣山へ!!
2004-04-12
登山道脇に可憐に咲く花、イワウチワ
下界では桜が満開、好天が続き絶好の登山日和の毎日に「やっぱり私も、何処かへ行きた〜い!」とムズムズしてきた週末。ひろみさんと二人で、負釣山へ出掛けることにしました。
3月10日に行って来てから1ヶ月振りの負釣山、そして遭対協の訓練からも約1ヶ月、何処の山へも登っていなかったので、体力・脚力を心配しながらもかなりウキウキルンルンの私。
1ヶ月前の負釣山は未だかなりの雪がありましたが、昨日は春・春・春…の負釣山を満喫することができました。
登り初めから、ショウジョウバカマや山桜、ヤマツツジ、カタクリ、ヤブツバキ、マンサクなどが可愛い姿を見せてくれました。タムシバは、ちょうど咲き始めたばかりです。小さなイワナシも、登山道にちょこんと咲いていました。
そして、イワウチワ…。登山道や山の急斜面のいたるところに、見事にその可憐な花を咲かせていました。
清楚に少し白い花、ほんのりピンクに色付いた花、そして陽に照らされて鮮やかな濃いピンク色の花びらを透かせている花、恥ずかしそうな蕾たち…。ひろみさんと二人、感嘆の声を上げながらゆっくり歩きました。
3合目を過ぎた辺りから登山道の脇に少し雪もありましたが、警戒していたほどの雪庇は殆ど無く、汗ばむ陽気に下からの風が爽やかに感じられ、花たちに迎えられた快適な山歩き。7合目では、春霞の中にも朝日岳〜長栂山の稜線や、大地〜初雪山の稜線がはっきりと見えました。山頂直下の登山道の急な斜面には少し危ない雪塊が残っていたのですが、それも大丈夫でした。
昨日の負釣山は、私達の他に10名ちょっとの登山者の皆さん。顔見知りの方たちもおられて、賑やかな山頂での風景でした。
お昼ごはんには、ワイワイとラーメンを作ったりコーヒーを沸かしたり。今年初登山(城山以外)のひろみさんですが、昨年は4回も朝日小屋に通ってくれた彼女は今シーズンもとっても元気でした。負釣山は初めてという彼女は、360°の眺望にも感激しきり!
下山後は、麓の温泉の露天風呂で汗を流してさっぱりしました。
長い冬が終わり芽吹きの始まった春の山で、花を眺めながら、ゆっくり楽しく歩いた一日でした。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040413a.html
負釣山で出逢った、ステキなお二人
2004-04-12
右から、佐知子さん・シュンちゃん・ひろみさん・私 負釣山 04.4.11
負釣山山頂に着いて、お昼ご飯を食べ終わりワイワイとしていたひろみさんと私。出発が一番早かった私たちでしたので、後からゆっくりと登って来られた皆さんが次々と山頂へ。
チョッときつかったという様子の女性が到着、私たちは「お疲れ様でした〜!」と声を掛けました。すぐ後ろから男性の姿が、でも女性の陰で顔が見えない…「ねぇねぇ、なんかあの体型、シュンちゃんに似てない!?」
「あれぇ、朝日小屋の清水さんじゃありませんか!」
「やっぱり、シュンちゃん! 何を言ってるの!(爆笑)」
シュンちゃんが、奥さんの佐知子さんと一緒に負釣山を登って来ました。(私は佐知子さんに二度程お会いしていますが、山での“顔”にすぐに気が付かず失礼しました)駐車場で私の車を見つけていたので、私たちが山頂に居ることを知っていたとのこと。
早速、彼らはお昼ご飯の用意を始めました。でも山歩きは二度目くらいだという佐知子さんは、かなりバテている様子。。。シュンちゃんが、優しく気遣いながら手際良く準備を進めます。
時々一緒に山を登る時のシュンちゃんとはまた違った、私たちの知らない「顔」を見つけて、何だかとても微笑ましく感じました。佐知子さんへのほのぼのとした優しさや思いやりが伝わって来て、とっても良かったなぁ…(微笑)。
そういえば、テントで泊まっても、シュンちゃんの話の中には佐知子さんへの感謝の気持ちが端々に出ています。
負釣山で出逢ったステキなお二人と一緒でしたので、帰路も楽しく下山できました!
有り難うございました!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040413b.html
小屋開けまで、ちょうど2ヶ月!!
2004-04-13
可愛らしい花をつけた、イワナシ 負釣山 04.4.11
今シーズンは、6月13日(日)にヘリコプターでの上山・小屋開けを予定している朝日小屋。04シーズンの始まりまで、ちょうどあと2ヶ月となりました。
考えてみれば、昨年同様のパターンが続いたシーズンオフでした。
「プチ鬱」になりそうだとか何だとか、モタモタ言っていた年末年始が今となっては懐かしく(苦笑)、娘たちの試験・卒業・入学・就職とバタバタした2月〜3月〜4月上旬と過ぎて、気が付けばもう60日したら、私は今年も『雲上びと』になるのです…ね。
でも…
忙しい忙しいと言いつつ、たまにはガクンとペースが乱れて取り乱してしまったり、時にヒマと我が身をもてあまし気味ではありましたが、いろいろな山を歩き、さまざまな出逢いを重ね、打合せだ会合だパーティーだと、やはり『仕事』と『山』に没頭した充実した半年でした。
あと2ヶ月、どんどん予定は詰まってきました。未だいくつかの山行きと会合が予定されています。もちろん、これからは間違いなく小屋開けとシーズン中の準備に追われてきます。
「早く小屋に行きたいって、言ってたじゃない!」…と、ひろみさんにも言われました。
そうなんです(微笑)。シーズン入り前の期待とちょっぴりの不安も抱えながら、でも朝日小屋の今シーズンまであっという間ですネ!!
