北アルプス 朝日小屋

朝日小屋 TEL 080-2962-4639(衛星電話)
北又小屋 TEL 0765-84-8809
開設期間外 朝日小屋連絡所
 〒939-0711 富山県下新川郡朝日町笹川 清水ゆかり
 TEL & FAX 0765-83-2318

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こんなお二人の関係は…「信」の仲

2004-02-04

左・高桑信一さん 右・深瀬信夫さんの画像

左・高桑信一さん 右・深瀬信夫さん

 高桑信一さん…
 朝日小屋へはもう10年以上も前にいらっしゃっているそうですが、実は私は初対面。
 山雑誌をめくると、必ずと言って良いほど登場していらっしゃいます。「ろうまん山房」を設立し、その肩書きもフリーライター、カメラマン、山岳ガイドと多岐にわたって活躍されています。つい最近は、某テレビの「情熱大陸」という番組に出演されましたネ。
 昨シーズンは、どうやら“朝日岳の近く”までは何度かおいでになっていたようですが(微笑)、今回ぜひお会いしたかった方の一人です。「今年こそ朝日小屋へ行きます!」とおっしゃっていました。

 深瀬信夫さん…
 東京マタギ。遡行同人「梁山泊」を主宰されていて、沢登り界の“大御所”のお一人です。
 深瀬さんのアウトドアー教室もあり、その仕事は岩登り、沢登り、山菜・きのこ採り、渓流釣りと幅広く活躍していらっしゃいます。また、カスタムナイフ作りの達人としても有名。
 毎年必ず沢を詰めて朝日小屋に顔を出してくださるのですが、昨シーズンは柳又谷の水量がとんでもなく多い時期の遡行となり、途中で断念されたそうです。
 お互い背広とスーツ姿でちょっとかしこまって、一昨年8月以来の再会となりました。今年は、朝日岳周辺の沢を2回やる予定とのこと。

いつの時にも『繋がり』を大切にして

2004-02-05

小川温泉元湯・湯治のお宿“不老館”    04.1.28の画像

小川温泉元湯・湯治のお宿“不老館”    04.1.28

 小川温泉元湯に昔からある湯治場です。先日、某テレビ局の“めざましテレビ”で全国放送されたとか。この1月末には、うちのお義母さんも1週間程湯治に行って来られたんですョ。腰痛や肩こりなどにも効くということで、部屋に備え付けの自炊施設で食事を作れば素泊りでかなりお安く泊まれるので、地元の人を中心に今でも人気の宿です。

 今日は午後から、いつもお世話になっているヘリコプター会社の方がご挨拶も兼ねて、今年のヘリコプターの運行について簡単な打合せにいらっしゃいました。
 他にも、いろいろお土産品の売り込みや新商品の開発の打合せ等など、このオフの時期にもというか、オフの時期だからこそボチボチと私なりの仕事を持っています。

 管理人を継いで3年が経ちましたが、まだまだ慣れないことが多くて、シーズンの終わりには反省ばかり、そしてシーズン前には「今年こそ!」と意気込みばかりが先に立って、シーズンが終盤になるとまたまた反省。。。そんなことを繰り返している自分に呆れを通り越して、そろそろ辟易している私。
 「どんぶり勘定」ばかりしていないで、経費の切り詰めなどもっと“つまつま”“ケチケチ”と出来れば、それに越したことはないのでしょうが、なかなか性に合わないというか、ただのズボラというか、ヘタなだけでマメでないというか。。。
 要は、ただ頭が廻らず頭が悪いだけなんでしょうけれど。
 
 先日、集落の婦人会(私も一員なので)の新年会に行きましたら、お店をやっている奥さん達から「ホントに、商売がやり難い時代だわぁ」という嘆き節が。。。電気屋さん、パン屋さんなどといった小売業の皆さんが本当に大変な目に遭っていらっしゃいます。
 私もその昔は、亡父が山小屋管理人をやりながら母が牛乳の卸・小売販売を営んでいて小さい頃から「商売屋」の悲哀は嫌という程味わっていますから、今の時代の大変な状況が良く分かります。

 朝日小屋の管理人を受け継いだ時以来、父の代からの繋がりでいろいろと物品の仕入れでお世話になっている地元の商店さんが何軒もあります。時に安い品物を求めて、町外に出掛けることもありますが、特に生鮮食料品や野菜、酒類などは量販店ではなく近所のお店から購入するようにしています。

 いろいろあって亡父がお金に困っていた時、「いいよ。大丈夫!あとでいいから!!」と言ってしばらく支払を待ってくださったお肉屋さんやお酒屋さん。
 山小屋だからといつも以上に新鮮な野菜の供給に気を配ってくださり、父が「新鮮な野菜だったら、やっぱりあそこのお店で」といつも言っていた八百屋さん。
 天候が悪くてヘリコプターがなかなか飛ばない時、沢山の冷凍食品を何日も預かってくれる地元のAコープさん。
 