負釣山からはっきり見えた朝日小屋が、小屋開けの日を心待ちにしてくれているようでした。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040413c.html
シーズンを前に、あれこれと
2004-04-14
明るい陽の中で、カタクリの花 負釣山 04.4.11
今日は富山市内で大きな食品見本市が開かれていたので、実家の末妹と二人で出掛けて来ました。
お客様の夕食や朝食、そしてお弁当の食材はもちろん、アルバイトのみんなが食べる三度の食事のことをあれやこれやと考えながらの品定めです。
昔のように、発電機を止めてからランプの下で夜中まで厨房で作業をするということは殆どなくなりましたが、それでも山小屋というのはかなり特殊な仕事環境にあります。シーズン中のホンの数日間の「超・イソガシイ〜!!」日の為に、有り余る人員を確保することはやはり難しいので、どうしても限られた人数で作業をします。
お客さまに提供する様々なサービスの質を低下させること無く、段取り良く仕事を進めるためにどうしたら良いか、そんな事をいろいろと考えながら食品見本市を見て廻りました。
特に今回は、厨房機器が展示してあるコーナーに興味がありました。
朝日小屋の中、特に厨房の中は、私が管理人になってからの三年間、毎年「モノの置き場」が移動しています。
「ゆかりさん、また去年と違っています…ネ!?」「覚えられないょぉ〜!!」とみんなに半ば呆れられながら、苦情を言われながらも、未だ『考え中』の私(苦笑)。全体的に、お客様の食事準備のために厨房に入る時間がかなり多い山小屋の仕事ですから、どうしたら効率良く仕事ができるかを、毎年試行錯誤しています。
特に昨年は食器を全て陶器に替えたのですが、それに伴って食器保管庫が入ったりして、厨房の中はまさに「大移動」の連続でした。
昨年のシーズン後半には、大事な大型冷凍ストッカーが一台完全に壊れてしまいました。また、使っていた家庭用の冷凍冷蔵庫も“寿命”が来てしまい、今年はどうしても買い換えなければなりません。
今の朝日小屋が建ってから、今年で丸19年になります。大蓮華山保勝会と亡父が準備したその当時からの厨房設備も、大事に使っていてもそろそろ使い勝手が悪くなったり買い替えの時期を迎えているものもあります。
今年は、またまたどうなることやら…。あれこれシュミレーションする毎日が続きそうです。
久し振りにゆっくり末妹といろいろ話しながら、相談に乗ってもらいながら、気持ちはもうすっかり「山の上」でした。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040415a.html
ラジオから流れてきた、自分の声
2004-04-15
花盛りだった、マンサク 負釣山 04.4.11
今夜、地元のコミュニティー放送“ラジオ・ミュー”の「山川野遊びのすすめ」という番組から私の声が流れていまして、今その放送を聴き終わったばかりです。(番組は、録音でした。富山県内でも、新川地域でしか聴けないのですが。)
管理人になってすぐの頃、実妹がアナウンサーやパーソナリティーをしていた関係で、同じ番組に出させてもらったことがあるのですが、それからしばらくぶりに出演させて頂きました。
ナビゲーターを務める本丸さん(芸名!?)とは顔見知りということもあり、収録もスムーズにいったのですが、一体何を喋っているのか、ラジオからはどんな風に聴こえてくるのかを知りたくて、ちょっとドキドキしながら30分の番組を聴いてみました。
何だか、聴こえてきたのはホントに私!?…という感じで、かなりスマシていましたねぇ(笑)。
前回は妹も一緒だったので、「どれがどっちの声?」と言われるくらい似てしまったというアクシデントもありましたが、今回は2回目ということもあり、我ながら少しは落ち着いていたかしら。本丸さんや、もう一人のアナウンサーの方の“誘導”がとっても上手だったからでしょう。
正直言ってというか、心の片隅のどこかには、あまり新聞やら雑誌やらテレビやら諸々に出るのは…と思ってしまう時もあるのですが、そういう機会を通じて、山の魅力や小屋の管理人の思いを少し分かってもらえたらいいかなぁ、と考えています。
今回の番組には、来週の木曜日(22日)にも出演させて頂いています。当日は、本人は多分犬ヶ岳の栂海山荘に行っていますが、録音済みなのであしからず。
今日聴いて下さった方がおいででしたら、拙い話でゴメンなさい!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040415b.html
飲めないくせに…(苦笑)
2004-04-16
里山の花、ショウジョウバカマ 負釣山 04.4.11
夢を見ました。とても美味しそうに、日本酒を飲んでいる私…。
両親に似て、お酒はかなり弱い私です。
ジュースだけを飲みながら2次会・3次会と付き合っていた亡父に似て、宴会の場は大好きで、楽しい飲み会に誘われれば殆どお断りしたことはありませんし、お酒が入ればカラオケに興じて十八番を歌うこともします(苦笑)。
でもお酒が弱いのは自分でも充分承知していて、記憶がなくなるまで飲むということはありません。酔いが回ってきたなぁと自分で感じたら、あとは必ず「お茶のガブ飲み」で“リセット”するようにしています。
そんな私が、夢の中では何だか酒豪のような顔をして、粋に美味しそうに盃を傾けていたから、あら不思議。これって、一種願望かしら(微笑)。
そういえば先日ある飲み屋さんでママさんが、コバルトブルーのとても綺麗な透けたガラスの一升瓶に入ったお酒を「これ、お出ししましょうか?」と私たちに勧めて下さって、皆で頂きました。
今から思えば、日本酒だったのか焼酎だったのか何が何だか分からずに、それでもグラスに注がれてひと口喉を潤した私は「美味しい〜!!」と感激していたように記憶しています。なんて名前のお酒だったのか、ちゃんと聞いておけば良かったナ。
山の上まで、時々ワインをお土産に持って来てくださる方もいらっしゃいます。美味しいワインを頂いて感激することは多いのですが、やっぱり記憶力の無さも天下一品で、どうもお酒の名前は覚えられません。(お酒だけ?)
酒屋さんへ行くと、今度は絶対にあのワインをと思っていても「え〜っと、どれだったけ!?…ドイツワイン、フランスワイン、イタリアワイン、チリだったか、それとも…」もう能書きなんてどれもこれも同じに見えてくるから、ダメですねえ(苦笑)。
お酒を知らないから、そう思えるのかもしれませんが、最近は「日本酒の“冷や”って、なんか美味しいかも!!」などと、思っている私。
私の理想(夢?)の姿は、と言っては大袈裟ですが…、
お客様の少ない静かな山小屋で、「小屋のオヤジ」よろしく、集まった皆さんと盃を酌み交わしながら、夜が更けるまで囲炉裏端でぼそぼそとよもやま話を語ること、デス。
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040416a.html
『山がくれた百のよろこび』 山と渓谷社編
2004-04-17
初雪山山頂より、犬ヶ岳を望む 04.3.14
『山がくれた百のよろこび』という本が、山と渓谷社から4月15日に刊行されました。
“山渓”の4月号・5月号にも案内が載っていましたが、それによると…
「山好きの著名人、登山家ら137人が綴るショートエッセイ集。
爽快感、達成感、心の健康、体の健康ほか、山登りによって得られるさまざまな“よろこび”や出会った人々、山でひろったちょっといい話など、執筆者それぞれの視点から、ほろりとくるようないい話を寄せてもらいました。
立松和平さん、不破哲三さん、山野井泰史さん、平山ユージさんほか 」
この場をお借りして、「言い訳」をします。
実は…、
この本、私も書かせて頂きました。
急なお話で、しかもいつもダラダラと書いている私にはちょっと苦痛な「字数に制限あり」だったり、依頼された内容も「う〜ん。。。」と考え込んでしまって、締切り間際にあたふたと書いたこともあり、果たして思うような内容に仕上がったかはかなり疑問です。
それにしても…、
送られて来た本を手に、何だか赤面して、冷や汗まで出るようでした(かなり、苦笑)。
とにかく、前述の錚錚たるメンバーどころか、徳仁親王(皇太子殿下)や、大袈裟に言えば日本の山岳会を代表するような方たちばかりが執筆していらっしゃる…。
これは、かなり「場違い」だったと思わざるを得ないコトになっていました。
「山」に関しては、ひと言もふた言もある有名な山小屋のオーナーの皆さんではなく、管理人になって4年目の私にとの依頼は、単にこの私の、ある意味“新鮮さ”が必要だったのでしょうか。それとも、このHPの存在などを通して「清水だったら、ナンカ書くだろう」と思われてしまったのでしょうか。
自分で好き勝手に「日記」を書いたりしている分には、余り気にはしていなかったのですが、さすがに今回は大勢の方々の中に埋もれてしまうくらいで、執筆者自身がかなり「あ〜ぁ。。。」という感じで、他の皆さんと比べても本当に稚拙な文章で何だか申し訳ありません。
それでも、今回このような機会を与えてくださった山と渓谷社の久保田さんはじめ、編集の皆さんには感謝しており、今後の“叱咤激励”と受け止めたいと思っています。
「ところで…、何を書いたの??」
まぁ、どこかで本を見つけたら、パラパラとめくってみて下さい。
もちろん、他の皆さんは素晴らしい内容で、心に残る文章を書いていらっしゃいますから一読の価値はあるかと思います。
今日は、とことん「言い訳」でした!ゴメンなさい!!
この記事の URL : http://asahigoya.net/diary/2004/04/d20040417a.html