 昔牛乳の宅配もしていた実家では、私たち4人姉妹は近所の家々に集金に行くのが“仕事”でした。そんな時、父も母も「頂くお金は、端数をちゃんと“おまけ”していらっしゃい。何円という数字は全部切り捨ててね」と必ず言いました。
 言われた通り、集金してくる数字は何十円の単位まで。子ども心にも、そうすることが当たり前だと思っていました。でも「牛乳一本売って、何円」という商売でしたから、本当は一円だって掻き集めたい位だったと思いますが。

 仕事も商売も、でっかくやっていればそのように、小さければ小さいなりに、本当にやり難い時代だと思います。まだしばらくは我慢、我慢。。。
 でも、こんな時だからこそ、人と人との『繋がり』を大切にしたいですね。義理人情ではありませんが、最後は何だかそんなところに行き着くような気がしないでもありません。

 朝日小屋も、皆さんとの『繋がり』を大切に…。いつも肝に銘じるようにしています。

陽気に誘われて、城山へ

2004-03-01

笑顔で、ハイ・ポーズ!!  城山山頂にて  04.2.28の画像

笑顔で、ハイ・ポーズ!!  城山山頂にて  04.2.28

 すごく楽しそうでしょ!?  バックは、宮崎海岸と日本海です。 

 春が近付いているとはいえまだまだどんよりと曇り空の続く中、2月の最終日曜の28日は久し振りの好天に誘われて標高200m余りの城山へとお散歩に出掛けて来ました。“週末従業員”の美枝さん、由起子さん、ひろみさんと一緒に4人で。
 年末から忘年会でもしようと言いながら、それぞれの都合が合わなくてなかなか4人で顔を揃える機会がなかったのですが、午前中だけのお散歩だったら気分転換にもなるし、まだ“冬眠中”の身体への負担も軽いだろうと計画しました。
 由起子さんの自宅に集合し、宮崎海岸近くの鹿嶋神社から歩き始めました。前日は平地でも小雪が舞ったのですが、そろそろ春の雪ですからすぐに融けて登山道には殆ど残っていませんでした。
 しかし今年は雪の影響が大きかったのでしょうか、植林された杉の大木がかなり倒されていて、数箇所で道をふさいでいました。いつもならただルンルンと歩くだけの自然遊歩道なのですが、倒木を潜ったり跨いだり、時に藪こぎのように斜面をよじ登ったり。眠ったままの身体にはそれもまた心地良かったりして。
 お天気が良かったし時間も早かったので、芝生の園地を通り越して山頂まで歩くことにしました。
 城山にはその昔「宮崎城」が建てられていて、頂上には“宮崎太郎”を祭ったお宮さんも残っていたり石碑があったりと、歴史を巡りゆっくり散歩するにはちょうど良いコースです。私が小学生の頃には、朝日町の誰もが必ず遠足で訪れた経験があるはずです。
 山頂まで行くと、眼下には何処までもコバルトブルーに広がる日本海、朝日町の街並み、それから剱岳もはっきりと結構大きく見ることができました。
 上ノ山の園地に戻って、ちょっと早い昼食。おにぎりや副菜を広げて、ガスを焚いてラーメンを煮て、コーヒーを沸かし…と、やっぱりまるで“大人の遠足”でした(微笑)。
 偶然、ぶらりと出かけて来たという大蓮華保勝会のKさんにお会いしましたが、他には家族連れがひと組。お父さんとお母さん、小さな子ども達が歓声を上げて芝生広場を走り回り、遊具で遊んでいました。
 
 桜の花が咲く頃には、訪れる人たちも増えて賑やかになるはずです。もちろん車で行くことも出来ますが、ぶらりと海岸沿いから歩き出すのが絶対お薦めですネ。

ちょうど良い休養と、気分転換

2004-03-01

上ノ山園地。少し雪がありました。の画像

上ノ山園地。少し雪がありました。

 「“歩く”って、本当にイイよね!」そんなことを話しながら4人で楽しくお散歩しました。
 もうちょっとハードな山歩きもしたかったのも本心でしたし、行ったら何とかなったのかもしれませんが、2月中かなりバタバタしましたので、ちょうど良い息抜きになりました。
 特に私は、3日ほどちょっと大掃除と片付けをしたら、心配していた通り、手術した右足が何となく休ませて欲しいような雰囲気がありましたから。
 でも、ブラブラとゆっくり歩くのもいいものです。とはいえ、私の荷物は14キロ。娘たちに「城山へ行くのに、ナニそんなに張り切って大きな荷物を持つの!?」と言われる始末。
 あはは、ちょっとだけ「訓練」(苦笑)。だってせっかく行くんだから…。

わが町、わが自慢

2004-03-01

城山山頂からの眺め  海岸線がはっきりの画像

城山山頂からの眺め  海岸線がはっきり

 小さい頃は、遠足で小学校からずっと城山の山頂まで歩きましたが、正直言ってそれほど楽しい行事ではありませんでした。
 でも、大きくなったらまた違った印象で自分の町を眺める機会もあっていいですね。

なんかほのぼのと、ローカル

2004-03-01

家の軒先で“するめ”作りの画像

家の軒先で“するめ”作り

 越中宮崎は、美しい海岸が自慢。そして宮崎漁港で獲れる新鮮な魚介類たち。
 その昔は、「浜焼き」といったカレイの焼き物を、行商のおばちゃん達がリヤカーに乗せて売り歩いていたなんてこともありました。
 これは、民家の軒先でハンガーに吊るして干してあったスルメイカ。ほのぼのとして、いい雰囲気でしょ!?

今日から松本

2004-03-02

ひっそりと、句碑  城山山頂付近の画像

ひっそりと、句碑  城山山頂付近

 明日3日から1泊の予定で、長野県松本市で「三県山小屋協会」の定期総会が開かれます。
 その会合に出席予定の私は、一日早く出掛けて今夜は松本市内の二女のアパートに泊まる予定。
 今日は朝から(もうすぐ)出発します。
 帰宅は、4日夕方の予定ですので、留守の間(!?)よろしくお願いします。
 では、行って来ます!!

平成15年度 北アルプス山小屋協会総会

2004-03-06

活発な討議がされた総会の様子   04.3.3の画像

活発な討議がされた総会の様子   04.3.3

 3月3日(水)から一泊の日程で、平成15年度北アルプス山小屋協会の総会が、長野県松本市の美ヶ原温泉のホテルにて開催されました。
 この会は、長野県・岐阜県・富山県の三県にまたがる北アルプスの各山小屋が、「…北アルプスの紹介、知識の向上、自然保護及び遭難対策のため、会員間の連絡調整を行うことを目的と」し、その目的を達成するために関連した事業を行なうとしています。
 つまりは、それぞれの山小屋が情報交換と交流を通じて懇親を深めると共に、共通の課題に取り組んでいこうという主旨により設立されているわけです。
 三県・5単位組合に分かれており、それぞれ持ち回りで山小屋組合が事務局を担当しているのですが、15年度は長野県南部の山小屋の皆さんで構成する「北アルプス山小屋友交会」が担当でした。
 
 例年通り、今年度の事業報告・会計報告・会計監査報告・次年度の事業計画・規約の変更などが審議、承認されました。また環境省、林野庁、国土交通省など諸官庁からの連絡事項などの伝達などもありました。
 また、近年の山岳界を取り巻く情勢を反映した議題として、昨年相次いで発足した「社団法人日本山岳ガイド協会」「旅行業ツアー登山協議会」からの連絡もありました。

 また、今回の総会では特に『勉強会』という形での情報交換や討議が行なわれました。
 勉強会の座長は、信濃毎日新聞社の記者時代から山岳遭難や山岳環境問題を追求され、またご自身もヒマラヤ登山隊に隊員として参加するなどの実績をお持ちの、山岳ジャーナリスト・菊地俊朗氏でした。
 内容は「山小屋の将来の為に」という方向性の中で、その1−登山道・ゴミ処理・し尿処理・安全登山、その2−“新しい登山者層の開拓についての提案”という、全体で5つの項目別に各組合からの発表と討論が行なわれました。
 
 山小屋が抱える問題は山積しています。また緊急に統一性を必要とされる問題もあるのではないかと、私自身も感じた次第です。
 あるひとつの問題を取り上げても、各山域、各県によって取り巻く状況が違っている場合があります。
 また監督(担当)官庁が複雑に入り組んでいる場合もあります。環境省・林野庁・国土交通省・各県・各市町村…などの担当がそれぞれ関わってきます。
 あるいは山小屋の規模や設備によっても、出来ることや出来ないこともあったりします。
 
 社会情勢、個人のニーズ、「山」「山小屋」に求められるもの…山小屋を取り巻く状況は一様ではないとは思いますが、今回のような会議を通じて全体の意思統一を図りつつ、情勢に対応していく必要性を痛感しました。
 
 山小屋の管理人になって今年で4年目。勉強不足の私は、一年に一度ではありますが、山小屋の皆さんと情報交換し交流を深めることの出来る機会をとても大切に考えています。
 自分自身の考え方が未熟な分、対応に苦慮する場合もありますし、まだまだ分からないことも多いのです。これからも諸先輩方の意見に素直に耳を傾けつつ、登山者の皆さんの声をしっかりと受け止めながら、自分の問題意識を高めていく努力を続けて行きたいと思っています。